ささやかな幸せ

SUPER EIGHT、本、美術鑑賞、俳句、お茶が好き!
毎日小さな幸せを見つけて暮らしたい。

『地図と拳』

2023-02-08 16:30:57 | 
 昨日、「ちゃちゃ入れマンデー」で「関西弁の謎大調査」をやっていたようで、私のブログへのアクセスがすごく伸びていてビックリしている。私は、視聴していなかったので、どんな内容か知らないが、皆さん間違ってアクセスしたのではないかと思うと申し訳ない。

『地図と拳』 小川哲 集英社
 「君は満洲という白紙の地図に、夢を書きこむ」日本からの密偵に帯同し、通訳として満洲に渡った細川。ロシアの鉄道網拡大のために派遣された神父クラスニコフ。叔父にだまされ不毛の土地へと移住した孫悟空。地図に描かれた存在しない島を探し、海を渡った須野……。日露戦争前夜から第二次世界大戦までの半世紀、満洲の名もない都市〈李家鎮〉で男たちの人生が交錯する。
 【第168回直木賞受賞作】【第13回山田風太郎賞受賞作】
 ぶ、分厚い・・・。あまりの厚さにひるむが、読みだすと おもしろくて ドンドン読み進めることができた。壮大な物語である。
 「光は命。闇は想像力」という明男。
 「『できること』をするしかないのです」という神父クラスニコフ。
 「君たちの後ろには、過去という名の一本道がある。君たちの前には、未来という名の交差点がある」という須野。
 「未来を予測することは、過去を知ることの鏡になる」「過去と未来は、現在という親から生まれる双子のようなもの」という石本。
 一人一人の人生が丁寧に描かれているので、人の生の重みを感じた。多くの人生が描かれるが、こんがらがらずに読ませる作家の力量に舌を巻いた。
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