世の中の二乗>75の二乗

話せば長くなる話をする。知っても特にならない話をする。

チョロンヘ(4日目)

2011年06月12日 15時40分46秒 | Weblog
6月8日(水)
朝、昨日買ったインスタントフォー食べる。
私の好きなぶつぶつ切れる歯応えないやつだ。うれしい。おいしい。

チョロンへ。
地元の人が普段使う路線バスに乗る。
バスターミナルで待っているとチョロン行きのバスが来るが完全には停まらない。
微妙に動いているところにみんなどかどか乗り込む。
いいね、こういうのを待っていたよと嬉しくなる。
車内はベトナムの歌がかかっている。ローカル感たっぷし。気に入る。
車掌がお金を集めにくるがここでまた旅行ガイドと行き違い。
3000ドンと聞いていたのできっちり出すと首を振って指で4を作る。
1000ドン足して切符をもらう。
外の風景がどんどん地元っぽくなっていっておもしろかった。
相変わらず人は多いが、高級そうな店がなくなっていく。
ひょっこり公文があった。はびこっていやがる、と思う。
チョロン着。
すごい!楽しい!
俄然ローカルっぽくて生活感ありありでおもしろい。
露店が多くて肉や魚も外に出っぱなし。
タライから逃げた鯰が道路でびちびちしている。
烏骨鶏のちいさいやつの首をむずっと掴んで客に渡している。

ビニール袋いっぱいに詰まった赤いつぶつぶをいくつもバイクにくくりつけてた男の人のバイクからびちゃあっと一つ袋が落ちる。
それでも男の人は慌てない。一応バイクを回転させて現場に戻るがせんないので、平気な顔で残りをつんでぶいーんと行ってしまう。
いつでもどこでも何か食べている人を見かける。麺、ご飯、ジュース、フルーツ。
喧騒。
ビンタイ市場も客引きとかなくていい。
やっぱりなんだかんだでベンタイン市場は観光地なんだな。
チョロンではこちらのことは無視してくれる。
観光客なんて目の端にもかけない。
卸しの店が集まってる。合羽橋みたいなものか?行ったことないけど。
日本でもベトナムでも外国人はこういう自国とは違う文化を見るのが好きなんだ。
昔はベンタイン市場もこんなんだったんだろう。
路上にビニールシートを広げてフルーツを山のように置いている通りで果物買う。
ランブータンと、たぶん、ミルクフルーツ。

ミルクフルーツは一個おまけしてくれた。
満足して路線バスで帰る。
もしかして、とまた3000ドン差し出すと、やっぱり4000と言われる。それでも往復30円くらい。
バスの窓からバイクの男女が警察につかまっているのを見かける。よもや交通ルールがあったとは。
病院の前。
救急車が路駐してある。
腕に包帯巻いた男の人が道端にしゃがんでいる。
入り口のとこで首をふる馬の置物を売っている女の人がいた。
道路の真ん中にバイクが転がっている。
誰もどかさずに平然とよけて通っている。
モルモン教の宣教師がバスに乗り込む。先のとがったヘルメット。縞の入った半袖シャツ。黒いズボン。黒いリュックサック。金髪の背の高い白人男性。
なんで高知で見かけた姿と寸分たがわない姿形背格好なんだ。
違うのは高知では細い競技用の自転車に乗って行動していたことと、ベトナムでは後ろをマジックテープでとめるようになっている青いコレもなんかフォルムのかっこいいマスクをしていたことくらい。
バスから降りる。
チョロンおもしろかった。
ホテル近くで赤ちゃん抱いたこじきを見る。ベトナムのあの三角い帽子を裏返してお金を求めている。
白人女性がお金あげてた。
ホテルのビュッフェで昼食。
さすがだ。
ベトナム料理がまんべんなく取り揃えてある。
こんな近くで簡単に手に入るとは知らなかった。うかつだった。
以下食べたもの覚え書き。
小皿に入ってぷりぷりに蒸された米粉のやつ。タレ別。うまい。食感楽しい。
生春巻き2種。ふつう。
見た目サバの味噌煮っぽい魚の煮物。たぶん雷魚。甘辛醤油味。うまい。
鶏肉蒸したやつ。ライムと塩かけて食べる。うまい。
豆腐。ゆるめ。スプーンですくって食べる。醤油でなくヌクマムつける。
牛肉の角煮みたいな煮込み。硬いがうまい。ほんのりヌクマム味。
チャーハン2種。うち、1種は紫色。インディカ米なのでパラパラ。まあまあ。
紫色のおこわ。甘いが意外にうまい。
米粉のひし形ゼリーみたいなの。乾燥エビのってる。タレ別。くにくに食感。たのしい。
トマトが入ってるスープ。おいしい味つけ。
バナナの葉で包まれた米粉の蒸したやつ。ほんのり葉っぱの香りが移ってる。ぷにぷにくにゅくにゅ。
ここにあった!バインクァン!蒸し春巻き。米粉をといた皮を目の前で蒸して巻いてくれる。これこれ!うまい!つるんとした食感好き。
はんぺん。魚のすり身をあげたあのはんぺんの味。
パパイヤサラダ。タイ料理みたいに辛くないが味あんまり。いろいろな調味量入れすぎみたいな感じ。
揚げ春巻き。うまい。
水レンブ。すっぱいと聞いていたが意外とうまい。すっぱくない。水水しい。しゃくしゃくっと梨みたいな食感。
マンゴー(?)あんまりおいしいくはない。
バナナ。小さめ、かわいい。味は普通のバナナ。
ひし形2層ゼリー。ふつう。
チェー。甘い煮豆を数種類入れてココナッツミルクかけるぜんざい。そのままでは常温だし甘すぎるので氷を入れるのが正解。氷入れるととてもうまい。
黄金色のジュース。えらくまずい。
塩レモンジュース。あまじょっぱい感じがまずい。
お腹のつごうでお粥とかフォーとか食べられず。
しかしおおむね満足。おいしかった。
さすが200000ドンだけのことある。贅沢した。
部屋に戻ってのんびりする。
今日くらいからあくせく動かなくても平気になってきた。時間もったいないお化けがいなくなった。
チョロンで買ったフルーツ食べてみる。
ミルクのようにトロリとした白い中身だというミルクフルーツを割ってみる。

あれ、随分かたい。
種がぶつぶつあってその種がさらにかたい。
青臭い。おいしくない。
おかしい。熟れていないのか。でも聞いたところでは外が緑色のがうまいというし。あ、虫。
白いうねうねしたちいさい虫がよく見るといっぱいいた。
あー、虫食ってるや。これがおまけでくれたやつなのか、最初に私が選んだやつなのかはわからない。
もうひとつのミルクフルーツも虫はいなかったが、かたくて種があって青臭い。
これ、大はずれ。
ランブータンは甘くないライチみたい。ものがいいと甘いんだろうな。
たまにすっぱいのにあたる。
筋があって食べにくい。野性味あふれる味。
大はずれとまではいかないがふつうよりちょい低い評価。
あれ、まずいな。いままでのフルーツでおいしかったのザボンと水レンブだけだ。
スーパーで買った桑の実のジュースもえらく甘すぎて飲めなかったし。
がんばれ、フルーツたち。

ホーチミン観光っぽいこと(3日目)

2011年06月12日 08時39分01秒 | Weblog
6月7日(火)
また早めに目が覚める。
7時に出て昨日のバインミー買いに行く。今日はおばちゃんが二人になっていた。やっぱうまい。
早くから開いている戦争証跡博物館へ。
昨日、歩いている時なんか喉がいがらっぽくなってきて、
こりゃあバイクの排気ガスのせいかなあ、やっぱりみんな布マスクしてるだけのことはあると思ったので、
今日は持ってきたマスクして歩く。
楽ちん。
だが、歩いている人でマスクしてる人なんて私くらいだし、そもそも柄つきじゃない真っ白なマスクなので明らかに異物っぽく見られている感じ。
そんな視線をはねのけるように歩く。
暑い。戦争証跡博物館に着いた頃には口の周りのファンデーションが全てマスクに移っていた。
戦争証跡博物館。
ベトナム戦争の悲惨さをパネルなどで展示してある。
入り口すぐには実際の戦車やヘリコプター。
ゴジラじゃなくて人間を殺すためのものたち。
パネルは基本ベトナム語と英語表記なのであまりよくわからない。
写真を見るとわかるが、見たことある写真が多い。
戦場カメラマンが多く入ったこの戦争は無残な記録としてのたくさん写真が残っている。
枯葉剤の影響コーナーでぐにゃりと曲がった自分の子を見つめるお母さんの顔がやさしかったのが印象的。
幼い綾ちゃんが衝撃を受けたという女の人への拷問は絵で紹介されていた。
蛇を身体へ入れる。その前にぜったい犯されるだろうし嫌すぎる。
駕籠真太郎の残酷漫画そのままじゃないか。そうか、あれはノンフィクションだったのかと思う。
少し前までこんなむごいことが行われていたなんてと思うが、すぐに、いや、今でもきっと、と思う。
などと感傷にふけっていると目の前を犬がうろついている。
黒と茶色のメス。六つあるおっぱいがどれもつんとしている。
小さくてつつましく動く。
さっきから敷地内でカラオケ大会やっているし、ここは感傷にふけるにはそぐわないなぁ。
気が臥せっている自分が馬鹿馬鹿しくなる。やさしいとこだ。
それにしても展示してあったアメリカ兵の人形はずいぶん悪そうな顔をしていた。
大きいアメリカ兵に小さいベトナムの人たちはずいぶん怖いと思ったろうなあ。
がしがし歩いて骨董品が並ぶレコンキウ通りへ。
中華風の器。フランス風の箱。買わないが見てると楽しい。
美術館へ。
展示の作品にはあまり感心しない。
その中でおもしろかったもの。
UFOのポーズしてる木彫りのおじさん。

なぜか手にこうもり持って困惑しているような猿の掛け軸。

建物は中庭を取り囲んだコロニアル建築。
卵の黄身の色の外壁がだいぶ朽ちてきていい感じ。
ところどころはがれたステンドグラス。
ひっそりとしたライトエメラルドグリーンの階段。
敷地内を鶏が普通に歩いてる。
守衛さんも椅子にもたれかかっておしゃべりしながら時間を過ごしている。
はたはたと赤い国旗だけが元気にはためく。
時間が意味を持たないようなところ。風が吹きぬけると気持ちいい。
中庭で子供が数人絵を書いていた。
建物の写生かと思ったらぜんぜん関係ない女の子とかハートとかを書いている。自由。
昨日と今日でこの街の大雑把なとこが気に入る。
こっちのあいまいな注文でも適当に作るし持ってくる。
こっちも出てきたものをそのまま食べるし満足。
細かいおつりをくれない。こっちも渡さない。
信号のない道を渡るのも平気。バイクがめまぐるしく行き交っていても平気。
クラクションも日本みたいにイライラして鳴らすんじゃなくて、通るよ、気をつけてって意味で鳴らしてる。
だから鳴らし方もごく軽くぷっと押すだけだし、それ鳴らされてもぜんぜん嫌な気持ちにならない。
道を歩いていると外国人なのでじろじろ無遠慮に見られる。
バイクタクシーやシクロに声をかけられる。
でもそんなのへっちゃらだし、断ってもなんてことなく諦めていく。
まあ、いいか、みたいな空気が楽ちん。
食べたかった蒸し春巻きバインクォンを出すという店にいく。
が、メニューにない。
「Banh Cuon」と書いて見せるが、首をふられる。
旅行ガイドはあんまりあてにならないことがよくわかった。
蓮の芽のサラダと蟹のスープ頼む。ハイネケンも。
店の中庭の屋根に猫。
赤い屋根の上の黄色い縞猫見ながら食べる。
蓮の芽のサラダはおいしいが2~3人前だったみたいで後半飽きた。
もう一度ベンタイン市場へ。
昨日は早朝で土産物屋もまだ開いてなくて客引きもそれほどではなかったが、今日はどこでも客引き。
通路を歩いているとさわっさわっとひじのあたりを触って「オネエサン、ナニサガシテル?」と話しかけてくる。
その触り方が強引に掴むわけでもなく、引っぱるわけでもなく、本当にやわらかくさわってくるので、なまめかしくて妙に気恥ずかしい感じ。男も女もやってくる。
陶器のお玉とレンゲ2つ買う。一応値切って95000ドン。
市場を出て昨日まわりきれなかった店をまわる。
これでほぼ網羅した。
売っているもの、だいたいの種類と相場を把握した。
なのでいままでちょこちょこしか使わないで欲求不満に近くなっていた買い物欲を発散させることに。
民族衣装の店で目をつけていた鞄二つ。漆器の壺と水牛の角のフォークとスプーン。試食もかねてお土産のお菓子類。
気持ちよくお金を使う。といっても日本円で3000円くらい。
スーパーでかったザボンがうまい。
つぶが大きくて水っぽくない。がぶりがぶりと食べる。酸っぱすぎない。
ここでまたミス。
昨日ホテルで2リットル30000ドンの水を知らずに使ってしまい、
今日はスーパーで安い水を買おうと決めていたのに
エビアンを何の気なしに買ったら48500ドンだった。
ホテルの割高水よりさらに割高な水を買ってしまった。くやしい。
スーパーで安い水は8000ドンくらい。外国物は高いことに慣れていなかった。
ホテルの部屋の洗面所で洗濯。

洗剤はアメニティのボディーソープ。
私のこういう大雑把さがこの街とあっているのかな。

ホーチミンを歩く(2日目)

2011年06月12日 08時16分04秒 | Weblog
6月6日(月)
早くに目が覚める。
待ちきれず6時にホテル出る。
晴れ。まだこの時間は爽やか。
お金を使ってみたいので近くのサークルKに行ってみる。ひまわりの種と緑豆のスナック買う。
サイゴン川を見に行ってみる。
目の前の道路のバイク量がすごい。
が、ゆっくりわたれば平気とわかっているので怖くない。
アイコンタクトしながら渡る。
サイゴン川に着く。

邪悪な顔をした遊覧船がとまっている。

バトミントンやってる人がいる。太極拳はもう解散後。
サイゴン川は深そうなのに流れが早い。茶色の水面に浮かんだものがどんどん流されていく。
ときどき「ヘイ」とか「バイク?」とか客引きの人が声かけてくる。笑って受け流す。
元気があり余っているのでベンタイン市場まで歩く。
まだ早朝なので路上の物売りも準備してるとこが多かった。
ホーチミン像の近くでまたバトミントンやってる。みんな朝から元気だなあ。
歩くうちに日射しがじりじり強くなる。
ベンタイン市場も食べ物関係以外は準備してるとこ。
生鮮食品売り場は豪快に肉切ったり、魚のはらわた出したり。見ていて楽しい。
中でも大量のイカをたらいの中でジャブジャブ洗っているのがおもしろかった。
蟹がきれいに並べられている。ぎょっとするような大きさの川魚がどろんと横たえられている。
まだ観光客が来ない時間なんだろう、皆じろじろ私を見る。声はかけてこない。
帰り道、人がたかって順番待ちをしているバインミー屋を見つける。
きっとおいしいに違いないと思って、ちらちらのぞく。
道にどっかり座ったおばちゃんが手際よくパンを切り裂いてパテみたいなの塗って、なんかよくわからんハムやベーコンのせて野菜入れて、その上からヌクマムかけて袋に入れて渡している。
食べたいがいくらかわからないのでしばし客とのやり取りを観察。10000ドンとわかる。安っ。約40円。
一個買ってホテルで食べる。むちゃくちゃうまい。
きゅうりと生唐辛子がいいアクセント。
たいていの店が開くのが9時くらいなのでそれまでゆっくりしよう。
しようと思ったが、早く外に出たくて時間を見つつじりじりする。
結局早めに開く店から順にまわることに。
がしがし歩く。
今日はまだ下見であまり高価な物は買わない。他と見比べてから決める。そう決めている。
20軒くらい見てまわる。好きな店何軒か。欲しいものなん点か。
どの店も観光客に慣れているんだろう、入るなりにやーと笑いながら寄ってくる。
瞬時に私が日本人であると察して「イラシャイマセー」ということもある。
その点子どもは外国人に慣れてないみたいで、
今まできゃあきゃあ遊んでいても私が入るとしんとして奥へ引っ込んでしまう。
気に入った店。
ベトナムの少数民俗の服やカバンがずらりと置いてある店。こういうとこ好き。
漆器の店。多くの店のはいろんな柄の入ったぎんぎらぎんの漆器なんだけど、何も柄のない、でも色使いがかわいい漆器の店。ここは日本女子好きだろうな。
今日の収穫。
デパートの食品売り場がめちゃくちゃおもしろいことを発見。
各種調味料やスナック菓子、即席めんやハム、ビールやコーヒーなど日常のちょっとしたものからお土産を買うにも便利。布製品や調理器具もある。
大きな箱菓子をいくつもカゴに放り入れていた東洋系の観光客のおじさん。
熱心に調味料の説明を聞いていた白人男性。
ここなら客引きもなく、心ゆくまで買い物ができる。
が、コーヒー売り場だけはなぜかおねえさん店員の勧誘がすごい。
「ベットナムコフィー オネイサーン コレオススメ」と25000ドンの横の55000ドンのコーヒー豆を勧めてくる。それが数名。人が有り余っている。
食品売り場でトマトときゅうり、ドラゴンフルーツ買って昼食とする。
トマトは肉厚。野性的。
きゅうりは太くて緑がうすい。日本のみたいにごつごつしてない。それで甘い!おいしい。瓜に近い。

ドラゴンフルーツはあんまり味がない。シャリシャリした食感はあるけど青臭い感じ。
一緒に買った乾燥ジャックフルーツスナックは独特の臭いと強烈な甘さの後味。珍味。好みが割れるとこだろう。私は好きでない。
カフェに入ってアイスコーヒーも飲む。
最初からミルク(コンデンスミルク?)が入っていて甘い。濃くておいしい。
氷入りだったけど特に問題なかった。

本屋に入ったときにスコールに降られる。
一気にびしょ濡れになりそうなザバーとした雨。止むまで足止め。
子供向けにしては恐ろしい怪物の絵のついたベトナムの絵本買う。
意外と楽かったのは日本語検定模擬問題集というの。
最高クラス、一級の問題ともなると
「下線部の漢字と同じ読み方をする選びなさい。
 個人的なことにあれこれ干渉するものではない。
 1.慣習 2.感情 3.乾燥 4.鑑賞」
とかの漢字問題から、
「次の言葉の意味を適切に用いている用例を選びなさい。
 しかたない…強い心の動きを抑えられない。
 1.この本の主人公がかわいそうでしかたない
 2.私が悪いのだから、何をいわれてもしかたない
 3.遊んでばかりいて、しかたないやつだ。
 4.電車がなかなか来ない。しかたないから、タクシーを拾った。」
などの意味問題、
はたまた天声人語が引用されている文章読解まで、なかなか難しい問題がでる。
中学の国語みたい。なので中学の国語教師である母へのお土産にする。

雨止まず。
なにか用事があるのか薄いピンクのアオザイを着た店員さんが雨の中、外に出ていく。
濡れた地面につかないようアオザイの垂れているぴらぴらしたとこを半分に折ってズボンと腰の間にはさみ込み、店のビニール袋を頭からすっぽりかぶってすたすたと歩いていく。
こんなの恥ずかしくもなんともないわよ、といったふう。

ホテルに帰って近くのパン屋で買ったトマトがのったデニッシュをスーパーで買った333で食べる。
うまいぜ、パン!
うすいぜ、333!!

ベトナム到着(1日目)

2011年06月12日 00時47分06秒 | Weblog
6月5日(日)
早朝出発。
6時17分の成田エクスプレスに乗りたいのだけど、バスの始発より早く出るので、歩いて駅まで行く。
ごろごろごろと轟音をあげながら、車輪つきのカバンを引っぱって歩く。
ランニングのおじさんがすれ違いざまちらと私の荷物を見る。
まだ肌寒いのでカーディガンを羽織っていたが、じきに暑くなって脱ぐ。
これから行くとこの暑さについてしばし思いをはせる。
駅、着。
日本のチョコは貴重になる、と勝手にあたりをつけて明治のをコンビニで買う。非常食。
成田エクスプレス乗車。おお、これが。通称ネックス。
私がなんでこんなに成田エクスプレス成田エクスプレス言うのかというと、職場で子供に読ませる絵本に出てくるから。
だから、なんか贔屓してしまう。
成田エクスプレスは成田空港に向かうための電車なので、大きな荷物を置く専用の場所がある。
その置いてある他の人たちのトランクの大きいこと大きいこと。
どっしりしたトランクとトランクの間にちんまり押し込む。
新宿越えて、渋谷越えるまで、見て見て!成田エクスプレスに乗ってるのよ!と思って窓を見やる。
あとは寝ていた。
一時間くらい。気づけばまわりは田園地帯。
私は田園地帯を見るといつもああ、犬を散歩させたらさぞ喜ぶだろうなあと思う。
飼っていた犬を近くの田んぼまで行って放して遊ばせていたから。
それはもう喜びまくっていたから。
その犬はもうだいぶ前に死んじゃったのに未だに田んぼが広がっているところを見るとそう思う。
成田空港、着。薄暗い。
なぜかキップを2回改札機に通さねばならなかった。
空港に入る前から「パスポートを拝見します」と言われる。おお、さすが国際空港。
できたてのパスポート見せる。
外貨と両替するカウンターがある。おお、さすが。
上の階にあがると、広い敷地に各航空会社ごとの受付カウンター。
受付済ませ荷物を預ける。
手荷物検査して出国手続きする。
ずいぶん人が並んでいて、順番を待っている。外国の人が多い。
途中で別の場所にも係員がつくと列がさあっとそっちにもできる。
前のおじさんが後ろにいる若い女の人に「前に外国人がいると遅いんだよな」と言っていた。
前の方に外国人がいるか見てみたが、東洋系の顔ばかりで区別がつかない。
中国か韓国かな、と思っても、いや、あんな顔の日本人もいる、と思う。
出国手続き終わり。
一歩そこを出るとデパートの一階のにおい。化粧品の匂い。
ブランドものの化粧品やカバンが売られている。
特に用事なし。搭乗口へ向かう。
まずはチャイナエアラインに乗って台北へ。
ほとんど中国の人みたいだったが日本人のCAもいて、アナウンスも日本語。
飛び立つ前、飛行場にはなんでいつも黄色いちいさい花と白いもふもふの毛がついた草が生えているんだろうと思う。
空に上がる。
雲の中が白くて明るい。
ご飯がでる。
「カツドン?ギュウゴハン?」と聞かれ、牛丼かと思って「ビーフ」と言うと、
ビーフシチューとごはんが一緒になったのが出てきた。
うまい。あつあつ。
生サーモンとガトーショコラの少しだけ食べる。
まわりががしがしビールを頼むのが結構意外。
もう解放されてるこの人たち!と思う。
飛行機がちょっと揺れてもどきどきする私とは違う。
台北までは3時間20分。
備え付けのテレビで映画見る。
が、日本語でない。ホントは日本語モードにできるんだけど、タッチパネルの接続(?)が悪いのか、どうしてもできない。字幕が出ても漢字のみ。
なので踊る大捜査線見る。一番最初の劇場版。
いま改めて見るとこれはあれだね、警察のフェチムービーだね。
バシッビシッと仕事をしている警察官たちがかっこよく撮られている。
官僚とかゼーレっぽくて面白かった。
そうこうしているうちに台湾桃園空港、着。
乗り換えのための扉を出たとたん、デパートの一階のにおい。
ブランドものの化粧品やカバンが売られている。
同じじゃん!
まわりは明らかに中国の人が多くなったものの、なんだろうこの移動してなさっぷりは。
多少がっかりしつつ、ホーチミン行きの搭乗口へ。
と、そこはさっきと明らかに違うのだった。
さっきまでは床に絨毯、照明は程よくおとされて、トイレには虎の彫り物。
が、ここの床は白いつるつるしたリノリウム、照明は蛍光灯でトイレは公衆便所みたい。
だだっ広いところに椅子がだーと並んでいて、ぽつぽつ座っている人たちもなんだか殺伐としている。
同じ建物内でこうも違うかという光景を前に私は一気に嬉しくなった。
これだよこれ。こういう殺風景なのを待ってたんだよ。
そしたら俄然元気になって、トイレの案内などメモしだす。
「時時刻刻做環保」環境を守りましょう、かな。
自販機に「日本大好評」と書かれたアクエリアスが売られていた。
チャイナエアラインでホーチミンへ。
もうアナウンスも日本語でない。CAも中国の人たち。
また飛ぶ前に飛行場に生えている白いもふもふの毛のついた草を見つける。
黄色い小さな花は見当たらない。
空に上がる。
またごはんが出るという。
もう食べたので断る。
コーヒーだけ頼もうとしたが、出てきたのは牛乳だった。
きっと「コーヒープリーズ ミルクオンリー」と言った最初の方を聞き取ってもらえなかったんだ。
特に気にならないのでそのまま牛乳飲む。
牛乳だけで飲むなんて年単位で久しぶりじゃないか。ゆっくり飲む。おいしい。
が、飲むのがゆっくり過ぎて何回かまだ入ってるうちにかたづけようとされてしまう。
ホーチミンまでは3時間。
しばらくは海の上にぽこぽこできている雲をのぞいていた。
それに飽きてまた映画見た。
今度のはアメリカのCGアニメので、日本語吹き替えになっている。
が、飛行機の飛ぶ音に邪魔されてほとんど聞こえない。
なので結局字幕の中国漢字読んでおおよその話を飲み込む。
飛行機が陸の上に来た。もうベトナムの上。
本当に土が赤い。
赤い土と深い緑の森と茶色のうねうねした川。
ホーチミンに近づくと田んぼが見えてくる。
全部の田んぼに稲が植わってるわけじゃなくて、大きさも均一でない田んぼに規則性があるようにも見えずに植わってる田んぼと植わってない田んぼがある。
それがまるで緑と赤茶色のモザイクみたい。

あんまり窓の外を眺めていたからだろう、隣の人に声をかけられる。
「ベトナムは初めてですか?」この男の人が日本人なのは読んでいた本が日本語だったので知っていた。
「初めてですよ」から始まって、少し会話。
「観光で」とか「へえ、コックさんなんですか」とか「ベトナムは料理がおいしいから」とか「何日いるんですか?」とか言っていたが、本当はここまできて日本人となんかしゃべりたくなかった。
なのでなるべく窓を見る。
飛行機が高度を下げていく。雨が降っている。
「あ、雨が降ってますね」「これからは?タクシー?」
ちょっとづつ話しかけてくるが、あまりかまわず。
ホーチミン、タンソンニャット空港、着。
隣の人に最後の愛想をふって飛行機を降りる。
一人に戻れてせいせいした。
入国審査。
何を聞かれるか、聞き取れるか、言葉にできるか、サイトシーイングサイトシーイング、と頭の中で練習していたら、
「ナマエ、イッテクダサイ」とだけ言われた。
無事通過。
成田で預けた荷物を回収する。
なんと驚いたことに荷物についてるタグと半券を照合する係員がいない。
日本じゃ考えられない。わくわくする。
外に出るとベッカムとかになったよう。
出口付近にわーと人が集まっていて飛行機から降りてきた知り合いを探している。
みんな早く家族とか友達を見つけたいんだろう、その熱い視線。再会を心待ちにしている顔をしてしあわせそう。
その中に「NANAKO KUKAMI」というプラカードを持った男の人を見つける。
ホテルの送迎の人だ。
指で自分とプラカードを指すとほほえみだった顔がぱかっと割れるような笑顔になった。
なんて屈託のない笑い顔。
一瞬でこの人のことが好きになる。「KUKAMI」のミスごとき、なんだ。
導かれるまま進み、車をとってくると言って駆けていくのを見送る。
雨はあがったよう。
みんな続々と空港から離れていく。バイク、バス、タクシー多い。
後ろから「オーイ」と呼びかけられる。
さては気をそらせて荷物を狙う輩か、と身構えると、
さっき隣に座ってた日本人だった。
泥棒でなくてがっかりする。
迎えの車が停まる。乗り込む。
わーいベトナムだ。
しきりに話かけてくるのでつたない英語力で話す。
なので、私の職業は教師ということになってしまった(保育士の英語を知らないため)。
でもまあよし。
東京から来たと言ったら、「フクシマから近いじゃないか」と言われた。
それから二人で「デンジャー」とか「デンジャラス」とか言い合う。
この人はときどき後ろの私を振り返りながらにこにこと色々聞いてくる。
私もにこにこと聞き取れて答えられることは答える。
並走しているバイクの量がすごい。運転手の話によると今日は休日だからみんな買い物に出かけているのだそう。みんな買い物が好きなんだそう。
「あなたも買い物好き?」と聞かれる。「イエース」。
「スパは?」。「ノー」。
そしたら大仰に驚いて「ホワイ?」と聞いてくる。
マッサージとかは興味がない。マッサージは緊張する。その上に高い。そして私はマッサージの必要がないくらいいつも元気である。
そういうことを伝えたいが、なかなか言葉が見つからない。
なので、「なんでかなあ。必要ないしなあ。うーん、なんでかなあ」と日本語でずっと言っていた。
窓からは物珍しい景色。
3人乗り、4人乗りのバイクとならんで走ったり、モスクが見えたり。
ひとり、バイクに乗っている女の人が被っているヘルメットが気になる。どうみても赤い毛糸で編まれているみたい。でもニット帽ではなくてニットのヘルメットなのだ。
私は指差して「ニット!ニットヘルメット!」と珍しがったが、
運転手はあまり目もくれなかった。

ボンセンホテル着。
ドアマンがドアを開けてくれる。
チェックイン。部屋へ。
いい部屋だ。窓がないのは気にならない。
コンセント確認。やはりA型とC型の混合タイプ。使える。
円をベトナムドンに換える。
ここで日が落ちたかんじ。
日本との時差は2時間で、いわば今日私は2時間多く活動できたわけだが、それももう終わりで、
知らない土地で夜出歩くのはやめようと思っていたので、行動できるタイムリミットが近いのだった。
でもとりあえずなにかベトナムらしいものが食べたい。
ホテルの近くに旅行ガイドにあった「フォー24」というフォーの店があるのでとりあえず入る。
牛肉のフォーと生春巻き頼む。
近くで日本人の女の人たちが話す。隣に中国の人たちが座る。
なんだ、やっぱり観光客だけ入る店なんだ。
そうだよね、ちょっと高いしね。
味も普通。
ここの生春巻きは甘めの味噌で食べるらしい。
好みでいれる草がぴりぴりしておいしい。つけあわせの揚げパンがおいしくて2個食べた。
会計93000ドン。350円くらい。
お腹がくちたので部屋に戻る。
小さいペットボトルに入ったミネラルウォーターが2つサービスで置かれていた。
水道水が飲めない国なのでうれしい。
と、ここでミス。
これもサービスかと思い、隣に置いてあった2リットルのミネラルウォーターの蓋を開けてしまう。
開けてしまってから、小さく30000の数字のシールが貼られているのに気づく。
2リットルの方は30000ドンとお金がかかる水だった。くやしい。
テレビつける。
アメリカドラマ「24」をやっていた。
ベトナム語吹き替えになっているんだけど、
吹き替えの声の人が一人なのでジャックも仲間たちも同じ声。平坦で説明口調。
しかもオリジナルの英語も完全には消されていなくて、緊迫した場面で
「ジャック!ジャック!アーユオーライ?」とやっているすぐあとに、
「ジャック ジャック クチュクチュ(と聞こえる)」とくるのでいまいち迫力にかける。
ベトナムのドラマもやっている。
みな大袈裟な動き、表情、言い回し。韓国ドラマみたい。
俳優は一般の人よりひとまわりくらい体がぶ厚い。
お金がたくさんあるからよく食べてるんだろうか。
チャップリンの無声映画もやっている。
無声なので声がなくても見れるし、聞きなれない言葉を聞いているよりは楽なのでこれを見る。
チャップリンがあんがい人を叩いたり蹴ったりしているのでへえと思った。
それでベトナムに着いた興奮を押さえ込むようにして寝た。