はなもくブログ

平成元年、仙台に重層的なヒューマンネットワークをと結成された、異業種交流会「仙台はなもく七三会」の活動を紹介します。

第21期の新春講演会

2009-02-04 21:21:20 | 例会案内/報告
 第21期の発会式と新春講演会は、1月8日でした。

 講師はタクシゲ歯科医院院長の宅重豊彦氏、演題は「抜かない、削らない、痛くない虫歯治療法誕生秘話」です。

 「歯科医院の数はコンビニの倍ともいわれる。しかし医者にかかればかかるほど、歯が壊れてしまうという、いわば古臭くて魅力のない商品になっている。

 歯学は物理的、機械的だが、もっと基礎医学を応用すべきだ。感染症は本来病原菌を発見すれば道は開けるものだ。しかし歯科医療は「drill&filling」、細菌が侵入した組織を丸ごと除去して、消毒する、詰めるだけだ。

 3Mix原法は、新潟大学の星野氏が開発したもの。これで口内細菌は100%殺菌できるはずだ。しかし臨床ではほかの人はうまくいかず、自分だけが成功した。

 それは独自に開発した3Mix-MP法。それは試行錯誤の上見つけたデリバリーシステムだ。M=マクロゴールとP=プロピレングリコールで3Mixをペーストにし、MPが象牙細管に入り込んで患部の細部まで運んでくれるというものだ。

 3Mixは粉にするとダメになる、光の当たらない容器を考案して保管したり、MPの利用を考案したり、さらに治療法のシンプル化、工夫を加えたりした。

 このようにして100%の殺菌効果とデリバリーシステムの2つの効果で、病巣を無菌化できるわけだ。内科療法とおなじ、病巣を無菌化して生体組織レベルの修復を図っている。」

 歯科医学会でも理解されないという画期的な治療法に、ただただ拝聴していました。詳細なデータや画像を示して論理的に解説され、こういう先生が仙台におられたとは驚きでした。