湿生花園の花のご紹介も今日で7日目になりました。
どうしても撮影をした花ひとつひとつへの思い入れが強く、つい長くなってしまいます。
あと3~4日ほどお付き合いください。
サクラタデ(桜蓼) タデ科
水辺に生える多年草。
湿生花園では小さな花ですが高層湿原で大群落を作っています。
淡紅色で長さ5~6ミリ、とても美しく愛らしい花を密に花穂につけます。
ミゾソバ(溝蕎麦) タデ科
今年はずいぶんこの花を撮りましたが、咲いているのを見るとやっぱり撮ってしまいます。
リンドウ(竜胆) リンドウ科
この花の青紫色は、秋の色…ですね。
ツリフネソウ(釣舟草) ツリフネソウ科
見頃を過ぎていたのか、なかなか花を見つけることができませんでした。
一輪ずつの咲き残りをつけた数株、花の後ろには果実が♪
膨らんでくると、ホウセンカの果実を細長くしたような果実になり、触ると中の種が弾けます。
お試しあれ(^^♪
( 撮影日:2017年10月8日 )
ヤマトリカブト(山鳥兜) キンポウゲ科
オクトリカブト(奥鳥兜) キンポウゲ科
レイジンソウ(怜人草) キンポウゲ科
花の形が怜人(舞楽の奏者)がかぶる冠に似ていることからついた名。
7月に行った栂池自然園でオオレイジンソウを見ましたが、
このレイジンソウの方が花が大きいように感じます。
明るい林の中や山地の草原に生える多年草とありますが、
湿生花園ではあまり日当たりの良くなさそうな林の中で咲いていました。
そのせいか、少し花色が浅いような気がします。
マルバフジバカマ(丸葉藤袴) キク科
北アメリカ原産の多年草で、昭和初期に箱根で見つかり、現在では各地に広がっているそうです。
箱根湯本から仙石までの道路わきにたくさん咲いていて、ちょっとびっくりでした。
ヒヨドリバナ(鵯花) キク科
鎌倉でもよく見られる花です。
ハコネギク(箱根菊) キク科シオン属
箱根を中心に富士火山帯の山地に多いそうです。
シロヨメナ(白嫁菜) キク科シオン属
ヨメナに似た白い花が咲き、地域的変異が多いそうです。
茎も花弁も細くて優しげな姿です。
東慶寺の梅の木の下に植えられているのはシラヤマギクではなくて、
このシロヨメナなのかもしれません。
サワシロギク(沢白菊) キク科シオン属
日当たりの良い酸性の湿地に生える多年草。
園内の高層湿原の植物のコーナーに多く生えていました。
舌状花(花弁の部分)の色は白から紅紫色を帯びるのですが、
見頃を過ぎていたのか、咲き始めの白色のは見つけられませんでした。
でも、淡いピンクのと紅紫色のが並んで咲いていてきれいでした。
( 撮影日:2017年10月8日 )
花園入口近くにホトトギス、秋の花の寄せ植えの展示コーナー2か所があり、
お昼休憩をしながら楽しむことができました。
今日はホトトギスをご紹介(^^♪
キバナノツキヌキホトトギス
宮崎県尾鈴山(おすずやま)特産で、谷間の崖などに垂れ下がって生える多年草だそうです。
葉のわきに1個ずつ、黄色の花を上向きにつけます。
花数が多く華やかな印象です。
名札は付いていませんでしたが、たぶんキイジョウロウホトトギス(紀伊上臈杜鵑)ではないかと思います。
ツルタイワンホトトギス 富士の雪 (園芸種)
ホトトギス 妖精 (園芸種)
ツルタイワンホトトギス 紫錦 (園芸種)
ツルタイワンホトトギス 東雲 (園芸種)
ホトトギス 紫酔 (園芸種)
名札無しなので品種名は不明です
( 撮影日:2017年10月8日 )
一般的にアザミと一括りにしていますが、その種類は多く
キク科アザミ属の他にトウヒレン属、ヤマボクチ属、タムラソウ属など
私にはほとんど見分けることができません。
園内には花の説明板があったものについては自信を持って名前を記載することができましたが、
それ以外についてはたぶん、、、ということで名前の後に(?)をつけました。
間違っているのがありましたら、教えていただけると助かります。
ミヤコアザミ(?) キク科トウヒレン属
ホソバタムラソウ キク科タムラソウ属
売店で売られていたものです。
葉がとてもスリム、花も小さくてかわいかったです。
ノハラアザミ キク科アザミ属
ナンブアザミ キク科アザミ属
花は見頃を過ぎていましたが、初めて見た花でしたので記念に載せました。
アザミというと葉に棘があると思っていましたが、、、
タムラソウ(?)
タイアザミ キク科アザミ属
漢字で書くと「痛薊」
葉が細く棘があるのでうっかり触って「痛い!!アザミ」から付いたのでしょうか??
撮ることに夢中で、葉に触ってみなかったことを後悔です。
キントキヒゴタイ(金時平江帯) キク科トウヒレン属
箱根の山地に生える多年草で、仙石原の林縁や草原に多いそうです。
オヤマボクチ(雄山火口) キク科ヤマボクチ属
説明板によると、
日当たりの良い山野に生える多年草。
葉裏の毛はボクチ(火起こしとして使うもの)や、蕎麦のつなぎなどに利用される…だそうです。
草丈は2メートル近く、花径は5センチ以上はあったような。
高尾・日影沢で何度か見ていましたが、花は蕾状態でした。
今回初めて花を見ることができ、ちょっと興奮でした。
(?)
アザミの仲間だということはわかるのですが、、、(*_ _)
( 撮影日:2017年10月8日 )
今回名前に“ハグマ(白熊)”とついている花を、4種類ほど見ることができました(^^♪
見頃を過ぎていたり、生えているところが暗かったりと、
画像としてはいまいちですが、、、見ることができました♪ということで。。
エンシュウハグマ(遠州白熊) キク科モミジバハグマ属
初めて知った花、
筒状花の先が淡いピンク色を帯びていてとてもかわいいです。
葉は掌状に3~5に分かれていて、印象としては柄の長いセリに似ているような…
オクモミジハハグマ(奥紅葉葉白熊)
エンシュウハグマと同じキク科モミジバハグマ属です。
山地の林下に生える多年草、モミジバハグマの変種だそうです。
カシワバハグマ(柏葉白熊) キク科コウヤボウキ属
山地の林内によく生える多年草
画像のは草丈が短かく花は一つでしたが、草丈30~70センチで穂状に白い花をつけるそうです。
クルマバハグマ(車葉白熊) キク科コウヤボウキ属
茎の中ほどに7~8枚が輪生状につくので、見分けることができます。
暗い林内に生えていましたので、頭花のアップを撮ることができませんでした。
カシワバハグマに比べ、繊細な印象です。
( 撮影日:2017年10月8日 )
アケボノソウ(曙草) リンドウ科
花弁についている斑点を夜明けの星空に見立てた名とのこと。
白い花弁に2つの淡い黄色の模様と濃い緑色の斑点がとても美しく、
一度見たいと思っていた花をやっと見ることができました(^^♪
山野の湿り気のあるところに生える2年草だそうです。
アサマフウロ フウロソウ科
濃い紅紫色の花径3~4センチの花はきれいで存在感大!
でも、花弁が散った後のガクと雌しべ、雄しべの色と姿は面白く感動大!!
果実から種をどのように飛ばすのか…
同じフウロソウ科フウロウソウ属のゲンノショウコやアメリカフウロのようなお神輿作戦では無さそうな。。
我が家での予想は、柱頭の先から縦に割れて種がピヨ~ン♪
どうでしょうか(^^)/
イワシャジン キキョウ科
山地の湿った岩石の間などに垂れ下がって生える多年草。
釣鐘型で淡い紫色の花姿は清楚です。
展示コーナーでは白花も植えてありました。
オケラ キク科
日当たりの良い乾いた草地に生える多年草。
近くの市民の森でも生えていましたが、花弁の色が少し違うように感じました。
魚の骨を並べたような花を包んでいる苞葉、
細いリボンを丸めた様な花弁、突き出た蕊の組み合わせがとても目を惹きます。
販売コーナーと展示コーナーに置いてあった大花オケラ、
花色や姿はオケラに比べ華やかな印象。
園芸種かと思いネットで検索をしたところ、
中国原産で赤花オケラとして園芸店で流通をしているようです。
( 撮影日:2017年10月8日 )
箱根湿生花園で撮った花は80種近くになりました。
秋と言っても箱根の10月は花の時期としては少し遅いようにも感じましたが、
思った以上の花の種類に大喜び。。
秋の園内を楽しんできました。
今日から数日にかけてご紹介をしていきたいと思いますので、
またお付き合いいただければ嬉しいです。
アカバナ(赤花) アカバナ科
園内の花には説明板が立っていますが、アカバナにはありませんでした。
気が付き始めるといたるところに生えていて、、、きっと雑草扱いなのかもしれませんね。
群落を作っている傍で咲いているサクラタデには皆さん目を止めますが、
アカバナには気づかず通り過ぎていきます。
白っぽいもの、淡紅紫色、近くの市民の森に生えていたのと同じ淡いピンク色などがありました。
秋に葉が紅紫色に染まることから付いた名のとおり、
葉が紅葉し始めていました。
アキノキリンソウ(秋の麒麟草) キク科
アキギリ(秋桐) シソ科
初めて見ることができた花です。
山地に生える20~50センチの多年草で、花は紅紫色、、と図鑑には書いてありますが、
この花は見頃を過ぎていたからか、花弁の先がすこし色がついている程度でした。
キバナアキギリ(黄花秋桐) シソ科
高尾・日影沢でも小さな株ですが生えていました。
山地の木陰に生える多年草で群落を作るそうです。
アキチョウジ(秋丁子) シソ科
園内で咲いていたのではなく、売店コーナーで販売をしていたものです。
紫、白、淡いピンクの3種類が並べられていました。
きれいでしたので…(^^♪
セキヤノアキチョウジ(関屋秋丁子) シソ科
全体がアキチョウジに似ていますが、
『葉は長楕円状狭卵形で、先が鋭く尖る』と図鑑には書いてあります。
山野で咲いているのを見つけても、アキチョウジと区別することができないかもしれません。
最近行っていないのでまだあるかどうかはわかりませんが、
鎌倉・浄明寺や円覚寺・松嶺院など鎌倉の寺社の庭に咲いていました。
セキヤノアキチョウジ(白花)
園芸種だそうです。
( 撮影日:2017年10月8日 )
昨日ツリフネソウのアップをしていて、
2005年に箱根湿生花園で撮ったハガクレツリフネをもう一度見たくなりました。
今日は予定をしていた場所を変更し、"いざ!箱根湿生花園!!"
開園の9時から15時まで撮影数830枚、12000歩、園内の花を楽しんできました(^^♪
花たちをご紹介できるのは少し後になると思いますので、よろしくお願いします。
目的のハガクレツリフネソウは見つけることができませんでした。
湿生花園の職員の方に聞いてみたのですが、聞いたことが無いとの返事。
12年前には確かに「ヌマガヤ草原の植物」エリアで撮影をしたのですが…残念です。
( 撮影日:2017年10月8日 )
箱根湿生花園の初夏の花のご紹介も今日で最後となります。
6月には、マツモトセンノウ、シモツケ、カキラン、クガイソウ、ニッコウキスゲ、ヤマボウシ、、、
などの花が咲くそうです。
また行ってみたいとは思っていますが、炎天下での撮影が年々辛くなってきているので…(^^ゞ
サクラソウ
クリンソウやチョウジソウの傍で咲いていました
低層湿原の池辺にはタニウツギが生え、たくさんの花を付けていました
クリンソウの群落があちらこちらに♪
木道を歩くと様々な花が目を楽しませてくれました
クサタチバナ(草橘) ガガイモ科カモメズル属
まだ蕾でした
ヒメシャガ(姫射干)
岩場植物のコーナー裏の通路脇に咲いていました
鎌倉で見られるシャガに比べ2回りくらい小さめですが、淡い紫色が可愛い花でした
スズムシソウ(鈴虫草)/別名:スズムシラン ラン科
山地の林下に生えます
名前は唇弁をスズムシの羽に見立てたものだそうです
なぜこのような色と形になっているのか、、、不思議です
ヒメサユリ(姫小百合)
ベニコウホネ(紅河骨) スイレン科
コウホネの変種で、花弁のように見える外側のガクが黄色から赤色に変わります
もう少し大きく撮れれば良かったのですが、木道から離れていたので何とか200ミリで。。
箱根には無いそうです
フタリシズカ(二人静)
仙石原湿原植生復元区越しにススキの原「仙石原」が臨めます
( 撮影日:2017年5月21日 )
今日は両親のお供でドキュメンタリー映画『人生フルーツ』を観てきました。
平成28年度文化庁芸術祭 テレビ・ドキュメンタリー部門の大賞受賞作です。
サブタイトルには「ある建築家と雑木林のものがたり」とあり、ナレーションは樹木希林さん。
“年を重ねるごとに美しくなる人生”をモットーに暮らす90歳と87歳の津端夫妻の、
優しさに溢れた日々に心打たれました。
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ツリバナ(吊花) ニシキギ科
今回撮りたいと思っていた花のひとつでした
たくさんの花が吊り下がっていて大喜びでしたが、
生えているところが日陰、おまけに風が抜けて花がゆらゆら
息を止めて必死でシャッターを何度も押しましたが、、、(*_*;
センダイハギ(先代萩) マメ科
北国の海岸に生える高さ40~80センチの多年草です
鎌倉・東慶寺にも植えられていて5月初旬に見ることができます
ヌマガヤ草原にはツツジや咲き始めのニッコウキスゲなどで彩られていました
ケナシヤブデマリ(毛無藪手毬) スイカズラ科
ウリカエデ(瓜楓) カエデ科
プロペラ状のは翼果で2センチほど、赤みを帯びているので目立っていました
キバナクリンソウ サクラソウ科
ミャンマー~中国が原産地の多年草だそうです
カイウ サトイモ科
( 撮影日:2017年5月21日 )