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一句鑑賞

俳句ブログも長くなりました。この歳なりの記事が書ければと思ってますが、やや怪しげな時もあります。よろしくお読み下さい。

久女忌

2016-01-19 23:26:13 | 日記
久女忌
2011-01-21 21:35:12 | 日記
一月二十一日は杉田久女の忌日です。
例句は6句、もっと評価されて良かったという観点からの句が多い。
一句だけ・・・

帰らねばならぬ家あり久女の忌     片山由美子

どう鑑賞しましょうか・・・この句を読んで久女の句を連想します。

歳時記の冬の時候の最後は・・・節分。
ここに久女の句があります。

節分の宵の小門をくヾりけり      杉田久女

節分の宵にわが家へ帰って来たのですね。
そのとき家の中から、鬼はそとーっと聞こえてきたのでしょう。
久女は家の門をくぐるとき、背筋に自分が鬼ではないかと思ったのかもしれません。
その時代ですから、主婦が夜に外出するなどほとんどない時代です。
節分の夜も、俳句のことでしょう・・句会などに出かけていたのかもしれません。
家族にすまないという気持ちと俳句への情熱を捨てることをしない久女なのです。

例句は、家を大事にせねばと言っているのでしょうか。



2016.1.19
猛烈な寒波です・・・西からの強烈な風が終日吹き荒れました。

そういえば明日20日は幸若舞が舞われる日だった。
昔見たときに二十歳代の舞手が見事で、信長もこうであったかと思った。
舞い終わった彼と一言挨拶をしたが、もう20年ほどなるかな・・・今はどんな舞を見せているのかな。


麦の芽

2016-01-18 21:31:12 | 日記
麦の芽
2011-01-20 21:46:47 | 日記
本日は大寒。へそ曲がりの私は大寒をパスします。
私の好きな冬の田舎の景色の一つに麦の芽があります。
短いながらも小刻みに冷たい風に揺れてます。
歳時記には、冬枯れの中に希望を見出すようで印象深いとあります。
その通りですね。

葛飾の土は黒しも麦芽ぐむ       五十嵐播水

土の黒と麦の芽の緑の対象がきれいですね。
今の葛飾には麦畑はあるのででしょうか?
福岡南部の筑後平野では麦畑が広がっています。

麦萌ゆる土こまごまと影を生み     福永耕二

麦が芽を出してきました・・・土に小さな芽が影を作り始めたのです。
この麦が、5月末頃にライオンのたてがみの色となって風に波うつのですね。
稲の田植えとはスタートが種からですからね、ちょっと可愛さがありますね・・・
麦の芽には・・・。



2016.1.18
凄い寒波だ・・・




寒牡丹

2016-01-17 21:36:29 | 日記
寒牡丹・冬牡丹
2011-01-19 22:28:04 | 日記
昨日に続いて寒さの中の花を・・・
藁囲いの中で鮮やか咲いた花を楽しむと解説にあります。
藁に囲まれているので、花と藁の外との景色を詠んだ句もありますが・・・

 日と月のごとく二輪の寒牡丹      鷹羽狩行

第三版には・・・作者の次の句もあります。

花のこゑ聞かむとかがみ寒牡丹

いずれも寒牡丹の美しさを詠んでます。
日と月・・・そして美しさの秘密を、何故そんなに美しいのか教えてくれと言わんばかりに花へ屈んだのです。


狂はねば恋とは言はず寒牡丹      西嶋あさ子

これは激しいですね。
恋は狂うものなのです・・・寒牡丹の美しさには狂うほどの何かがあるのでしょう。

みづからの深紅にふるへ寒牡丹     山上樹実雄

花そのものを詠んでいますね。
花びらが風に揺れているのを、花自身が自らの色に驚き震えているようだと。
それほどの深紅の花色なんですね。



2016.1.17
記事の中の第三版とは、師から勧められた角川の合本歳時記第三版のことです。
5年前の記事は第四版を読みながら書いていましたので・・・
私の句はありませんでした、花の前に立っていざ句をと思っても何も浮かびません。
ただ美しさを眺めているだけでしたね。





2016-01-15 22:57:02 | 日記
氷・・・
2011-01-17 23:01:20 | 日記

今夜はギターを弾きに外出していました。
帰りの空気の冷たいこと!
空は晴れています、明朝はもっと冷えるでしょう。

季語は氷の他に、厚氷・氷面鏡(ひもかがみ)・結氷・氷湖・などなど。

叩きたる氷の固さ子等楽し       中村汀女

水溜りなどに張った氷を叩いている子らの嬉しい様子を楽しく見ているのです。

鶴立ちておのが影研ぐ氷面鏡      古賀まり子

鶴の立ち姿はきれいですね。
あんなスタイルを持ちたいと思う人は多いでしょう・・・笑
その鶴が凍てた田か浅い沼に降り立ったのです。
姿そのものの美しさと氷に映る姿を、己が影を研いでいるようだと言っているのです。
それだけに鏡となった氷が生きている句ですね。。


来週からは本格的寒波が来るそうで、インフルも流行り始めましたね。
2016年寒中は、とにかく体調維持に気を配るばかり。
数年ぶりに箱崎花庭園の冬ボタンを見に行こうかなどと考えていましたが・・・

手焙りに文字ととのえる手帳かな  庸助
その時の句を思い出しました。
花庭園には甘酒など温まれるスポットがあり、手焙り(スタンド式で小さな火鉢みたいな)が置いてありました。
手帳は句帳ですね(笑)

次は寒牡丹を

寒雀

2016-01-13 21:58:12 | 日記
寒雀
2011-01-15 21:52:43 | 日記
雀はもっとも人家近くに棲む鳥である・・・とあります。
親しみを感じる句が多いですね。寒中の癒しといえる生き物ですね。

とび下りて弾みやまずよ寒雀       川端茅舎

有名な句です。
羽の中に空気を入れて膨らんでいるのですね。
まるで鞠のようだと見て取ったのです。

佳き名つけふくらすずめを飼ひたしや   大石悦子

ふくら雀は膨らんだ雀です。
あまりの可愛さに名をつけて飼ってみたいと・・・しかも佳き名を付けて。
雀はペットには出来ませんのが残念ですね。



子供ころは軒の瓦の隙に巣をかけていました。
仕掛けを作って捕ったこともありました・・・父に飼いたいというと、すぐ死んでしまうから駄目だと。
放したことを思い出します。
最近は、雀よりカラスが目立ちます。
寒烏という季語もありますが、今のカラスは可愛くないなー