わが大地のうた♪

NPOグリーンウッド代表理事:辻英之(だいち)が今、南信州泰阜村から発信する炎のメッセージと…日々雑感!

チエとワザは世界遺産ものだ

2016年01月06日 | 泰阜村のひとびと
炭窯作り職人の頑固おじいま登場。

おじいまとは、「おじい様」という意味の方言。

職場の敷地に設置した炭窯の修理に来てくれた。

というか彼が14年ほど前に創ってくれた窯だ。

数少なくなった炭窯創りの職人さんである。

拙著「奇跡のむらの物語 ~1000人の子どもが限界集落を救う!」(農文協)でも詳しく紹介しているおじいまだ。

少しだけ引用したい。



三耕地集落の篠田正彦さん(八五歳)は、今では数少ない炭窯造りの名人だが、「伊那谷あんじゃね自然学校」の炭窯づくりの講師を依頼したところ、
「わしは職人だぞ、子どもなんかと一緒にやれるか! 作業の邪魔になるだけだ」
にべもなく断られるどころか激怒された。そこをなんとかと、お酒を持って三回は通っただろうか、ようやく首を縦に振ってくれた。それでも絵に描いたように「しぶしぶ」だった。
ところが当日、子どもたちと一緒に炭窯を造ってみるとどうだろう。しぶしぶの顔が緩みだしたではないか。どうやら子どもたちの一生懸命な姿に心を打たれたようだ。
「これからは子どもと一緒でなければ、わしは炭窯づくりをやらない」
とても同じ人とは思えない。それは篠田さん自身が、自らの技や炭窯にまつわる伝統を子どもたちに伝えることに楽しさを覚えたからに他ならない。
(続く)










御年90歳。

私の亡き親父が生きていたら同じ年齢。

泰阜村のお父さんともいうべき人である。

帰り際に「辻さんは家に来る来るといって、ちっとも来てくれん」とやわらかい口調でいじられた(笑) 

彼の生きるチエとワザは世界遺産ものだ。

今年は家に学びに行かなきゃ。

もちろん酒を抱えて。


代表 辻だいち


最新の画像もっと見る