わが大地のうた♪

NPOグリーンウッド代表理事:辻英之(だいち)が今、南信州泰阜村から発信する炎のメッセージと…日々雑感!

【乙女が舞う】 ~小さな山村の神事は感動だらけだ~

2016年04月13日 | 泰阜村のソコヂカラ
今年も私は集落の氏子総代(神社役員)。

3年任期で今年が最終年。

泰阜村のような山村では、ヨソモノには氏子の役割は,普通なかなかまわってこない。私はこの村に来てから23年だが、もちろん初めてである。

当然、やったことがないものですから、いったい何をどうしていいやらさっぱりわからず。

でも3年目にもなると、なんとなく前回の祭事を覚えている。

それは、何度も役員をやっている集落の先輩も同じようで。

春の例祭の準備をしているとき、氏子総代長ですら「これ、どうだったかな~?」ということがたくさんある。

すると、総代長よりひとまわり(12年)年上のおじいま(おじい様の意味の方言)に、「どうだったかなん?」と聞いてみれば、そのおじいまは「そりゃ、こうづらよ」と答えてくれる。

当たり前だが、こうやって、村の暮らしの文化は口伝によって、つたえれらてきたんだな~、と改めて感じる。


私は、またもや慣れないスーツを来て、例祭の司会をした。

神事を進めてみると、今まで関心を持ってこなかったひとつひとつの言葉や儀礼に、ほんとうに村の人々が自然と共存してきた営みが、溶け込んでいるのだと感動する。

集落の女の子が、浦安の舞・乙女の舞を踊る。

この泰阜村でも、舞うのはこの集落の祭事だけになってしまった。


▼浦安の舞・乙女の舞





例祭が終わると、境内で宴会(直会)。

集落のおじいまたち(おじい様たちの意味の方言)から「あんちゃん、村に来てずいぶんたったな。何歳だ?」と聞かれた。

「45歳です」と答えると信じがたいほど驚かれて、「若いんだから飲め」と酒を注がれた。

この集落に来て23年たつけど、まだまだ若造である。


▼直会は、飲む、飲む、飲む。もちろんお神酒





▼田本神社は諏訪大社の末社。今年は7年に一度の御柱祭りだった







風土と暮らしに根づいた神事を預かって、改めて尊い時間の積み重ねの上にこの集落が存在していることを実感する。

神事の後に、家々から食物を持ち寄って、境内で酒を酌み交わすこの風景は、ずっと昔から続いているんだろうな。

この、自然と向き合う文化、お互い様の文化、支え合いの文化が、ほんとうに気持ちよいと感じる。


代表 辻だいち


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