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植村直己の冒険

2022-12-17 | 日記
植村直己の物語を描いた映画がテレビで流れていた。植村直己の名前が懐かしく、つい引き込まれて見てしまった。リアルタイムではキリマンジャロ登攀に成功して日本に帰国した後のニュースを通しての植村氏しか知らなかったので、彼の登山との出会いや、登山や冒険の背景にあった彼の思いを深く知ることは無かった。
 彼の半世紀を映画で見て、植村直己という人の人間性や登山・冒険への思い、彼が冒険を止めなかったわけを少し理解したように感じた。彼が無名の若者として一人でヨーロッパアルプスや南米・アフリカの最高峰の単独登頂していた時も、その後に世界に知られた登山家・冒険家としてエベレストや北極に向かった時も、彼の思いは一貫して、山や大自然に一人で挑戦したいという願望だったのだろう。何故いつも一人で行くのか分かったような気がするが、自分にはそこまでは出来ないと改めて思う。
 その後、「日本で子供たちに自然の中で生きる力を育てる学校」を作りたいと考え始めた彼には、一人で命懸けの冒険を続けていた頃と異なる心境が生まれていたのだろう。そして、その新しい人生を開く植村直己を私は見たかった。渡米前に「学校を作りたいんです」と語る彼のインタビューをテレビで見たことを覚えている。どんな学校になるんだろうと期待し、いずれアメリカから戻って子供たちに教える彼の姿を見たいと心待ちにしていたのを思い出す。
 それを思い出すと、つい「何故、厳冬期のマッキンリーに一人で出掛けたのか?」と考えてしまう。「南極横断への挑戦が計画通りに進んでいれば冬のマッキンリー単独行も無かったはず」などとも。私たちは偉大なる冒険家を突然失ってしまったのだ、とその重大さを改めて感じる。時間を経て、もう一度静かに彼の冒険を知り直す機会を得たことで、その思いは益々強くなった。
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