台風5号が東北地方を東岸から北西へと横切った。こんな経路を取る台風が出て来たのは最近の事だ。以前、「観測開始以来初めて」の声を聞いてから、3つ目くらいになるという。これからは、毎年必ず一つ以上の台風がこんな経路をたどるのかも知れない。
何しろ、台風が生まれる位置が随分と日本に近くなった。これまでの台風は生まれてしばらくは東に進み、日本の沖縄・九州近くで北から東へと進路を変えるのが普通だった。東北地方を横切ることはまず考え難く、横切っても西から東へという経路だった。
近頃は、日本に近い小笠原諸島の南辺りで台風が生まれるようになった。そして、最初の成長期には日本に達してしまう、というような。それで、生まれてから北に向かった台風のいくつかが、西に回り込んで東北地方・東海岸からの日本上陸が実現してしまう。今の天気図を見ていると、何か、日本の緯度が10℃近く南に下がった感覚になってしまう。
