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卓袱台の脚

団塊世代の出発点は、狭いながらも楽しい我が家、家族が卓袱台を囲んでの食事から始まったと思います。気ままな随想を!

2025年「A&Kの菜園日記」短形自然薯(とっくり芋)の栽培

2025年06月02日 15時23分27秒 | 日記・エッセイ・コラム

2025年「A&Kの菜園日記」短形自然薯(とっくり芋)の栽培

 

 

今のブログを始める3年前の2009年4月16日、すでに趣味の家庭菜園として10年余りを楽しんでいましたが、当時、道の駅で見つけた「ヤマトイモ」に興味を持ち、いわき特産の「短形自然薯」を栽培し始めました。

いわき市が誇る代表的な伝統野菜「とっくり芋」は、とろろ芋などと同様、見た目よりずっと折れ易く、傷の付きやすい作物です。収穫は、地上より40~50cm掘り下げる気力・体力と共に注意を要する、きつく結構ハードな作業です。食すると大変美味しく滋養のある芋ですが、砂地で無い普通の土壌での掘り起こしは、結構な労力を必要とするので、1、2度切りの栽培で、終わってしまいました。

昨年(2024年末)体調を崩し、食欲を失った折、トロロと納豆+生卵を加え「つるっ!」と飲み込める朝食は、大変食べやすく滋養を感じさせる食事でした。借りモノの畑故、砂を無闇に混ぜることもかなわず、16年前も楽な方法を考えていましたが、今回、拙い考えに行き着き、トライすることになりました。

 

 

( 1 )

「埋込み縦樋(うめこみたてとい)」の製作

 

ある種の肥料袋で栽培も可能な「大和芋」は35cm×45cm、短形と言われる「とっくり芋」も不定形(Aの初収穫の場合)ではありますが、大きさは「大和芋」程度で、長芋のようには長くなりません。「とっくり芋」の植付け株間は30cm、生育・収穫時の深さは50~100cmということらしいですが、16年前の掘り起こしでは、深さ40~60cmと記憶しております。

1974年クレーバーパイプが発明後、畑での長芋栽培が、より容易になり、とろろ芋に一般消費者の目も向きやすくなりました。

 

「とっくり芋」のふる里いわき市では、水はけの良い砂地で栽培されています。関東ローム層で、限られたスペースのAの家庭菜園、手掘りにて締まった深さから収穫するには、労力を費やしますので、お仲間の皆さん方も自然薯栽培には、「腰が引ける」ようです。区画割りされた畑に50~60cmの超高畝を盛るだけの土量も無く、結局、直下に伸びる芋の性質上、一畝分の長さで50cmの深溝を堀り、耕土を「とっくり芋」に合わせた掘り起こし易い土に改良することにしました。

 

「とっくり芋」の根は、横に伸びる地下茎の性質はありませんが、外から来る害虫除けと、地上の盛り土の高さ調整として、一株毎に「埋め込み縦樋(うめこみたてとい)」を用意することにしました。かつて、ホオズキ栽培の折、地下茎の広がりを限定するためポリカーボネート製の樹脂材を埋め込んで使用しましたが、昨今の高騰により、とても手の出る価格ではありません。いつものホームセンターを探し回り、埃を被った塩ビ製「畦シート波型」(0.5mm厚×35cm幅×20m長 ¥1,980/1巻)を見つけました。加工しやすく、カッターでも容易に切断出来るものですが、結束バンドの締め方によっては弱く、円筒型の繋ぎ目は波型2~3山分重ねて締め付けないと、しっかり固定できません。

 

 

(3月17日 いつものDIYで「短形自然薯」を衝動買い)

 

 

長年温めていたアイデアを、実践することにしました。

 

 

塩ビ製「畦シート波型」(0.5mm厚×35cm幅×20m長)で、「埋め込み縦樋」を1株につき一対(2個)、合計16個(長さ1200~1300mmにカットしたモノ)作るので、塩ビ製「畦シート波型」は2巻き用意しました。「円筒型縦樋」の直径は30~32cmほど、結束バンドの繋ぎ目は、円筒の外側に出るようにします。

 

 

(図解①「畝シート波型」と「埋め込み縦樋」のイメージ)

 

 

(「畝シート波型」(20m/1巻きの写真 これを2巻き用意)

 

 

(「埋め込み縦樋」の製作用具類)

 

 

(「埋め込み縦樋」の製作中 A )

 

 

 

一対の「埋込み縦樋(うめこみたてとい)」は、内外と重ねてみて、内側ー1・外側ー1と名前をそれぞれ本体に明記、バラバラになっても分かるようにします。内側ー1の繋ぎ目直下になる樋の下端(外樋内側に差し込む方)より5cmの個所に、ドリルで反対側まで貫通する穴を空ける。樋を貫通させる丸鉄筋は、上に被せる土の重量の中、引き抜くので、異形で無い丸鋼のΦ6~7mmを使用します。

 

 

(図解② 内側・外側 一対の「埋込み縦樋」と貫通丸鉄筋と穴)

 

 

「図解②」中の「収穫穴側を向かせる」とは、後記の「45Lペール」方向を指します。

 

 

(ドリルで繋ぎ目用穴の穴開け作業 A )

 

 

(結束バンドで波板を円筒型に仕上げる A )

 

 

(一対の「埋め込み縦樋」を製作 A )

 

 

(「縦樋」の内側・外側を確認 内側下端から5cmに貫通穴を空ける A )

 

 

(「埋め込み縦樋」一対8セット(16個)完成)

 

 

( 2 )

「埋め込み縦樋」の埋め込みと種イモの植付け

 

 

深溝は、深さ50cm×溝幅50cm×長さ3.4m、「埋め込み縦樋」8セットと45Lペール1個を埋めます。溝横にブルーシートを敷いて、溝堀上げ土壌と畑の表土との区別を付けました。溝掘りには、2日間を要しました。

 

また、肥料・堆肥・土壌改良剤として、堀上げ土壌に下記を混ぜ込みました。

 

リユース堆肥 20kg  有機石灰 1.2kg  苦土石灰 800g

牛ふん堆肥 20L  鶏ふん堆肥 5kg  圧縮腐葉土 20L

赤玉土(小粒) 10L   鹿沼土 5L   バーミュライト 2L

もみ殻 15L

 

 

(植付けの深溝横にブルーシートを敷いた)

 

 

(結構ハードな溝掘り作業 A )

 

 

(溝堀上げ土壌に混ぜ込んだ肥料・堆肥・土壌改良剤 A )

 

 

(大量の肥料・堆肥・土壌改良剤を混ぜ込む A )

 

 

深溝50cm×溝幅50cm×長さ3.4mに「埋め込み縦樋」8セットと45Lペール1個が収まりました。

 

 

(概ね50cm均一に掘れた溝の深さ A )

 

 

(深く大きい45Lペールの役目は ただのゴミ箱か? A )

 

 

 

「縦樋」を実際に埋め込んだ写真になります。「図解②」で分かりずらかった「2階建て「埋込み縦樋」の内側・外側と上部内側「縦樋」下端から5cmの「貫通穴の役目」が、写真で幾らか分かりやすくなっています。

「埋め込み縦樋」セットの「外側樋」を溝底に置き、半分まで土を投入します。その時、「外側樋」と「内側樋」の繋ぎ目と丸鉄筋の貫通穴が、畝と平行になり、45Lペール方向を向くように配置します。貫通穴に丸鉄筋を入れ、高さを調整、差し込んだ「内側樋」の中に土を再び投入の後、丸鉄筋を引き抜きます。8セットの「埋め込み縦樋」を埋めながら、畝中心線に沿って誘引ネット展張支柱(Φ16mm異形鉄筋)を数本打ち込んで、目印とします。

 

 

(溝底の「外側縦樋」に土を投入後「内側縦樋」に貫通丸鉄筋を反対側まで通す)

 

 

(「埋め込み縦樋」の上下の繋ぎ目と貫通穴が畝と並行になるように配置)

 

 

(「内側樋」に土を投入 Φ16mm異形鉄筋複数本打ち込み後 貫通丸鉄筋を引き抜く A )

 

 

(図解③ 45Lペールを「埋め込み縦樋」の並びに埋め込む)

 

 

 

3月17日に衝動買いした「短形自然薯」種イモ、植付けを迎えた本日(4月26日)は購入後40日を経過、成長点と根の根幹も発芽していました。

畝と並行に深さ10~15cmで8株植付け完了、すべてのアイデアは、11月~12月の収穫時に判明する予定です。

 

 

(4月26日 購入40日経過後の「短形自然薯」種イモ)

 

 

(畝と並行に深さ10~15cmに植付けた種イモ A )

 

 

(4月26日 「短形自然薯」種イモ8株植付け完了 A )

 

 

( 3 )

「短形自然薯」棚製作

 

 

「短形自然薯」の発芽が確認出来たのは、5月14日でした。早速、資材を持ち込み5月21日にネット棚製作を行いました。すでに支柱用のΦ16mm異形鉄筋複数本は打ち込んでありますが、方眼ネット展張まで2時間半を費やしました。ツルの伸長は旺盛で、最初のツル発芽を認めてから1週間で7株が出揃い、1m近く伸びている株もあります。ネットにツルを誘引して、作業を終わりました。

 

 

(5月21日 旺盛なツルの伸長度合い)

 

 

(すでに打ち込み済みΦ16mm異形鉄筋に支柱を立て方眼ネットを展張 A )

 

 

(ネットにツルを誘引 A )

 

 

(5月21日 「短形自然薯」方眼ネット展張棚完了)