卓袱台の脚

団塊世代の出発点は、狭いながらも楽しい我が家、家族が卓袱台を囲んでの食事から始まったと思います。気ままな随想を!

「風流コキア箒(ほうき)」の作り方(2023年改訂版)

2023年12月23日 17時00分44秒 | クラフト

「風流コキア箒(ほうき)」の作り方(2023年改訂版)

 

 

このブログは、2015年12月4日の『「風流コキア箒(ほうき)」の作り方』に多少手を加えた改訂版で、基本的に作り方は同じです。

 

8年前に初めてコキア箒を作った時は、十数株の大小のコキアがあり、手細工の好きなAにとって結構没頭、お友達に押し付けがましく差し上げたり、遂にはハンドメイドショップの店頭販売にまで進出してしまいました。熱が冷め、栽培できる場所も無くなり、コキアを眺める機会もありませんでしたが、今年数株のコキアを放任栽培の後、取得する事ができました。忘れていたクラフト心が呼び起こされ、再び幾つか作り上げる中、Aの最も人気のあるブログの一つ?……と言うことで、改めて改訂版を書いてみた次第です。

 

 

(まだ使用中8年前の「コキア箒」)

 

 

(2023年12月久し振りに入手したコキア)

 

 

(コキアを自宅軒下で保管乾燥)

 

 

【「風流コキア箒(ほうき)」の作り方(2023年改訂版)】

 

 

1 . 直径1mを優に超えるコキアの株から箒穂先になる枝を切り取るには、アンコウのように吊るし切りが楽です。また、こんもりした株の中に紛れ込んだゴミ・枯葉、カマキリの卵やコキアの折れ枝を取り除くために、熊手などで枝間を透きますが、そんな便利な物を持たないAは「片手鍬三本爪」で行います。

 

 

(大きなコキア株より穂先枝を切り取るために吊るし切り)

 

 

(熊手代わりの「片手鍬三本爪」で株中のゴミ・折れ枝類を除去)

 

 

2 . 作業道具は、8年前とほぼ変わりません。シュロ縄・片刃ノコギリ(小型のもの)・結束バンド(20cmの強力なもの)・プライヤー・ニッパ・作業手袋(樹脂コーティングのしなやかなもの)・片手鍬三本爪(貝掘り熊手など)、輪ゴムなどです。

 

 

(箒作りのための作業道具)

 

 

3 . 穂先になる太い枝はノコギリで、細い枝はニッパで切り取ります。

 

 

(穂先になる太い枝をノコギリで切り取る)

 

 

(穂先になる細い枝はニッパで切り取る)

 

 

4 . 切り取った穂先は、外側ほどイメージイラストのように片方に湾曲した場合が多いので、相反する湾曲側を合わせて真っ直ぐな穂先のイメージを作るように切り取り枝を寄せ集めます。適当な握りの太さに寄せ集めた(本数の)穂先を根元側より穂先側に向けて両手でしごき、全体をつぼめて箒穂先のイメージを作ります。穂先先端を概ね揃えることが、見栄えの良い箒を作ることになります。

 

 

(切り取った湾曲した穂先のイメージ)

 

 

(細過ぎず太過ぎず握りやすい本数の枝を寄せ集め根元側よりしごく)

 

 

(穂先を揃えて見栄えの良いイメージを作る)

 

 

5 . 適当な握り個所を見極めて、1番目の結束バンドで締め付け、更にプライヤーでしっかり固く締め付け固定します。

 

 

(適当な握り個所を見極め1番目の結束バンドで固定します)

 

 

(結束バンドの締め付け固定はプライヤーで固く力任せに行う)

 

 

6 . 1番目の結束部分から4~5cm間隔で根元側へ都合4個所、(項目5の要領で)結束バンドで握り部分を固く固定します。

 

 

(握り部分4ヶ所を結束バンドで固く固定)

 

 

7 . 根元側3番目と4番目の間をノコギリで切断します。切断箇所の端切れはニッパで整えます。握り部の結束バンドの残り端し3ヶ所をニッパで結束突起部分ギリギリに切除します。シュロ縄巻き付け前に、シュロ縄15~20cmほどを切り取っておきます。これは箒の「吊り下げ環」になる部分です。

 

 

(根元側3番目と4番目の間で切断する)

 

 

(切断して多少ばらけた個所はニッパで整えます)

 

 

(結束バンドの残り部分をニッパで結束突起部分ギリギリに切除)

 

 

(シュロ縄を15~20cm「吊り下げ環」として切り取る)

 

 

8 . 巻き始める前に、ロール状に巻かれたシュロ縄の巻きヨリを直すため、2~3m引き出してヨリを小さく伸ばしておきます。この作業を2、3回繰り返して、一握り分のシュロ縄をロール状シュロ縄から繰り出します。この作業をすると、巻き付け時にシュロ縄が絡み合わず、楽にできます。

 

 

(巻きヨリ(癖)を軽減する作業)

 

 

9 . 穂先側結束バンドから穂先へ3~4cmのところから巻き始めます。一縛りして巻き始めの先端20cmほどを穂の中に軽く押し込んでおきます。巻き作業時に端が邪魔にならないようにするためです。

 

 

(シュロ縄の巻き始めは穂先側結束バンドから3~4cm位のところから)

 

 

(巻き始めの先端20cmほどは穂先に軽く押し込んでおく)

 

 

10. (項目7で)切り取ったシュロ縄15~20cmの「吊り下げ環」を輪ゴムで根元側に固定しておきます。巻き込みは、隙間の無いように緻密に巻き、結束バンドの結束突起部分は、最初の巻き込みで隠します。多少の隙間から見える結束バンドは巻き返しで隠せます。根元側の端「吊り下げ環」のチョット手前から巻き返します。シュロ縄の性質上、細かい針金状の繊維が重なり合ってなかなか緩みません。折り返しも普通に重ねて折り返しますが、緩む事はありません。

 

 

(シュロ縄の「吊り下げ環」は輪ゴムで固定)

 

 

(巻き始めより隙間を空けずしっかり巻く)

 

 

(結束バンドの突起部分は最初の巻きで隠す)

 

 

(脇から多少見える結束バンドは折り返しの巻きで隠れる)

 

 

(「吊り下げ環」輪ゴム共巻き込んでいく)

 

 

(根元側最端部のチョット手前で折り返す)

 

 

(そのまま折り返すが緩む事は無い)

 

 

(「吊り下げ環」と根元側最端部)

 

 

11. 巻き始めまで折り返してきて、しっかり結び切りで完成です。結束バンドの突起や黒色も隠れています。保管の時、穂先がバラつかないように封筒「長形3号」を輪切りにしたものを穂先に被せると纏まります。

 

 

(巻き始めまで戻り結びきります)

 

 

(結束バンドの突起や黒色も隠れました)

 

 

(完成した「風流コキア箒」)

 

 

(保管用に封筒「長形3号」の輪切りを被せるとなお良いかも!)

 

 

(2023年12月の「風流コキア箒」)

 

 

※ 「風流コキア箒」の名称は、Aが勝手に付けました。


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