2020年 鉄筋(Φ13mm)の引き抜き器具
COVID-19という感染禍を初めて経験する中で、特に高齢者は重症化しやすいと言われ、日常生活に気を配る緊張の日々です。巣籠もり生活の最中、じっくりと振り返り&考える時間はタップリとありました。終活のいろいろもそうですが、日頃の些細なあんな事・こんな事が思い起こされ……、特にAの場合は菜園作業に関する事が多く、思い付きのアイデアを実践するには、最適の時機になりました。
近頃、13mm鉄筋を支柱に使う機会が多くなりました。鉄筋・13mm×90cmを使う場合、2/3の60cm近く(概ねそれ以上)を土中に打ち込み、支柱を立てる支えの支柱として使用します。栽培中の1~2ヶ月間はそのままになりますので、土中で酸化・土と密着し、栽培が終わってからの鉄筋撤去になると、その引き抜きが結構大変です。備中鍬で、しっかりと手応えがあるまで打ち込みますので、簡単に素手では抜けません。今までは、ペンチなどで丸棒鉄筋をわしづかみにして、1~2回回転させてから引き抜きます。何本か引き抜くと、握力がついていかず、抜けない何本かは後日になります。そんなことが何回かあり、巣籠もり中にアイデアを実現しました。
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行灯かけに使用する鉄丸棒(Φ6mm×91cm)を撤去する時も片手で引き抜けなく、両手で体重をかけて抜く時がありました。そんな時に、ペンチで軽く半回転でも回転をかけると、抜けやすくなることを体験しました。土中で酸化し、摩擦面が多くなったものを、回転することにより摩擦面を減衰させることで、「抜きやすくする?」という素人のアイデアでした? そんなことで、ペンチのグリップに頼らない、下記のアイデアを持って、行き付けのホームセンターに ゛これに類する近いもの ゛がないか、行ってみました。つまり、ボルトで挟み込んで、「回転させる」もしくは「引き抜く」事が出来るか?……と言うことです。ボルトの長さも両手でグリップできる充分な長さが、欲しいところです。
(アイデアを描画にしてみた)
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ホーセンターの係員2人に描画を示して聞きましたが、埒があかず、それらしい金具があるところで、見つけました。元々アイデアと同じ物があるわけも無く、目的に近い物を流用するということです。
ホームセンターの説明書きには「空調機器用防振金具」とありました。ウェブサイトを紐解くと、「ターンバックル金具」の一種の耐震吊り金具で、両端ボルト(全ネジ)タイプということです。難解な説明書きは分かりませんが、Aの使用目的に一番近い物らしきことは分かりました。
(やっと見つけた「空調機器用防振金具」)
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金具を見つけた時点で、締め付けボルトの太さが適当と判断しました。2、3ピッチ違いで探しましたが、「鉄/ユニクローム ボルトナット W 1/2×150mm」を適合として購入しました。インチ換算でΦ12.7mmは、鉄筋と変わらず、良いと思いました。ボルトを金具にセットした様子は、下記写真になります。金具とボルト2本で1000円弱となりました。高いか? 安い買い物か? は、実用になるか否かで決まります。
(金具と適合ボルト 150mmはしっかりグリップ確保か?)
(金具にボルトをセットした様子)
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器具を実地で試すことにしました。この時期畑では、Φ13mm鉄筋は使用している物ばかりですので、土との腐食摩擦は無くなりますが、新たに鉄筋を打ち込んで、試すことにしました。
①
Φ13mm×90cm鉄筋を60~70cm土中に打ち込み、器具を取り付け、自在スパナで鉄筋を両側から挟み込み、締め付けます。
②
150mmの両方のボルトは充分なグリップ力があり、鉄筋を左右に回転させることが出来ました。
③
やはり回転させて緩んだ鉄筋は、楽に引き抜くことが出来ました。
今回、COVID-19の巣籠もりアイデアより生まれた「鉄筋(Φ13mm)の引き抜き器具」は、実用に耐えうるもので、成功と思えます。
(してやったり! 「鉄筋(Φ13mm)の引き抜き器具」 A )