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西東京市・北海道富良野の森林を舞台にした遺伝,育種,生態などに関する研究ノートの一部を紹介します

宝石

2009-02-14 | その他あれこれ
・先週に引き続き、子どもと鳥を見に行く。同じ公園に行ってみたのだが、今度はキンクロハグロは見られない。飛び立ってしまったのだろうか。前回は半周くらいで帰ってきたので、今回は自転車を押しながら、一周してみることに。ムクドリとヒヨドリがそれぞれ水浴びをしている場面に遭遇。楽しそうである。



・公園の奥へ奥へと進んでいくと、カワセミがよく見られるというスポットがあり、何人かの人たちがカワセミを飛来を待っている。しばらく、カワセミを待っていると、ベテランらしき人から、湖面に張り出した枝の上にカワセミが止まっているよ、と教えてもらう。



・カワセミは想像していたよりも小さかったが、宝石の名前に恥じないくらい綺麗。観客を意識してか、しばらくじっとしてくれていたので写真も撮ることができた。無論、子どもも大喜びである。前回は小さな鳥を意識することができなかったのだが、コガラとシジュカラを区別することができた。チュピー、チュピーと鳴いていたのは、シジュウカラだったことが判明。



・1周していよいよ帰ろうというときに、ゴイサギが枝の上に止まっているのを発見。帰りがけにコサギも発見。やっぱり大型の鳥を見つけると気持ちも盛り上がる。



・ということで、なかなかの充実ぶり。今回見ることができたのは、カルガモ、オナガガモ、カイツブリ、マガモ、ゴイサギ、コサギ、カワセミ、ヒヨドリ、ムクドリ、シジュウカラ、コガラ、カワラバト。ちょっと注意するだけで、世界が広がる感じである。

突然R講習

2009-02-13 | 研究ノート
・弥生にて会議。会議と会議の間で、突然、R講習をみんなにすることに・・・。Rをダウンロードするところから始まり、CSVファイルのデータを渡したりと、かなりドタバタで始まる。

・普段の学生部屋で講習したために、最初はみんなの顔が見えないために、なんだかうまく説明できなかったのだが、徐々にRを動かしてもらううちに、なんとなく講習らしくなった。やっぱりヒストグラムが簡単に描けるというのは、それだけで素晴らしいよねえ・・・。

・例によって最初は少し、データ読み込みと作図をして、後はいきなりGLMという無茶な内容であるが、”なんかできそう”と思ってくれれば大成功である。本当は作図だけでも単独でやった方がいいんだろうけど・・・。

・今回の講習はあくまで”とっかかり”ということだが、最近の学生たちの適応能力はなかなかたいしたものなので、演習林内で徐々にR人口が増えてくれることを期待したいところである。

野外作業

2009-02-12 | フィールドから
・午前中、ポプラの採穂と剪定作業。採穂はすぐに終わったのだが、想像以上にポプラが大きくなっており、剪定に時間を要する。丹頂杭を打って、品種名をテプラで貼るとなんだか仕事をやった気になる。

・午後からGIS区分のためのくい打ちと測量。くいを打ちながら、レーザーコンパスで座標を決めていく。基準点が試験地全体にばらまかれているので、適当な基準点がすぐに見つかるのが有難い。過去の小班とは実態が合わなくなっているところも多かったのだが、下見をしておいたのでスムーズに区分できた。

・3時半ごろに終了。20箇所に新たに杭を打ったことになる。早速、データを入力してみると、ほぼいい感じで散布図が描ける。これに樹木の個体位置が入ってくればいい感じになりそうである。



・Sさんにお願いしていた種子標本の仕事が完成。早速、購入しておいた保存棚に標本を並べる。実は、表面近くしかサンプル瓶は揃っていないのだけれど、こうやってみると、なかなか見ごたえがある。

カモいろいろ

2009-02-11 | その他あれこれ
・比較的大きい水場がある公園に双眼鏡、カメラ、ハンディ図鑑2冊を携えて、子どもと出掛ける。あいにく、天気は今ひとつで肌寒い。水場では、いきなりカモたちが出迎えてくれる。こうした水鳥は、これまでは”カモ”としか認識できていなかったのだが、くちばしの先が黄色いので、これは”カルガモ”らしい。



・最初は1種類だけかと思ったら、よく見ると違う種類もいる。もっとシャープな感じの都会派(?)。これはオナガガモ。写真は雄で、なるほど尾が長い。



・ハンディ図鑑はイラストだけだが、かえって特徴が掴みやすい(薄いのも有難い!)。水鳥の仲間は、雄と雌の区別も簡単なものが多い。ペンギン(パンダ?)のようにくっきりとした白黒のは”キンクロハジロ”の雄らしい。ちなみに、雌は地味な色をしている。



・最後に小さな水鳥が2羽出現。雛かと思ったら、これも違う種類、カイツブリのようである。小さい割りに声がでかい。なるほど、図鑑があるとかなり名前が分かる。当方が単純なだけかもしれないが、名前が分かるってなぜかそれだけで楽しい!



・そのほか、本日見られた鳥は、スズメ、ムクドリ、ヒヨドリ、カワラバト、ハシブトガラス。これらの鳥達はおそらくどこででも見られる常連であろう。そのほか、オナガも見ることができた。薄いブルーの色がきれい。それにしても、ちょっと出掛けるだけで結構見られるものである。今度は別の公園にも行ってみよう。

水辺の鳥から

2009-02-10 | その他あれこれ
・久しぶりに試験地に出勤。連絡調整だけで午前中は終わりとなってしまい、ううむ。ついにスギ花粉が飛び始めたらしい。が、ニュースを見るまでもなく、当方の鼻は敏感に反応しており、自分自身が検出キットになりそうである。既にマスクは装着しているのだが、これから2-3ヶ月は厳しいシーズンである。

・標高別造林試験地のデータ解析再び。標高と標高の2乗の両方を説明変数に入れると、二次関数での最適化ができる。stepAICで調べると、何種かは一次回帰の方が当てはまりがよいものの、ほとんどは二次関数の方がよくフィットしている。多少おかしな樹種もあるが、割合とよく推定できている。

・次に、樹高を測定した30個体のデータを用いて、DBHと樹高の関係式を求める。さらに、その推定式を使って全個体の樹高を推定し、最終的なvolumeを算定するためのコードを書く。相変わらず美しくないコードだが、何とかR上で樹種ごと・サイトごとの合計Volume(D2Hの総計)を計算できるようになった。なるほどこちらの方が、林学的には分かりやすい指標だ。

・GIS管理を行うため、試験地の区分けに3人でくるりと見回る。カラスが集団でカエデ林付近に集まっており、それなりにおどろおどろしい雰囲気をかもし出している。それにしても、せっかく樹林があるので、鳥の種類が分かるとずいぶんと楽しそうである。個人的に、水辺の鳥と山野の鳥という薄いハンドブックを購入したので、まずは初心者向きといわれる水辺の鳥を片手に遊水地辺りを歩いてみよう。

ヤチダモ再び

2009-02-10 | 研究ノート
・会議のためにつくばへ。相変わらず山手線はとんでもない人である。ホームに溢れている人が電車に吸い込まれるたびに、不思議な気持ちになる。常磐線は逆方向なので割合とゆっくりとSavolinenのLocal adaptation の論文を読む。産地試験の歴史とlocal adaptationの検出の関係も述べられており、自分自身の用語の整理に役に立つ。

・会議終了後、Iさんと6月に開催される形態シンポ関連の打合せなど。発表内容、プレゼンの中身などについて情報を得ることができ、ようやくイメージが湧いてきた。ヤチダモの雪上散布種子も無事に保存されていることが分かったわけだが、これらの今後の方向性に関しても議論する。雪上種子は2005年に拾ったものだが、完全な形状をしている種子だけを対象に、番号をつけて画像解析することになった。改めてデータを眺めると、210のプロットから3500ほどの種子を拾っていて、空間分布も結構面白そうである。

・その後、父性解析を試みたヤチダモの苗畑データについても相談に乗ってもらう。母親の方は比較的反復があるが、父親の方はやむを得ないことだけれど当然のように異様にバランスが悪いデータセットになっている。Iさんからは、母親効果のみのモデルとそれに父親をランダム効果として組み込むモデルを比較して、間接的に父親の効果を検討するというアイデアを頂いた。反復もランダム効果として入れると良さそうだが、果たしてlmerはまともに動くのか・・・。

ビギナーズラックは続かない

2009-02-08 | その他あれこれ
・バスケット公式試合の応援に府中まで出掛ける。第一試合はレベルの差がかなりあり、余裕の展開。しかし、1年生だけになると、ボールをゴールまで運ぶのもなかなか思い通りにいかない。次の試合まで時間があったので、JR武蔵野線に乗って東京競馬場へ。駅から競馬場までは、雨が降っても風が吹いても大丈夫なようにフードつきの道が整備されている。

・競馬場はこぎれいな印象。競馬新聞を片手に赤ペンを手にした、いかにも”それらしい”人から、若人・カップルと多様な人々が集っている。天気も良かったのでベンチに座っているだけでも気持ちがいい。ところで、現在の競馬はかなり進化しているようで、買い方が複雑で難しい。係員に丁寧な解説をしてもらってようやく理解。1レースだけ軽く運試しをしてみた。以前、小倉で試したときには見事に当たったのだが、ビギナーズラックは続かないようで・・・。



・失意のもと、試合観戦に戻る。運を使い切らなかったのがよかったのか、第二試合も最初はもたついたものの、最後はスリーポイントが面白いように決まり、終わってみれば圧勝。次の相手はシード校。バスケットは今度が勝負である。

レアアレル

2009-02-07 | 研究ノート
・金曜日、Uくんと二次林の遺伝構造についてディスカッション。それほど新しい知見はないかと思われていたデータだが、やはり個体数が多いというのは素晴らしい。詳しくみると、面白いことがいくつか明らかになりそうである。さらにシュミレーションを行うことで、いくつか新しい知見が得られそう。

・関連文献、Hawley et al. (2005) Silviculture alters the genetic structure of an eastern hemlock forest in Maine, USA. Can. J. For. Res. 35: 143–150.を読む。非施業林、択伐林、DBHリミット(DBH24cm以上の個体を選択的に伐採)林で遺伝子組成を比較している。択伐林では表現型が劣る個体から伐採されるので、レアアレルがより伐採されている!?

・既存研究では、レアアレル頻度が高い集団は表現型が劣る(成長率が低い)という関係があるらしい(定説??)。さらに、レアアレルを持っている集団(個体?)は現在の環境ではあまり良くないが、将来の環境変動では有用になるかもしれないという論旨になっているのだが、うーむ。

・Annual Review of Ecology, Evolution, and Systematicsに掲載されたSavolainenらによる局所適応と遺伝子流動に関する総説を読んでいたら、当方のヤチダモ2成分正規分布モデル論文が引用されていてびっくり。やっぱりこういう論文に引用されると嬉しい。それはともかく、この論文は今後のためにも熟読しておく必要がありそうだ。

宇宙基地

2009-02-05 | フィールドから
・Kさんとともに、4-5日で十王町の育種センター訪問。8時過ぎに出発して、11時過ぎに到着、片道ほぼ3時間である。じっくり見るのは実は初めてだが、Wさんの案内で施設内、場内を見せていただくことができた。施設内では実験室が整備されていることに驚く。しかも、それぞれがアクティブな状態になっているところがすごい。



・場内を見せてもらう。久しぶりに八女スギ品種”ヤイチ”を見て感動してしまった(この品種に感動する人も少ないだろうけど・・・)。しばらく歩いていくと妙に見晴らしがよいところが・・・。パラボラアンテナをバックにすると、Wさんの言うとおり宇宙基地のようである(むろん、アンテナはセンターとは無関係なわけだが・・・)。

・場内では当然のことだが、様々な目的でスギ、ヒノキ、マツが植栽されている。精英樹の集植所も見ごたえがあった。しかし、植えっぱなしというわけではなく、吟味しながら思い切った更新もされているようで、こうした点でも見習うべきところもありそうだ。

・ところで、今回は材料もさることながら、杭やラベルなど、細かい樹木管理が目についた。ここではピーチコート紙の薄紙A4と厚紙A3を利用しているとのことだが、特に厚紙の方はかなり長持ちしそうである。これをガンタッカーでNoテープ代わりに打てば、全木調査の問題は解消しそうである。

・セミナーでは、二人でそれぞれの話をさせていただいた。当方は、標高に対する適応の話をさせてもらったのだが、色々と重要な指摘も頂いた。しっかし、こちらから発信できる情報の質を高めていく努力を怠らないようにしないといかんなあ・・。とにもかくにも、いくつか重要な打合せもできたし、研究材料も手に入ったし、おかげさまで充実した2日間だった(センターの皆さん、有難うございます)。

つけ麺温度

2009-02-01 | その他あれこれ
・金曜日で修論発表会が終了。全体的に目立ったのはGISとGLM(GLMM)の普及である。ベイズ統計は1件だけだったが、かなり複雑なモデルも取り入れられつつある。発表会では”学会タイマー”なるものが活躍。時間を設定しておくと、口演時間、討議時間、延長時間を大きく表示しつつ、1鈴、2鈴、3鈴のベルを鳴らしてくれる優れもの。マニアックだけど、こういう需要は結構あったのかもしれない。毎年、あちこちでありとあらゆる”学会”発表が行われているわけだもんねえ・・・。

・子どものバスケットの試合観戦。”いいとこなし”だったわけだが、実は観ているときに限って調子が悪いらしく、他の試合では活躍していたらしい。お昼に駅前の中華そば屋に行く。つけ麺が美味いという評判だったわけだが、なるほど、なかなかの味であった。しかし当方にとって、”つけ麺”の温度というものがいつも気になってしまう。せっかく熱い麺が、”つける”ことで微妙な温度になってしまうと思う。食べ物として、これで完成されているのだろうか・・・。