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西東京市・北海道富良野の森林を舞台にした遺伝,育種,生態などに関する研究ノートの一部を紹介します

Breederの気持ち

2008-04-07 | 研究ノート
・今日の午後から雨の予報。午前中は昨日からの穏やかな日和が続いている。部屋にいってみると、水挿しした枝でタイプの異なる2クローンの雄花が開いている。これは”出来る分だけでも交配をしてしまうしかない!”ということで、Tさんに手伝ってもらいながら、慌てて人工授粉の準備。袋を開けてみると、予想以上に雌花が開いている。土日の暖かい日和で一気に開花したようだ。



・雄花はステージが進むと葯が裂開し、花粉がばふっと出やすい状態になる。一方で雌花はめしべがほんのわずかに”べたっ”としており、直接、雄花を着けてみると、花粉がついたのが分かる。ほほう、これはマツ等の人工授粉よりはよほど受粉させているという実感があるな。



・こうして受粉作業をやっていると、育種家になった気がして(品種づくりをしている気分)楽しい!もちろん、本当に受粉に成功したかどうかが分かるのはしばらく先だけれど・・・。それにしても、よく観察すると、花弁の色には個体差がかなりある。色が抜けたように黄色味を帯びたものもあれば、鮮やかな紫もあり、小さいながらも楽しめる。



・雌のうち1個体は斑入りである。また、29の交配セットのうち、1つだけは雄が斑入りとなっているので、斑なし×斑入り、斑入り×斑なしの両方の組合わせもできることになる(取らぬ狸のなんとやらだが・・・)。とにもかくにも、楽しみができたわけだが、明日は”春の嵐”らしい。交配袋が吹き飛んだりしなければいいのだが・・・。