健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

科学技術予算の行方

2010-12-11 07:54:57 | 研究
昨年の政権交代から科学技術関係予算が削減され続けています。もちろん、他の予算も削減されており、そもそも財源不足が原因であることは理解できます。でも、少ない予算の中で何にお金を使うか、熟慮が必要であると思います。一時的に減らすことが将来にどの程度影響を及ぼすかということも、1つの選択基準ではないはないかと考えます。とすると、科学技術予算や教育関連予算は減らしてはならない、もし減らすとしても最後の選択肢となるぐらいのものであると考えられます。なぜなら、減らすことは数年後の日本の必ず禍根を残すからです。でも、もう減らしてしまいましたよね。もう取り返しはつかないかもしれませんが、一刻も早く手を打つべきだと思います。例の子ども手当や高速道路無料化にお金を使うのであれば、こちらにまわすべきだと思います。とくに新しい高速道路の料金制度は、当初の意味合いから随分とかけ離れたものになっていますね。高速道路料金を減らすことで経済効果をと言っていましたが、流通に関係する車両については現行制度のままだそうです。さて、菅総理大臣は、科学技術予算をGDP比1%にしたいということを述べたそうです。でも、なぜGDP1%?根拠のない政策?しっかりしてほしいと思います。
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がん予防にアスピリンが効果的!?

2010-12-10 07:21:42 | 研究
アスピリン。有名な消炎鎮痛薬ですね。アスピリンとは医薬品の商標で、アセチルサリチル酸のこと。でも、日本薬局方ではアスピリンが正式名称になっています。このアスピリンはインドメタシンと共に非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の代表的のものです。痛みや炎症を抑えるので、様々な症状に対して処方されたり、市販薬にも含まれています。でも、NSAIDsには副作用があり、中でも胃腸炎は副作用の代表格です。ひどい場合には胃潰瘍などを引き起こすこともあります。ですので、服用には十分な配慮が必要となります。このアスピリンですが、最近消化器系のがんの死亡率が低下することが示唆されていました。そして、英国オックスフォード大学の研究チームが、循環器などに疾患がある患者約2万5500人を、最長20年間にわたりアスピリンを長期服用した人と服用しなかった人でがんによる死亡率を比較したそうです。その結果、アスピリンを5年以上服用した人のがんによる死亡率は、服用しなかった人に比べて21%低かったそうです。特に消化器系がんでの死亡率は54%も低く、アスピリンのがん予防効果は高いとしています。驚きです。ただ、この研究では服用量を75ミリ・グラムとしており、市販薬1錠に含まれるアスピリン約250ミリ・グラムに比べ少ないそうです。副作用の危険性があるからでしょうか。前述したように副作用がありますので、くれぐれもご注意を。
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脊髄損傷の治療

2010-12-09 08:00:21 | 研究
人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使って脊髄損傷の治療に大きく一歩前進したというニュースが報道されました。脊髄損傷には根本的な治療法がこれまでありませんでした。そこで、幹細胞、特にiPS細胞を使って損傷した神経細胞の再生を試みる研究が行われています。でも、これまではマウスの脊髄損傷モデルによる実験では成功していたのですが、ヒトなどの霊長類では成功例が報告されていなかったのです。そして、今回の研究では小型霊長類であるマーモセットというサルを対象とした成功であるので、その意味は非常に大きいです。今回は頚髄損傷を対象として実験したそうです。また、使ったiPS細胞はヒトの皮膚細胞から作成し、神経幹細胞(?)にまで分化させた細胞を脊髄に移植したそうです。すると徐々に運動機能が回復し、10数日で後ろ脚で立つことができ、6週間後には歩き回れるまで回復したそうです(YOMIURI ONLINE)。iPS細胞による治療の一番の問題は移植した細胞の腫瘍化ですが、今回の実験では3カ月後でも腫瘍は観察されなかったそうです(毎日jp)。ヒトへの治療に大きく前進ですね。でも、iPS細胞の樹立までには半年以上かかるそうです。すると、脊髄を損傷したから何日後までこの治療が有効かも問題ですね。でも、大きな前進であることは間違いないと思います。
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自分の歯は何本ありますか?

2010-12-08 08:00:42 | 日記
8020運動。80歳になっても、自分の歯を20本以上持とうという運動だったかと思います。20本以上の歯があると、何でもらべられるそうです。逆に、19本以下だと、食べるのに苦労するということですね。皆さんはいかがでしょうか。厚生労働省の調査によりますと、75~84歳の高齢者の26・8%が自分の歯を20本以上維持しているそうです(産経ニュース)。これは多いのか少ないのか。ということですが、こちらのデータも厚生労働省によるものですが、20代の自分の歯の平均本数は約29本だそうです。平成5年の調査では11.5%、平成16年では23%だったそうですので、徐々に増加していているようです。特に、17年前の結果に比べると倍になっていますね。これは、歯の健康に対する意識が高まった結果、自分の歯を維持する高齢者が増えているというより、幼年あるいは若年期における栄養など生活環境の問題が多いのではないでしょうか。男女別でみると、男性が29.4%、女性が24.9%と、意外にも男性の方が高い数値を示しています。なぜでしょう。女性の方がこまめに歯を磨いているような気がしますが。でも、一生懸命磨いているのは現代の女性ですね。ですので、やはり他の要因があるのでしょうか。
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大学の情報公開

2010-12-07 08:09:13 | 研究
大学の情報公開が来年平成23年(2011年)4月より義務化されます。大学の情報はすでに公開されているではないかと思われるかもしれませんが、必ずしもそうではありません。今回は、公開すべき情報が指定されています。もちろん、最低限の項目が指定されているので、それ以上の情報を公開しても差し支えありません。さて、公開が義務化される情報とは何かですが、それは(1)教育研究上の目的、(2)基本組織、(3)教員組織(教員数、所有学位、業績)、(4)入学者の受け入れ方針、入学者数、収容定員、在学生数、卒業(修了)者数、進学者数、就業者数、およびそれらの状況、(5)授業科目、授業方法と内容(年間授業計画)、(6)学修成果の評価と卒業(修了)の認定基準、(7)校地・校舎等の施設、設備、学生の教育研究環境、(8)授業料、入学料およびその他大学が徴収する費用、(9)大学が行う学生の修学、進路選択および心身の健康に係る支援、(10)その他、といった項目です。特に、入学者数に関しては定員割れをしている大学、学部、学科などはできれば公表したくない数値です。なぜなら、人気がないと取られてしまうかもしれないからです。また、在学生数や卒業生数等も数値のみが独り歩きしかねない情報です。来年4月の公開に向けて各大学は準備を進めています。教員に関しては、学位や業績の公表を義務化されています。なかなか見えにくい部分です。もちろん、すでに公開している大学や学部・学科等もありますし、個人的に公開している教員の方もいらっしゃいます。でも、これを全ての教員となると、様々な問題が生じたりします。特に、業績は分かりやすい部分でもあります。でも、数字などで評価できない業績があるのも事実です。その点をどのようにするか、つまりアピール方法です。こうした情報公開は、人気があり、教員も揃っている有名大学は問題ないと思いますし、ますます人気が出るかもしれません。でも、逆にそれほど有名でもなく、教育で手一杯でなかなか研究業績を挙げられないという教員が多い大学にしてみれば・・・・・。さて、本学は・・・・・。ちなみに本研究室の情報はリンクページおよびRead(http://jglobal.jst.go.jp/detail.php?JGLOBAL_ID=200901081350522865&t=1&d=1&q=%28205%29%3D1000096502)を参照ください。
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高校生対象の科学実験セミナー

2010-12-06 07:04:06 | 研究
科学。言葉で何となく分かりますが、具体的に何?と言われてしまうと答えに困ってしまいますね。教科書や本に書いてあること。こうしたものは様々な研究により明らかになってきたことです。でも、中にはまだまだ検証が必要な事もたくさんあります。そしてもっと多いのが、教科書や本に書いていないこと。世の中にはたくさん未知なるものが残っています。そうしたものを解決しようと多くの研究者が、考えて、実験をして、また考えて、実験して、ということを繰り返しています。こうしたことのほんの一部が教科書や本に記載されることになります。研究とは何か。科学とは何か。説明するよりは、実際に体験してもらえばすぐに分かります。いや、そう信じています。そして、多くの大学はオープンキャンパスなどで高校生にこうした科学の一端に触れてもらう機会を設けています。ですが、たった数時間ではやはり分からないことだらけ。やっぱり実際に一連の研究過程を経験してもらった方がいいに決まっています。九州大学では高校生に科学実験を体験してもらっているそうです。科学に興味のある高校生25人が、数学、物理、化学、生物の4コースに分かれて、月2回のペースで大学に通い、少人数のセミナー方式で本格的な指導をが行われているそうです。もともと興味ある高校生を対象としていますので、それはそれは楽しそうに実験に取り組んでいる姿が目に浮かびます。この取り組みは、文部科学省が全国の16大学で進めている「未来の科学者養成講座」のひとつで、九州大学が行っているものだそうです(ASAHI.COM)。高校・高専の1、2年生を対象に昨年度から開始し、今の受講生は「2期生」ということです。1期生から評判を聞いた生徒もいて、応募は昨年度より5割ほど多い49人に。筆記試験や小論文、面接で約半数に絞り込んだそうです。県内だけでなく、宮崎県や長崎県、山口県などの生徒もいるそうで、片道3時間かけて通っている生徒も。セミナーは9月から来年3月まで計12回プラス年に4回、第一線の科学者を招いた公開講演会も。来年3月末には締めくくりの研究発表会があり、修了証も出るそうです。かなり充実した内容ですね。でも、国から補助金が出ており、受講料は無料だそうです。おもしろい取り組みですね。
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健康食品の誇大広告

2010-12-05 07:41:56 | 日記
多くの人々が健康を求めている現代社会において、「健康」は非常に売り文句です。「健康になる」「健康にいい」というような表現を見たり聞いたりしない日はないと言ってもよいくらいです。その中でも、健康食品が人気ですね。食べたり飲んだりすることで健康になるあるいは病気が治る(あるいは症状が改善する)などなど。様々な効果をうたった食品があります。そして、こうした健康食品が世の中に氾濫しています。もちろん、効果のあるものも。でも、効果があると一口にいっても、その程度には大きな幅があることが予想されます。また、一部かもしれませんが、効果が不明なものもあります。さらに、極端なものでは、「誰でも必ず激ヤセ」「医者に行かずともガンが治る!」といった誇大な表現を使っているものまであります。消費者庁は今年6~8月にインターネット上の健康食品の広告について実態調査をし、誇大広告などを出している約300業者に「消費者を誤認させる恐れがある」として改善を求めたそうです。そして、12月から改善をしたかどうかの確認作業を進め、改善に応じない業者には、健康増進法に基づく勧告・業者名公表を検討するそうです。健康増進法は2003年の改正で、健康に絡む効果について虚偽・誇大な広告を禁じたそうですが、これまで厚生労働省や消費者庁の人手不足などもあって、勧告などの行政処分を発動していなかったそうです(YOMIURI ONLINE)。食品あるいは特定の栄養素で健康になるのであれば・・・・・。とにかく、まずは規則正しい生活と食事習慣。これが健康の基本でしょうか。
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高速道路上限2000円

2010-12-04 07:15:56 | 日記
高速道路料金。一時期、非常に議論が盛り上がっていましたが、ここ最近は今後どうなるかよく分からない状況でした。現在行っている土日祝祭日1000円という制度が今年度末で終了するので、その後どうするか議論が必要でした。そこで突然、再び「上限2000円」という案が。昨年度末にもこの案は出ていましたが、実質値上げになるということで取りやめになっていました。実質値上げとは、多くの利用者が上限の2000円までに達しないということですね。こうした理由で取りやめになったのを、再び出してくるのはなぜでしょう?確かに、中型車より大きい車は距離制を採用するということですが、CO2削減という国際公約と流通コストを下げるという民主党が掲げていた2つの理念に2つとも矛盾するのではないでしょうか。高速道路料金は国会審議が必要ないというので、高速道路会社が申請して認可されれば、新たに料金体系を制定できるようです。ということは・・・・・。この上限2000円は、曜日や時間帯が関係ないということですの、今まで以上に高速道路の利用が増えるということでしょうか。今、高速道路の社会実験を行っているはずですが、その実験結果はどうなっているのでしょう。新たな料金体系は、そうしたデータが上がってきてからでよいのではないでしょうか。何か、とにかく何かやらなければというようような、そんなものを感じます。それより、他にやるべきこと、今やらなければならないこと、防衛の話や経済対策などが・・・・・・。さて、どうなりますか。
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NASAの宇宙生物学上の発見とは・・・・・

2010-12-03 08:02:59 | 研究
米国航空宇宙局(NASA)が「宇宙生物学上の発見」について記者会見するということを発表しました。NASAが宇宙生物学上の発見ということは、地球外生物の発見、つまり宇宙人に関する重大な発表をするのではないかという憶測がありました。そしてその発表が今日の未明にありましたが、それはリンの代わりにヒ素をDNAの中に取り入れる細菌を発見したというものでした。これもある意味驚きです。。生物が生命を維持して増えるためには、DNAやたんぱく質を合成しなければなりません。そのために必要な元素は、炭素(C)、水素(H)、窒素(N)、酸素(O)、リン(P)、硫黄(S)の「6元素」であると言われていました。いわゆる生物学上の常識です。ところがこの細菌は、リンの代わりにヒ素をDNAの中に取り込んでいたというのです。これまでの「生物学の常識」を覆す発見ということです。つまり、極めて特殊な環境であっても、生物はそうした環境で適応して生きていける可能性が示されたということですね。今、地球以外の他の天体に水や酸素などが存在するか探していたかと思いますが、必ずしも必須な物質はないということになります。
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ブラックホールが衝突!?

2010-12-02 07:46:39 | 研究
ブラックホール。ウィキペディアによれば、重力が強く、光さえも抜け出せない時空の領域のことを指すそうです。また、一般相対性理論では、ブラックホールは『時空の他の領域と将来的に因果関係を持ち得ない領域』として定義されるそうです。難しくてよく分かりませんが、このブラックホールが2つあり、両者が今後約500年で衝突するらしいという記事が(YOMIURI ONLINE)。このブラックホールはとても巨大で、国立天文台や岐阜大学、名古屋大学の観測チームが発見したそうです。重さは太陽の8億倍と12億倍。お互いの距離は0.02光年で、どんどん接近しているそうです。0.02光年は二つのブラックホール自身の半径の50倍にあたるそうです。ブラックホールを地球サイズに置き換えると、地球と月の関係に近いそうです。あまりに近いため、空間がゆがんで波として伝わる「重力波」を放出し、エネルギーを失って徐々に近づいているとみられているそうです。ちなみに、宇宙の歴史から考えると、500年は衝突直前に等しいそうです。ブラックホールは衝突すると合体して大きくなっていくという仮説があるようで、その有力な証拠になりそうだということです。なんか、壮大な話ですね。
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