健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

筋肉がまだ硬い!

2010-07-21 18:45:37 | 研究
宇宙飛行士の野口聡一さんが帰国したそうです(YOMIURI ONLINE)。野口さんは、約半年間の国際宇宙ステーション滞在を終えて、先月地球に帰還したばかりです。地球に帰還後はリハビリテーションを行っている最中だと思います。このリハビリについて、体調自体は約1か月半のリハビリでほぼ打ち上げ前に戻ったそうです。しかし、筋肉がまだ硬いのだそうです。この件について野口さんは「宇宙では重力がないため、日常的に柔軟体操ができず、筋肉をどうやってしなやかに保つかが、これからの宇宙滞在の課題」と説明したそうです。以前にこのブログでも書いたと思いますが、宇宙ステーション内は厳密に言うと無重力状態ではありません。微笑重力状態です。でも、身体が宙に浮くなど物に重さがなくなっている映像を目にされていると思います。これは、宇宙ステーション内部が無重量環境になっているためです。無重力と無重量の違いは、重力の及ぶ範囲は非常に広く、そこから抜け出すのは容易ではありません。したがって、地上約400kmの宇宙ステーションでは、当然重力の影響下にあります。しかし、宇宙ステーションは高速で地球を周回しているため、地球の中心へ引っ張る力である重力とはちょうど反対の遠心力が、同じ大きさで掛るように速度が調節されています。そのため、宇宙ステーションの中では、微小重力と遠心力が釣り合っているために、見かけ上の重力がゼロとなっています。つまり無重量状態です。自身の体重すら感じないわけですから、体中の筋肉とくに体重を支え収縮範囲が比較的大きい下肢の筋肉は細く弱くなってしまいます。これを「筋萎縮」と呼んでいますが、単に細く弱くなるだけでなく、様々な事が筋肉内部で生じます。その1つに筋肉が硬くなるという現象があります。リハビリを続ければ回復すると思います。ですが、おそらく半年から1年はかかるのではないでしょうか。野口さんには、リハビリを頑張って欲しいと思います。
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マニフェストの見直し

2010-07-20 18:31:46 | 研究
民主党が来年度の予算編成に合わせて、マニフェストの見直しをするそうです。もともと、予算編成が無理な財源が確保できていないマニフェストと判明した時点で見直すべきだったと思います。が、参議院選挙があったので、遅らせていたのでしょうか。でも、予算編成と並行して見直しをするということですが、どういう見直し方をするのか、そこが重要です。特に、なかなか成果が表れにくい教育や研究の分野の予算を削減されては・・・・・。そもそも、民主党の重点政策である「子ども手当」の予算が大きすぎだと思います。防衛予算よりも多額なので、そのような予算を捻出すること自体に無理があるような気がしています。先日、介護ロボットの実用化を目指すプロジェクトチームを立ち上げるという厚生労働大臣の話が報道されていましたが、こうした領域に予算が重点的に配分されるのでしょうか。だとすると、他の分野は軒並み削減となってしまうのでしょうか。とにかく、安易にアドバルーンを上げることはやめていただきたいと思います。アドバルーンを上げることによる影響を十分に考慮した発言を願いたいものです。
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iPhone4の話題

2010-07-19 15:06:55 | 日記
アップルの話題の新型スマートフォン「iPhone4」に不具合が続発しているそうです。不具合というのは、まずソフトウエアに不具合があり、データ送信の速度が極端に遅くなる恐れがあるということが明らかになりました。これは、通信速度を制御するソフトウェアの不具合ということで、修正プログラムのインストールという手段で比較的容易に解決できそうな問題です(専門家ではないので、正確な所はわかりませんが・・・・)。もう1つの不具合も通信機能に関するもので、持ち方によって受信感度が悪化するというものです。これについては、米消費者団体専門誌「コンシューマー・リポート」により、購入を推奨しないと表明されてしまい、早速アップルが対応に乗り出しました。こちらは、ケースを使用することで解決できるというのです。そして、アップルはこのケースを無料提供すると発表ました。もちろん、日本も対象だそうです。アップルはこれまで正規品のケース(税込み2800円)を使用すればトラブルを改善できると説明していましたが、今回無償提供という思い切った対策を打ち出しました。既にケースを購入した利用者には返金するそうです。もともと電話機ですので、受信状態が悪くなるというのは致命的です。でも、こんなに多機能な端末。どこまで使いこなしているのでしょうか。
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豊橋創造大学大学院健康科学研究科開設記念講演会

2010-07-18 05:34:41 | 研究
昨日は今年4月に開設した「豊橋創造大学大学院健康科学研究科」開設記念講演会が愛知県豊橋市公会堂にて開催されました。約600名の方々においでいただきました。多くの参加者のお目当ては、講演会講師のノンフィクション作家で評論家の柳田邦夫先生のお話だったと思います。ご講演タイトルは『いのちを見る眼、人間を見る眼 ~職業人と「2.5人称の視点」』でした。1人称は困っている方本人。2人称はそのご家族。そして3人称は第3者の立場である医療関係者。医療関係者には2.5人称はその中間的な視点ということだそうです。医療関係者はこれまで積み重ねられてきた科学的知見を基に行動し、ご家族に接します。その視点が、やはり科学的になりがちであります。でも、科学はいくつかの病気を治療することはできますが、万能ではありません。特に、現在の科学では「こころ」はほとんど手をつけられません。つまり、患者さんのご家族の「こころ」というものは、科学的な3人称の視点ではサポートできないことが多いというのです。ですので、ご家族の立場に十分配慮した視点が必要であるということだったと思います。言葉は情報を伝えるツールですが、単純にそれだけではありません。医療関係者の「一言が人を傷つけ、一言が人を助ける」。非常に重みのあるお話をでした。他にも様々なエピソードを交えたご講演をいただき、感動的なお話を伺うことができました。また、ご講演の後に、日本体力医学会理事長の吉岡利忠先生と「健康科学の進むべき道」というテーマで対談をしていただいたのですが、柳田先生の健康感というものを知ることができましたし、「健康科学研究科」の開設記念講演会としては大成功だったと思っています。
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政治家の資産

2010-07-17 08:20:47 | 日記
菅内閣の資産が公開されました。それによりますと、菅総理大臣の資産は2241万円で全体の10番目。首相就任時の資産としては閣僚の資産公開が始まった1984年以降、最少だったそうです。菅総理大臣は、東京都武蔵野市の貸家や岡山市の宅地、山林などのほか、定期預金395万円、乗用車3台を所有していたそうです。よく、テレビで映っていた東京の家は貸家だったのですね。伸子夫人の資産は武蔵野市や岡山市の不動産や定期預金1000万円などで、首相、夫人ともに株式やゴルフ会員権は保有していなかったそうです。確かに、そんなに多くはありません。でも、政治かの資産が少なく庶民的レベルであるということはそんな大きな意味をもつのでしょうか。逆に、資産がない人が日本国の総理大臣になっている方が、何となく危ういような気がしますし、むしろ権力を握った後の蓄財が問題なのではないでしょうか。この菅総理大臣の資産を見て、国民はどう感じるのでしょうか。また、諸外国にはどのように受け取られるのでしょうか。対外的なものが少し気になります。
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メキシコ湾での原油流出止まる!?

2010-07-16 07:29:36 | 日記
日本では参議院選挙の結果によるねじれ国会や局所的集中豪雨による被害など、大きなニュースが連日報道されています。さて、米メキシコ湾沖で今年の4月に石油掘削施設に爆発事故が起き、原油流出が続いていました。これまでいくつかの対策がとられたようですが、全て失敗に終わり、原油流出が止まらない状況で、環境汚染、生物に及ぼす悪影響を懸念する声が聞かれていました。この原油流出に対して、破損したパイプに密閉性の高い重さ約75トンの巨大な筒状キャップの設置に成功したそうです。そして、このキャップの3つのバルブを閉めて油井内の圧力を調べた結果、原油が流出していないことが確認されたそうです。今後も、テストは6~48時間行われる見通しだそうですが、どうやらやっと止まったようです。原油が海に流出し続けている状況はなかなか想像し難いものですが、油まみれのペリカンの姿などが映し出された映像を見ると、恐ろしさを感じていました。大西洋産のクロマグロにも影響が出るなどとも言われていました。とにかく、これで本当に事態が終息してくれることを願っています。
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衝撃波で細胞増殖を促す

2010-07-15 08:03:55 | 研究
細胞の増殖や分化は、非常に複雑な仕組みで調節されています。依然として、その全貌は全て解明されていません。細胞は外部からの刺激に対して、適応を示します。例えば、非常に強い刺激で細胞機能を調節するタンパク質や構造を破壊するようなものだったり、遺伝子を傷つけるよなものだったりすると細胞死やアポトーシスを引き起こします。でも、適度な刺激であれば、細胞を増殖させたり、分化させたりすることが可能となります。ただ、こうした刺激の具体的な種類や適切な強度などは無限の組み合わせがある等、なかなか全てを調べていくというわけにもいきません。
ところで、衝撃波を与えることで狭心症の治療が可能となったという報道がありました。衝撃波が心臓の冠循環を司る血管、特に細い血管の新生を促す効果を狙ったものだと思います。衝撃波は体外から照射することができるので、侵襲がなく患者さんの負担が極めて少ないという利点もあるそうです。今回は衝撃波ですが、その他の刺激でも冠動脈などの新生を促す刺激はあるかもしれません。目的とする細胞の増殖や分化を促すという視点から、今後も様々な研究が行われるのではないでしょうか。
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コレステロール値が高い方が、脳卒中の死亡率が低く、症状も軽くなる!?

2010-07-14 08:02:14 | 研究
これはまた、ある意味面白い研究結果が報告されました(YOMIURI ONLINE)。コレステロール値が高く、高脂血症と診断された人の方が、そうでない人よりも脳卒中の死亡率が低く、症状も軽くなるというものです。一般的に、高脂血症は動脈硬化を引き起こす大きな要因の1つであるため、循環器系疾患のリスクファクターとして知られています。つまり、脳血管の破綻である脳卒中の危険因子であるということになります。そのため、高脂血症を改善するために、投薬治療が行われたり、食事に気をつけたり、運動を取り入れたりしています。
しかし、脳梗塞で入院した患者のうち、高脂血症でない9851人が入院中に死亡した割合は約5・5%だったが、高脂血症の2311人の死亡率は約2・4%にとどまったというのです。脳内出血やくも膜下出血でも、高脂血症の場合は死亡率が半分から3分の1だったそうです。さらに、脳卒中で入院した患者と患者でない人を比較した調査では、患者の方が高脂血症の割合が低かったそうです。これは本当に驚きです。また、悪玉とされるLDLコレステロール値が高いほど総死亡率が低くなるとのデータもあるそうです。日本脂質栄養学会では、今年の9月に「LDLコレステロール値が高い方が長寿に結びつく」との内容の指針を発表する方針だそうです。あれれ!?これでは教科書を書き換えなければいけません。細胞レベルの実験では、LDLコレステロールは脂肪を血管に沈着させる作用を持つことが示されているはずです(実際に、この論文を読んだことはありませんが・・・・・)。だとすると、こうした疫学的な研究結果と実験室レベルの結果が異なるのはなぜなのでしょう。おそらく、動脈硬化を引き起こすには単なる1つの要因ではなく、複数の要因がかなり複雑に作用して引き起こすのではないかと考えられます。その要因の複雑な作用は何か?やはり、身体の大部分を占めている骨格筋に秘密が隠されているのではないでしょうか。
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民間人の国務大臣

2010-07-13 08:02:31 | 日記
民間人の国務大臣が生まれるそうです。現内閣の国務大臣が今回の参議院選挙で落選しましたが、そのまま留任。理由は政策の継続性からだということです。これまでも選挙で落選した現職閣僚がそのまま留任したケースはいくつかあるようです。ただし、全てのケースで1ヶ月以内で辞任しています。その理由は、内閣改造に伴うものだそうです。今回の留任の場合は、9月に予定されている民主党の代表選挙を1つの目処にしているようですので、2ヶ月というこれまでにない長期間になる可能性があります。ここまでは、一般論ですが、さて今回のケースは法務大臣であるということも考えるべきではないでしょうか。法務大臣は死刑執行や検察官に対する指揮権発動等の権限を持っています。そうした国務大臣が民間人でよいのかどうかという疑問は生じないのでしょうか。調べてみますと、この法務大臣は民間人がなるケースが多い国務大臣だというのです。これは驚きです。まぁ、政党の枠を超えた幅広い見識で職務にあたるという意味では良いのかもしれません。でも、現職の国務大臣が選挙で落選した意味を良く考えないと、現政権はますます迷走してしまうのではないでしょうか。それにしても一夜にして随分と発言のトーンが下がったような気がします。最初から今ぐらいのトーンで発言していれば、多くの反発を受けなかったのでは・・・・・。いずれにしても、これまで数の論理からかあまりにも高飛車な態度が目立った現政権には、これからしっかりと政治を実行して欲しいと思います。
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スペイン優勝!

2010-07-12 06:02:37 | 日記
サッカーワールドカップ南アフリカ大会。スペイン優勝!延長戦の末、1対0。イニエスタのシュート。いいところにいましたが、そこへパスを出せるということと、確実に決められるということ。ここに、日本代表との違いがあるような気がします。いずれにしても、スペインおめでとうございます。オランダ、よく頑張りました。
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