健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

衝撃波で細胞増殖を促す

2010-07-15 08:03:55 | 研究
細胞の増殖や分化は、非常に複雑な仕組みで調節されています。依然として、その全貌は全て解明されていません。細胞は外部からの刺激に対して、適応を示します。例えば、非常に強い刺激で細胞機能を調節するタンパク質や構造を破壊するようなものだったり、遺伝子を傷つけるよなものだったりすると細胞死やアポトーシスを引き起こします。でも、適度な刺激であれば、細胞を増殖させたり、分化させたりすることが可能となります。ただ、こうした刺激の具体的な種類や適切な強度などは無限の組み合わせがある等、なかなか全てを調べていくというわけにもいきません。
ところで、衝撃波を与えることで狭心症の治療が可能となったという報道がありました。衝撃波が心臓の冠循環を司る血管、特に細い血管の新生を促す効果を狙ったものだと思います。衝撃波は体外から照射することができるので、侵襲がなく患者さんの負担が極めて少ないという利点もあるそうです。今回は衝撃波ですが、その他の刺激でも冠動脈などの新生を促す刺激はあるかもしれません。目的とする細胞の増殖や分化を促すという視点から、今後も様々な研究が行われるのではないでしょうか。
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