健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

豊橋創造大学大学院健康科学研究科開設記念講演会

2010-07-18 05:34:41 | 研究
昨日は今年4月に開設した「豊橋創造大学大学院健康科学研究科」開設記念講演会が愛知県豊橋市公会堂にて開催されました。約600名の方々においでいただきました。多くの参加者のお目当ては、講演会講師のノンフィクション作家で評論家の柳田邦夫先生のお話だったと思います。ご講演タイトルは『いのちを見る眼、人間を見る眼 ~職業人と「2.5人称の視点」』でした。1人称は困っている方本人。2人称はそのご家族。そして3人称は第3者の立場である医療関係者。医療関係者には2.5人称はその中間的な視点ということだそうです。医療関係者はこれまで積み重ねられてきた科学的知見を基に行動し、ご家族に接します。その視点が、やはり科学的になりがちであります。でも、科学はいくつかの病気を治療することはできますが、万能ではありません。特に、現在の科学では「こころ」はほとんど手をつけられません。つまり、患者さんのご家族の「こころ」というものは、科学的な3人称の視点ではサポートできないことが多いというのです。ですので、ご家族の立場に十分配慮した視点が必要であるということだったと思います。言葉は情報を伝えるツールですが、単純にそれだけではありません。医療関係者の「一言が人を傷つけ、一言が人を助ける」。非常に重みのあるお話をでした。他にも様々なエピソードを交えたご講演をいただき、感動的なお話を伺うことができました。また、ご講演の後に、日本体力医学会理事長の吉岡利忠先生と「健康科学の進むべき道」というテーマで対談をしていただいたのですが、柳田先生の健康感というものを知ることができましたし、「健康科学研究科」の開設記念講演会としては大成功だったと思っています。
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