チンパンジーが相手の顔を認識する際、人間と同様に右脳を使っていることを実験で確認したという発表があったそうです(毎日jp)。人間の顔は左右対称ではないため、顔の左半分や右半分の画像を使って左右対称の顔写真を合成すると、元の人物と異なる印象になるそうです。一般に、向かって左側半分で合成された写真の方が右半分のものより元の人物に近い印象を受けるそうです。映像を認識する右脳には左側の視野の情報が先に入るため、左半分の情報が印象に残ることが原因と考えられているそうです。10代と30代のチンパンジー各2頭に、2枚並べたチンパンジーの顔写真から見覚えのある方を選ぶ訓練をしたそうです。その上で、あるチンパンジーの顔写真を見せた後、左半分で合成した左右対称の顔と、右半分で合成した顔の2枚の写真を並べてどちらを選ぶかを実験。その結果、4頭とも300回中200回近く、「左半分」を選んだそうです。チンパンジーも人間と同様のメカニズムで顔を認識している可能性が高いことを示すものだそうです。また、人間の顔写真を使って同様の実験をしたところ、30代のチンパンジーの方が、10代よりも「左半分」を選ぶ率が高かったそうです。年齢を重ねて人間との接触機会が増えるほど、人間の顔が識別できるようになるらしいです。チンパンジーの顔を認識する仕組みが人間と極めて近いことが分かり、顔の認識の進化過程を探る手がかりになる研究結果だそうです。
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