健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

iPS細胞でヒトの心臓組織

2013-08-18 08:30:32 | 研究
人工多能性幹細胞(iPS細胞)を用いて、シャーレ内で自発的に収縮するヒトの心臓組織の生成に成功し、移植用臓器の作製に向けた探求に新たな前進を示したとする研究論文が発表されたそうです(AFPBB NEWS)。論文によると、この方法で作製した心臓前駆細胞を、マウスの心臓の「足場」に取り付けたそうです。この足場は、マウスの心臓から心臓細胞をすべて取り除いて作製。立体の足場に取り付けられた心臓前駆細胞は、成長して心筋に分化。血液の供給を20日間続けると、この再構成したマウスの心臓は「1分間に40~50回鼓動する心拍数で再び、収縮活動を開始したそうです。ただ、完全なヒトの心臓を作製するにはまだほど遠い段階とも。血液を有効に送り出すのに十分な強さで心臓を収縮させたり、心臓の電気的刺激伝導系を再構築したりする方法を見つけることは今後の課題だそうです。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする