GREAT LOVE KINGDOM

山を楽しむために生きる。

万年空腹・・・

2006年10月30日 23時58分54秒 | 介護のお仕事
AM5:00過ぎ・・・
『ねぇ!ちょっと!私、食べるものがないんだけど、ここは食べ物ある?!』
これをAM8:00の朝食まで酷い時は5~10分おきに繰り返す。

そして朝食が終ったAM9:00過ぎ・・・
『ねぇ!私、朝から何も食べていないんだけど!何か食べさせてー!!』
これを昼食まで繰り返す。

これは1階のいつもの光景である。(なぜか午後はおとなしい・苦笑。)
食べたことを忘れるのは典型的な認知症の症状です。
(何を食べたか忘れるのは“もの忘れ”だそうです。)
このお婆さん、以前は3階にいたのですが余りにうるさいため、多くの量の精神薬を処方され(悪名高い女性職員が精神科医に働きかけたのです。しかし、それで薬を処方するドクターもどうかと思います。)たが為に、まっすぐ歩けず、いつも前のめりに倒れそうに歩いておりました。
他のドクターも『あの歩き方は薬の飲ませ過ぎによる副作用だよ。これ以上飲ませないようにケアして下さい。』と、呆れたように言っておりました。

そのお婆さんが1階に降りてから8ヶ月が経過。
以前は寝るまで続いた食事の訴えもかなり軽減。
そして何より背中をまっすぐにとても綺麗な歩き方が出来るようになりました。
この8ヶ月で徐々に薬を減らし、職員が積極的に話しかけることで別人のように元気になりました。
朝はいつも“苛っ!”としますが、3階にいた頃と比べると“ああ。この仕事をしていて本当に良かった。”と思います。
これも単に1階職員のおかげです。

そして今、3階の上記の女性職員が更なる入居者を1階に降ろそうと企てているようなのです。
その方は入居して3年以上いる女性なのですが、最近はうつ状態が酷く、一日中『誰か・・・助けて下さい・・・』とか細い声で訴え続ける。
ボクが3階にいた頃は杖を付いて歩いていまいしたが、今は車椅子で毎日を過ごしている様です。入居して長い年月が経つと、やっぱりADLは低下してしまうのね。

でもね・・・ずっとホームで生活している入居者さんをいとも簡単に見捨てる気持ちが淋しいと思うのです。ボク達にとっては職場でも、入居者さんにとっては唯一の家な訳だから・・・。
やっぱり一日でも長く、元気でここにいて欲しいと切に願っています。


9時過ぎに帰宅すると息子がドロだらけのさつま芋を洗っていました。(おいおい。)
今日は幼稚園の芋掘りだったようで、その芋をパパに見せようと芋を洗っていたのです。可愛い・・・可愛過ぎる!!
娘は疲れたようで眠っておりました。
明日は休みですが、ちょっと切ない一日になりそうです。
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