一生

人生観と死生観

コネ、実績、客観評価、

2008-11-15 14:41:18 | 哲学
11月15日 晴れ後曇り
 今日は七五三で土曜日のためか、買い物の人が巷に大勢出るーといってもいわきは地方の中都会、溢れるほどに人口がないのはむしろ幸いなことだ。
 アメリカ発の不況が全世界の雰囲気をおかしくしている。日本では円高、株安で企業は苦しみ始め、新規採用を控える事態となり、就職内定の取り消しが相次いでいる。若者の希望を奪うとは罪作りなことだが、企業も生き残りのために必死なのだ。私が大学を出るころの日本の就職難を思い出した。
 会社に入るためには会社の幹部のコネがあると有利だといわれる。私もあるところを狙って、親戚のものに頼んで履歴書などを送ってみたことがある。しかしそれは効果があまりなかった。まったく公平な試験ー国家公務員の試験でトライしてみたがこれは成績主義なので、幸いパスできた。さて採用が決まって困ったのは仕事のテーマの問題であった。採用する側はおよそ勝手な希望を出してくる。こちらがいくら調子を合わせようにも、まるっきり未経験の仕事はやれそうもない。
 選択肢で残ったのは放射能か爆薬しかなかった。どちらも危険なものである。新しさは放射能だが、大学では習ったこともなく、困った。勉強すればやれないことはないだろうと覚悟を決めて、放射能の研究に入ったのが今日の自分の始まりであった。窮すれば通ずということがある。困りに困ってT大学のK教授に泣きついて初歩からの訓練をしてもらい、少しずつ実績をあげていったのが、開運の始まりであった。自分のことは自分では分からぬ。客観評価ということが近頃よく言われるようになったが、とにかく地道でも努力して、実績をあげることが人の目にとまるきっかけである。SLOWLY BUT STEADY! 小さいものはこれでしか道をつくれぬ。だがこれが世の中での本当の生き方だと私は思う。