古稀からの手習い 水彩ブログ

人生の第4コーナー、水彩画で楽しみたいと思います

立山連峰

2010-05-20 07:05:27 | 風景(全体)
ちょうど昨年の今頃、家内と黒部を旅しました。
テレビでやっていた“黒部の太陽”に刺激をうけての旅でした。
自然の雄大さ、こわさ、それを克服する人間のすごさなどを実感した旅。

黒部川越しに見る立山連峰。
この絵は、その折撮った写真やガイド紙を参考にしながら、
旅行直後に、我が家で描いたものです。

今回の、私なりのポイントは“アルシュの荒目”という水彩紙です。

水彩紙は、それまで幾種類かの紙を使用していましたが、
“アルシュ”というあこがれの高級紙も、分不相応ながら、
一寸使ってみたいというか、
紙には文句を言えないようにするというか、
要するに使っていました。
素人に適した、描きやすく、修正もしやすい“超細”の紙です。

ところがこの絵を描くとき、ちょうどこれが切れていたので、新たに購入しての作業。

描き始めてすぐに、なにやら筆が滑らないなあ、との感触。
確かめたら、アルシュはアルシュでも“荒目”となっていました。
実は、アルシュには、超細、細目、荒目の三種類があり、
“超細”と“荒目”のブロックの表紙は、よく似た色をしており、
どうもこれを間違えて購入していたのです。

ということで、はじめてこの“荒目”に挑戦しましたが、
さすがにゴツゴツしていて、コントロールが難しく、サインもままなりませんでした。
この荒目で、黒部を数枚描きましたが、それ以降“荒目”は自分には無理だと悟り、
使っていません。
私にとっては、初めての黒部への旅ということのほか、
“アルシュの荒目を使用した”という意味で、
ささやかながらの、記念の一枚なのです。

そして、水彩紙も、ゴルフクラブと同じく、高級なものがいいとは限らない・・・という、
ごくごく常識にかえらされた一枚でもありました。

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2 コメント

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Unknown (キンジ)
2010-05-20 10:28:45
「アルシシュの粗紙」知りませんでした。今度画材屋さんをのぞいt見ましょう。左手前の石垣が強すぎて 遠方の黒部のすごさがイマイチ。

こちらも同じ頃行きましたが 新緑がきれいでしたねー。

かと言って何もできませんが 基地問題、宮崎、石綿と難問山積、絵筆を握れて幸せですね。

しばし五月雨を楽しみましょう。
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黒部 (mori)
2010-05-20 18:39:30
約40年前に一度、次は数年前に妻と両方とも天候に恵まれた夏に行ってきました。下界の憂さを晴らすにのに十分雄大でまた先人の困難への挑戦に畏敬の念を感じました。さてこの絵も雄大で緑が今の時期を表していると思います。川の流れの色の変化がいわゆる遠近法だけでなく、距離感を感じさせていると思います。
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