一平のペンとギター

僕らしい小説を書き、僕らしい歌をうたう、ぞ♪、ペンとギターの一平です。ギター弾き語りと小説書きの二刀流。

一年を振り返って-「人」:(2)達人と素人

2007-02-05 11:31:23 | Weblog

    ○宮田四郎さん、と僕 

      

 (どうしよう、、! 僕が、礼拝堂の講壇で、弾き歌えるなんて、願ってもないことだ。が、畏れ多いことだ。その上、見知らぬ町の、始めて飛び込んだ教会。さらに、引き受けたものの、演奏者は、日本で超一流の、ホルン奏者だった!

 その方の、幕間に、何処の馬の骨かわからぬ駆け出しの、素人、自称路上シンガーの僕が、、、、、? 身に余る、場に不相応な、こと、じゃないか、、。宮田さんのホルンが、横綱なら、僕の弾き語りは、入門したばかりの力士志望者、だ。一気に、舞い上がっていた心が、しぼんでゆく。気後れがして、不安になってきた。 どうしようか、、、!

 しかし、いまさら、引き下がるわけにもゆかぬ。

 《音楽》については、横綱と、入門かけだし、だが、《人生》を考えてみれば、僕は、それなりに、懸命に歩いてきた。

 高校教師、30年。英語教諭。仲間の教師達や生徒やその親から、いっぱい、絆という宝をもらった。語学は、一応、Englishを読み、書き、話す、ことも出来るようになった。が、齢を重ねるごとに、僕は、母語=日本語で、表現したい欲求が、強くなった。今、僕は、母語で、表現する技を磨いている。English は、言葉として興味はあるけれど、母なる言葉に、僕は拠って立ちたい。だから、English は、友なる言葉、になっている。

 短期の短期だったが、アメリカ、ロンドン、シドニーに行った。友も出来た。アメリカに、諸教会の人々、Michael, David イギリスに、Ney一家、Richard夫妻,ニュージーランドには、Laurennce and Kumusoo。English を教え、学ぶ課程で出会った友だ。時間をともにして、生まれた絆は、今も続いている。死ぬまでに、一度、必ず、訊ねたい、と思う。

 英語の分野で、僕が一流になっていれば、宮田さんと同じだ。表現する行為、で一流になっていれば、宮田さんと同じだ。しかし、英語は、三流、表現は、思いは昔からあっても、本気で、志したばかり。弾き語り、は、ヨチヨチ歩きの赤ちゃん。何ひとつ、いまだ、ものになっていない。宮田さんは、一筋の道を、登り詰め、その道の横綱、、。  どうしよう?

 でも、弾き語り、で歌いたい、という思いは、本当だ。誰にも負けないくらいの思い、だ。

 ギターの弦の響きが大好きで、それに、人の歌声が合流したら、なおさらだ。

 僕は、62才の、素人コピー路上シンガー。死ぬまで、歌い続けたい。もっと、ギターの技を磨き、本当に歌いたい歌を、聴いてくださる人の心に、届けたい。

 心の叫び-悲しみ、喜び、苦しみ、怒り、感謝、祈り-を。それは、僕の心の真実だ。上手い、とか、下手だ、とかの問題ではない。人の心に響く、かどうか、が大切なんだ。

 2年前、路上で知り合った、工藤慎太郎君、のような歌声が、僕は好きだ。彼は、26才。今、プロの、シンガーソングライターで、弾き語りシンガーだ。ギターも上手い。歌声は、心に染み入る。僕も、彼に近づきたい、一歩でも。僕が、本気で、路上で、ライブハウスで、歌おうと、思ったきっかけは、彼との出会いだった。だから、彼は、今もこれからも、僕の、弾き語りの、師匠、だと思っている。とは言っても、やはり、気後れがする・・・。)

      ピアノ伴奏者:高森道子

  1989年、岩手大学教育学部音楽家卒業。中学校、小学 校の教諭を経て、現在は市内に在住し、ピアノ教室、合唱指導をしている。

   (この方も、音楽一筋、プロ、だ・・・・・・。)               〕

 

 ここで、左のページ=「演奏者のプロフィール」が終わっている。僕は、コーヒーを一杯、たのむ。店に入ったとき、ランチを食べていた、制服姿の、二人の、若い女店員、の話声が消えていた。が、今、店には、僕1人になっていた。

 プログラムの、右のページに目を移す。宮田さんが、演奏する曲目、と解説、が書いてある。どれどれ・・・・。

 

 【         Program

    ♪ホルンと弦楽のための五重奏曲(モーツアルト) 

-誰からも愛されている天才作曲家モーツアルトはホルンをとても好んで、  多くの名曲をこの楽器のために作曲してくれました。

   (この曲、は知らない。聞いたこともないな・・・)

   

  ♪自然における神の栄光(ベートーベン) 

-大自然の素晴らしさは創造主の偉大さを表し、賛美しています。

    (この曲も、知らない。きっと、聞いたことがないダロウ、。)

   

   ♪愛の願い(ベートーベン) 

-神よ私たちの愛を見守ってください、という祈りの歌。

    (知らない、けれど、聞いてみたい、祈りの歌、、、)

 

    ♪教会アリア「恵みもて救いませ」(ストラデラ) 

-罪の許しを神に祈る、悔い改めの歌。

     (ストラデラ、という名は、始めてだ。でも、悔い改めの歌。僕のための歌みたい、、。聞いてみたい。)

 

     ♪アメイジング・グレイス(賛美歌・イギリス民謡) 

-奴隷商人が悔い改めて得た驚くばかりの恵み。

     (へー、奴隷商人,だったのか!悔い改めて、恵みに涙したのは。知ってる、知ってるぞ♪この曲。 僕の初ライブで共演してくれた慎太郎師匠が、リハーサルの途中で、歌ってくれた曲。それまで、教会でも、聞いたことはあったが、そのとき、始めて、いい曲だな、と感動した。今になってみると、慎太郎師匠は、イギリスだかスコットランドに一年、音楽留学していた、と言っていた。きっと、そこで、出会った曲んじゃないかなー、と思う。この曲なら、ギターで歌えるようになりたいと、ずっと思っていて、つい最近、歌えるようになった。それに、僕なりの翻訳を作った。一平バージョン♪    そうだ、、。 これ、歌おうか・・・? この恵み、を僕も、体験したし。Amazing Grace. 驚くべき恵み。

                    Amazing Grace

          Amazing Grace, how sweet the sound

          That saved a wretch like me

          I once was lost but now I'm found

          Was blind but now I see

                     

           あなたの声

         僕の、心に、ひびく声

         僕の、砕けた、心

         ひびく、見えない、あなたの声

         僕の、心、がふるえた

  

  日本語は、一平訳です。かなり大胆な訳ですが、僕の、Amazing Grace ,

  僕にとっての、恵み、として意訳しました。一平日本語バージョン、です。)

 

    ♪誰でも(救世軍賛美曲集より) 

-福音(良い知らせ)を伝えるラッパの響き。

   (横浜駅西口に、冬になると、ラッパを吹いていた軍服姿の老人がいたなあ。この頃、見かけなくなった。考えてみると、あの方も、路上演奏者、だ、僕みたいに、ギターケースに投げてくれた銭を、生活費の足しにするんじゃなくて、貧しい人々に贈る銭稼ぎだ。崇高で気高いなあ。 この曲、どんなだろう?)

 

            - 休憩 -

   (ここで、-休憩-、・・・か。すると、ここで、僕が、歌うことになる。僕の出番は、ここだ。20分ぐらい。4,5曲、と、確か、宮田さんは、僕に言った。フーム、・・・。)

                             ・・・・・つづく。

 

         

           

 

 

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