先日、11月30日の夕方、
「今、戦争と憲法と向き合う」集会に参加しました。
神奈川県民ホールで、約1000人ほどの人々が参加していました。
ウクライナへのロシアの侵略戦争反対、を僕は、僕のライブ♪で、
訴えてきました。そんな折に、ある出会いから、この集会を紹介されました。
他国ウクライナの戦争へは、応援のエールを送ってはいるけれども、
我が国日本は、今、戦争と、どう向き合うべきなのか、は、
ちゃんと考えていませんでした。
ウクライナと同じ立場に、我が国がおかれたら、どうするか、、、、、!?
「戦争を知らない」世代第1号の僕は、戦争を知らない少年になり、
戦争を知らない青年になり、戦争を知らない壮年になり、今、
戦争を知らない老人になりました。77才。
どんな話が聴けるのか、楽しみでした。
案内チラシ、です。
開会の挨拶を、山崎洋子さん。
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講演者の、田中優子さん。
「改憲発議と自民党憲法改正草案」について。
田中さんのお話は、僕が今まで知らなかったことが大半でした。
そして、びっくりいたしました。
田中さんは、自民党の憲法改正草案について、現憲法との「比較」をして、話を進められた。
それで、僕が知ったことは、天皇についての考え、や、憲法前文の文章の主語の使い方が、明らかに、
現憲法のほうが、優れていることだった。
≪国民主権・基本的人権・平和主義≫ の我が国の現憲法の基本が、
自民党改正草案では、ぼやけて述べられ、小さく狭く、感じられる、ことだ。
気になるのは、現憲法は、「個人」を根本に据えて「国」を「国民」を考えている。
が、自民党草案では、「家庭」を基本に据えている。
また、現憲法は、天皇を、「象徴」としている。
が、自民党草案では、天皇を、「元首」としている。その記述の後で、「象徴」である、
としているが、大日本帝国憲法での、天皇の扱いを、なぜ、今更、加えるのか?
僕は、現憲法の原文は英文で、戦勝国のアメリカ人が、書いた文章であることは存じ上げている。
が、その中身は、素晴らしい、と思う。自民党草案と比べると、雲泥の差である、と感じた。
自民党草案は、稚拙に見えてくるのは、なぜだろう?
細かい部分の、時代に合わない点は、あると思う。そこは、改正が必要だ。
が、憲法の、基本に据えている考え方は、自民党草案より、現憲法が、はるかに優れている、
と僕は、思いました。
田中さんが、配られた、レジメ、です。
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講演者の金平茂紀さん。
「ウクライナ・憲法。メデイア」について。
主に、戦火のウクライナを訪問した経験をお話しされました。
ウクライナの皆さんが、自国の主権と独立をかけて、老若男女が、助け合って戦っている姿
を、お話しされました。撮影してきた動画を見せてくださいました。
心に残った、エピソードがありました。
≪ウクライナから出国する女性たちや子供たちが、長い長い列をなして並んでいた、そうです。
その中に、身ごもった若い妊婦さんがいたそうです。列に並んでいた人々は、その妊婦さんを
前に前に送ったそうです。また、小さな赤ちゃんを抱いた女性がいると、人々は、また、
その女性を、列の前に送ったそうです。≫
戦火の中でも、こうした行動ができること、って、すごい、ことですよね!
自分のことは、自分で決める。自分たちのことは、自分たちで決める。
「主権」は、国民にある。
人類が、過ちを繰り返して、やっと、たどり着いた、ことを、
今、ウクライナの国民は、当たり前に、実践しているのだなあ、と僕は思います。
僕は、ささやかでも、ライブでの応援を、続けようと、改めて思いました。
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僕は、今、77才です。
日本国憲法を、初めて、読んだのは、確か、23才の頃でした。
もう、54年も前のことでした。
それ以来、です。僕が、憲法を読んでいるのは。
この「集会」に参加したことが、きっかけになりました。
54年前、僕は、教員採用試験を受けるために、憲法の前文を、暗記した記憶があります。
しかし、今は、国民の一人として、憲法と向き合っています。
77年もの間、国民主権と基本的人権と平和主義の憲法のもと、戦争を考えずに来れました。
僕の父が、28才の時、父は、満州のハルピンにいました。
ロシアが、今、ウクライナにしていることと、同じことを日本軍はしていました。
父も、その前線にいました。
大東亜共和圏建設という、帝国主義思想に突っ走った陸軍の暴走に至った過去は、
満州事変あたりから、始まったと、歴史書で、知りました。
ペリーが来航して、150年余り。
日清・日露・第一次世界大戦・第2次世界大戦、と、僕が生まれる前年までに、
我が国は、4度も、戦争をしました。
明治・大正・昭和と。
今、ロシアのウクライナ侵略戦争が行われ、
我が国の周辺国の脅威が、増している。北朝鮮や中国の軍事行動など・・・。
今、安全保障上の強い懸念が生まれている。
日本が、ウクライナと同じ状況にならぬように、何をすべきか!
憲法9条に、掲げられている「戦争放棄」・・・・。
平和主義の理想は、掲げながら、今、僕たちは、憲法にどう向き合うべきか、、、。
≪必要最小限度の自衛・相手の領域で反撃可能・敵基地攻撃能力の定義≫
現実を踏まえた、安全保障の動きが、今、国会で討議されています。
「陸・空・海軍は、これを保持しない」の、理念と、現実とのり背離、をどうするか。
自衛隊員は、現実に、今、命を懸けて、働いているという現実。
2度と、同じ過ちを犯してはいけない。
父や、祖父や、曾祖父たち、先輩が、命を懸けて、犯した過ちを。
日本国憲法を創案した、アメリカ人の思いと理想を、僕は、支持します。
そして、その原文を、修正し、日本語に直した、先輩の和人たちの労苦を支持します。
自民党改正草案の記述が、僕は気になります。
大和魂、を、内村鑑三は、日本人の武士の魂として、称賛しています。
しかし、キリストが十字架にかかった愛、と同じ意味で、称賛しました。
新渡戸稲造は、世界平和を訴えました。
クリスチャンだった原敬総理は、刺殺された時、米国との戦争をしてはいけないとの、一言を残しました。
現行憲法の、書き出しが、"We Japanese people ・・・・"という主語で始まります。
「私たち、日本国民は・・・・。」です
が、自民党改正草案は、「日本国は・・・・・」という主語で始められています。
≪国民主権≫ と ≪国家主権≫。
( 戦前の過ち、を 忘れてはいけない、と思うのだが・・・・。)
また、現行憲法は、「個人」を尊重することが、原点だ、としています。
が、自民党改正草案は、「家庭」を尊重することを、原点としています。
≪個人≫ と ≪家庭≫
( キリスト教の考え方、と 儒教の考え方、の違いだろうか?!かな!!?)
僕が生きているうちに、憲法改正の「国民投票」が行われたら、その時は、
ちゃんと、僕の考えを表明できるように、しておきたい、と思います。
県民ホールからの、眺めです。山下公園の港。
150年前、日米和親条約が結ばれた場所・・。