本家ヤースケ伝

年取ってから困ること、考えること、興味を惹かれること・・の総集編だろうか。

シリコンバレーにも差別が蔓延している?!

2014-09-09 18:03:01 | web・メディア
 グーグル本社の社員食堂。アジア系の人が目立つ=米カリフォルニア州マウンテンビュー シリコンバレー、見渡せば白人・アジア系・男ばかり(記事中の写真はコピぺ不可だったので、この写真はウィキペディアから拝借した。)
サンフランシスコ=宮地ゆう
朝日新聞デジタル:2014年9月7日05時34分

 米国経済を引っ張るカリフォルニア州のシリコンバレーで、主要IT企業の従業員が白人とアジア系に偏り、男性が大半を占める実態が明らかになってきた。原因として理工系教育のあり方や長時間労働の問題が指摘されており、地元で議論が始まっている。

■グーグル、アップル…迫られ構成公表

 平日の昼すぎ、シリコンバレーのマウンテンビューにあるグーグル本社は、昼食を終えてそれぞれの仕事場に戻る従業員で敷地内の路上があふれていた。広大な敷地には部署ごとの建物が立ち並ぶ。

 「従業員の出入りをしばらく眺めていると面白いことがわかる。男性が圧倒的に多く、男性は技術者が働く建物へ、女性は営業・広報部門の建物へと向かう」

 労働環境に詳しいカリフォルニア州立大バークリー校のクレア・ブラウン教授は、そう話す。

 シリコンバレーのIT企業は圧倒的に男性が多く、人種では白人とアジア系に偏っていると言われてきた。こうした印象が今年5月、グーグルが明らかにした資料で裏づけられた。

 発表によると、グーグル社員の7割が男性。技術職に限れば83%になる。一方、技術職以外は約半数が女性だった。人種は白人とアジア系で91%を占める。

 人材構成の公表を求める声は、地元メディアを中心に数年前からあった。圧力が高まったのは今年に入ってからだ。黒人などマイノリティー(少数派)の権利を訴える黒人の活動家ジェシー・ジャクソン牧師が「これは次の段階の公民権運動だ」と声を上げた。

 「シリコンバレーは世界を変える力になり得る一方で、人種や性別で人間を排除する古い体質を引きずる可能性がある」と各社のトップに電話し、株主総会にも出席して開示を迫った。

 グーグルは公表時、「多様性という点では、理想にほど遠い」と認め、「才能ある多様な人を集めるため、数字を公開した」と説明した。ほかのIT大手も追随して発表。アップルは8月半ばに「この数字には満足していない」とのコメントとともに開示した。

 米国民全体の人種構成と比べると、ヒスパニック系や黒人の割合が極端に小さいだけでなく、実は白人も少なかった。開示した大手6社のうちアップル以外はアジア系が30%前後と、全米の人種構成の5%に対して突出して多かったのだ。

■大学時代からすでに偏り

 人材が偏る明快な理由はわかっていない。

 調査報道の隔月雑誌マザー・ジョーンズのジョシュ・ハーキンソン記者は「技術職のビザを取るため、多くのインド系や中国系の移民が戦略的にコンピューターを学んでいるのが一因だ」と話す。ただ、取りやすいビザがあるならアジア以外の地域から集まってもおかしくない。

 この点について教育関係者には「アジア系の家庭は儒教の影響で努力を重んじ、教育熱心。文化的に理系教育を重視している」との見方がある。スタンフォード大のビベック・ワドワ研究員は「アジア系は、成功をおさめた世代を継ぐ形で受け入れられている」とみる。

 偏りは大学時代からある。コンピューティング・リサーチ協会によると、北米にある大学のコンピューター系学部の卒業生は男性が87%。人種も白人とアジア系で8割を占めた。

 女性の少なさには労働環境も響いていそうだ。工学系の学部を卒業した女性約5700人を調べたウィスコンシン大ミルウォーキー校のナドヤ・フォード教授によれば、工学系の仕事は、会計、医学、法学などの専門職より女性の離職率が高い。5年以内に辞めた人の理由は「(出世などが見込める)他分野に移るため」「子育てしながら働く環境ではない」が上位だ。

 バークリー校のブラウン教授は「技術者は学生の延長のような生活で、徹夜して家に帰らなくても大丈夫というような若い男性が多い。家族を持つ女性は働きづらい」と話す。(サンフランシスコ=宮地ゆう)

■女性の活躍、日本よりは目立つ

 「私たちは目標に向かってすぐに動く業界にいる。だからこそ、女性や少数派がもっと活躍できるよう、最初に変化をもたらしたい」。6月、サンフランシスコであったグーグル開発者会議で、当時副社長だった女性技術者、ミーガン・スミス氏は宣言した。

 グーグルは女性技術者のグループなどに積極的に会議参加を促した。ロボット技術者の女性をテーマにした会合も設けた。その結果、参加女性は増えたとはいえ、全参加者約6千人のうちまだ約1千人だ。

 管理職層になると女性比率はさらに減る。内訳を開示したIT大手5社の管理職のうち女性は21~28%。米企業の一般的な女性管理職比率が4割台に達するのとは対照的だ。

 それでも、日本企業の女性比率が課長級8%台、役員1%台とされているのに比べると活躍は目立つ。

 たとえば、ハーバード大で経営学修士を取得した後、米財務長官首席補佐官やグーグルを経てフェイスブック最高執行責任者になったシェリル・サンドバーグ氏。今年、フォーブス誌が「世界で最も力のある女性」の9位に選んだ。

 12年に37歳で米ヤフー最高経営責任者(CEO)に就いたマリッサ・メイヤー氏はグーグル草創期の女性技術者だ。グーグルマップなどの開発を担当。妊娠中にヤフーCEOに転じた。

 「存在が見えにくい技術者の女性たちを、表舞台に出したい」。そう語っていたグーグルのスミス氏。今月、オバマ大統領から、政府の情報技術政策を担う最高技術責任者(CTO)に指名された。

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 以上朝日新聞からの引用終わり。

 日本の報道各社だって人種差別や性差別と無縁だなどとは到底思えないから、こんな報道は「目糞鼻糞を笑う」類の戯言でしかないのではないか。それで「シリコンバレーも日本よりマシだ」などとわざわざ注釈を入れて書くのだから、これでは批判しているのか持ち上げているのかわからなくなってしまう。朝日もとうとう焼きが回ったか。

 「貧富の差」と「智の格差」とを互いに無関係の区別・差別であると分けて考えることは困難だろう。
 この国だって家計に余裕のある家の子女らが国公立大学や有名私大に続々入学して「閥」を形成しているではないか。「事情は欧米だって同じだ」と言う人もあるだろうが、その傾向は日中韓ほど赤裸々ではない。

cf.故事ことわざ辞典。「目糞鼻糞を笑う」

【読み】 めくそはなくそをわらう
【意味】 目糞鼻糞を笑うとは、自分の欠点には気づかず、他人の似たような欠点を笑うことのたとえ。

【目糞鼻糞を笑うの解説】
【注釈】 汚い目やにが鼻糞を「汚い」とあざ笑う意からいう。
「目糞が鼻糞を笑う」とも。
【出典】 -
【注意】 -
【類義】 腐れ柿が熟柿を笑う/蝙蝠が燕を笑う/五十歩百歩/猿の尻笑い/鍋が釜を黒いと言う
【対義】 -
【英語】 Crooked carlin, quoth the cripple to his wife.(「腰曲がりばばあ」と体の不自由なじいさんが女房に言った)
The pot calls the kettle black.(鍋がやかんを黒いとけなす)
【用例】 「彼女は夫と喧嘩をするといつも彼の欠点を汚い言葉で罵っているが、他人から見ればあれこそが目糞鼻糞を笑うというものだ」


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