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「ザ・ギフティッド」という本は、14歳でカナダのトップ大学に合格した日本人男子が著者で、その脳の鍛え方や勉強法、英語学習、人前で話すこと、中学受験勉強法、カナダの教育システム、その母による具体的な学習法についてまとめられたものです。
あらためて、以下が大切ということがよくわかりましたね。
特にピアノは自分自身実感しています。
・母乳育児
・0歳児の頃には幼児語ではなく、感情を込めてできるだけ多く話しかける
・小さい頃は絵本をたくさん読み聞かせること
・ピアノなど脳・手・足・耳・目をフルに活用する習い事をすること
・空手などのスポーツ
・呼吸法
・観察する力が大切
・人に教えて理解力が増す
・目標や計画を立てること
・やることリストを毎日作り実行すること
・早寝で睡眠を十分にとること
・失敗を分析して更に挑戦
・読書が大切
そのほか、北米でのギフティッドの制度(「飛び級」「飛び入学」を含む)や日本の中学受験についても説明もありとても興味深かったですね。
「ザ・ギフティッド 14歳でカナダのトップ大学に合格した天才児の勉強法(大川翔)」という本は、子どもを賢くする子育てのポイントが満載で、とてもオススメです!
特に0歳児の育て方は特筆かと思いますし、日本の今後の発展のためにもギフティッドの考え方は重要かと思います。
以下はこの本のポイントなどです。
・0歳児の僕では、勉強法もへったくれもないと思うのだが、父さん曰く「あるんだなあ、これが」って言うんだ。「勉強法というより、この時期は脳を鍛えるってことだけどな」と。さて、具体的には何か?とにかく、話しかけるってことらしい。ただそれだけ。内容は何でも良いって言ってた。たとえばー
「今日は、外に出かけたところで、お前のオムツを替える羽目に陥ったわけだ。お前はわかっているかもしれんが、日本の男子トイレは駄目だ。なぜかというと、オムツを替える場所が男子トイレにはないからだ。どうも女子トイレにはあるらしい。男子に育児休暇を取れとか言って、政府は公報活動しているが、その前にやることがあるだろう。まず、男子トイレにオムツ替えの場所を作れといいたい。北米では、男子トイレにも、必ずオムツ替えの場所があったぞ。日本はその点遅れている」とか。
・勉強ができる(頭がいい)というのは、五感をいかに訓練したかってことなんじゃないかな。楽器を習うのは、その五感の一部を訓練するのに最適って気がする。たとえば、ピアノは、脳・手・足・耳・目をフルに活用し、両手を複雑に使う。指を動かし、先を読み、暗記する。指を使うと、脳に刺激がいって、指と脳のつながりが増す感じがする。ピアノを弾いていると、曲にはストーリーがあって、音のストーリーが頭の中で流れていくのがわかる。僕の感覚で言うと記憶の容量が増えた感じがする。ピアノ発表会では常に暗譜して弾く。ピアノを弾くということは、いわゆる「記憶する能力」も鍛えるということなんだと思う。
・武道には精神を治癒するなんらかの効果があるんじゃないかと思う。単に身体を動かす、鍛えるだけではない何かが武道にはある。集中力はつくし、勉強にも役立つって気がする。空手の練習では、呼吸法がとても大事。息を吸い込み、下腹部に力をこめてからゆっくりと息を吐き出す。いわゆる臍下丹田(せいかたんでん)呼吸法。頭がスッキリして、集中力が増す。頭にも身体にもいいって感じ。それと、空手には、哲学というか、ある種の思想がある。空手の哲学は、「武士道」につながってる気がする。「ひきょうなことはしない」っていう考え方とか、「おのれを磨く」っていうところとか。自分と向き合う感じっていうのかな。
・もう一つ身につけた習慣がある。そえは、室内では裸足で過ごすということ。それは今も続いていて、僕は室内では靴下を脱ぎ、裸足で過ごしている。ただ、この裸足っていうのは、脳の刺激にはいいみたいなんだけど、まあ、デメリットもあって、それは知らないうちに足の裏が汚れてしまうということ。
・秘伝 勉強ができるようになる奥義 「うそを言うな、弱いものいじめをするな、五感を鍛えろ、そして早く寝ろ」
・「形」というのはとても大事なんだって、爺ちゃんは僕に力説していあ。自分の「形」を持っている人間はとても強い。一生をかけて、自分の「形」を作っていくんだって言ってた。そこで、僕は質問した。「じゃ、どうやれば、自分の「形」を作れるの?」って。そしたら爺ちゃんはニコニコして、「それはじゃな、一番うまい人のまねをすれば良いのじゃ。その人をよ~く見て、まねしてみる。最初はまねで良い」って教えてくれた。
・「よく観察して、情報収集しろ!」って。父さんの言いたかったことは、このことなんだと僕は思う。ドラマの中ではゲームに勝つために観察して情報収集するわけだけど、現実の世界もこれと同じことが言えるんじゃないかな。つまり情報を多く持っていると、物事をうまく進めることができる。状況が見えてくるし、どうすべきかが見えてくる。いろいろな意味で自分を守ることもできる。
・今考えると、キッチンやリビングっていう勉強場所と、単純な分類方法で、かなり効率的に勉強できてたんじゃないかって思う。2度のノーベル賞受賞者、キュリー夫人は、子ども時代、家族みんなで同じテーブルに集まって読書をしていたそうだ。このキッチン・リビング勉強法は、実は多くの人が実践しているって気がするんだ。
・勉強ができるようになる近道、それは「わからなかったら聞く」ってこと。僕はわからない問題や、疑問、ひっかかりがあるとき、必ず先生に聞きに行く。まず、試験前には、先生に聞いて、不明な点はすべて潰しておく。
・指導するっていうのはとても勉強になる。自分では思ってもみなかった角度から質問が来たりもするしね。でも、相手にわからせるっていうのは本当に難しい。
・「競争が進歩を生む」(渋沢栄一)。励むには競うということが必要。
・目標を決めて、その目標をクリアーするためには、いつまでに、何を、どこまでやればおいのか計画を立てる。このとき、「後ろから、逆算して」決める。そうすると、実行するとき、締切効果が働くので、実行しやすくなる。直前になってイベントが入ったり、その他いろいろな理由で実行が遅れたりすることもあるので、ある程度(20%くらい)、余裕があるようにしておくことも必要。
・「計画」は、限られた時間で受験勉強するための必須アイテム。勉強するのに無駄ということはない。でも目標をクリアーするという観点からいうと、その目標に合わせた方法をとらないといけないとのこと。そのための「計画」ということになる。たとえば、中学受験。まず、志望校を決める。志望校が決まったら、受験する学校の過去問を用意して、さっそく分析。つまり、目標に到達するためには、いつ、何を、どれだけやればいいか、分析するってこと。この分析をもとに、計画を立てるってことになる。分析するときのポイント。
問題レベル:合格するには何点必要か。どこまで勉強すればよいか。
出題パターン:効率よく解く手順→できる問題から確実に解く。難問はあと回し。そして
出る順:どこを優先して勉強しなければならないか。
・母さんから、一番よく言われるのは「早く、寝なさい」なんだ。勉強してても、「いつまでも勉強しないで、早く寝なさい」と言われる。きちんと睡眠を取れってことなんだと思う。それから、生活のリズムを崩さない方が、長い目で見て効率がいいってことらしい。脳がクリアーな状態をいかにコンスタントに作るかってこと。それに僕くらいの年頃は、寝ているときに成長ホルモンが出るとも聞くからね。勉強よりもそっちの方が大事ってことなんだと思う。
・「失敗すると、人間的な深みが出る。今のうちにたくさん失敗した方が良い。失敗っていうのは、柔道でいうところの受け身の練習みたいなもんよ」だってさ。成功したらしたで、「良かった、良かった」って言う。ポジティブというか、いい加減な父さんではある。だから僕は、とにかく恐れず行動を起こす。アルバート・アインシュタインもこう言っている。「失敗したことがないってヤツは、新しいことに挑戦しなかったヤツだ」って。
・シュリーマン(ドイツ人)は、18言語ほど話せたそうだ。彼の勉強法はけっこう有名らしい。まとめるとこんな感じ。
1.非常に多く音読すること。
2.決して翻訳しないこと。
3.常に興味ある対象について作文を書くこと
4.これを教師の指導によって訂正すること。
5.前日直されたものを暗記して、次の時間に暗誦すること。
・毎週末、日本語の本を借りられる図書館や、日本語の本を買える本屋さんに通ってた。英語の本は、学校や、近所の図書館でたくさん借りてた。それと、スカラスティック・オーダーという学校の先生を通して注文する方法で、安くたくさん本を買ってもらってた。
・その他、「プレイデート」をよくしていた。プレイデートっていうのは、友達んちへ遊びに行ったり、うちに遊びに来てもらったりして、遊ぶこと。小学3年から4年の時期は、勉強量が少なかったから、毎日のようにプレイデートしてた。プレイデートで覚えたこともいっぱいある。言っちゃいけない悪い言葉とか、こっちの子どもの常識みたいなこととか。あと、お泊まりも何回もしてる。英語力アップに役立った気がする。それと、友達との遊びのほか、映画・テレビ番組やマンガも読書と同じくらい、よかったって思う。
・ギフティッドの話。日本語では、英才児とか、天才児と訳すんだろうけど、ニュアンスが違うって気がする。ギフティッドは、贈り物を意味するギフトが語源で、神あるいは天から与えられし贈り物という感じ。「その才能を社会のために還元しなさい」という意味を含んでいると思う。
・僕がどうやってギフティッドに認定されたのかというと、小学校3年のときに、担任のヒッキー先生から、この子はギフティッドかもしれないから、試験を受けるようにと言われたのがきっかけ。8歳のときのこと。今でも覚えてる。でも話があってから実際、試験を受けたのは半年くらいあとだったような気がする。試験は何段階かあった。ずいぶん、いろんな種類のテストを受けた気がする。知能テストみたいなのとか、学力テストみたいなのとか、論理力テストみなのとか、語彙力テストもあったし、絵を見て答えるのとか、連想ゲームみたいなのとか、ストーリーを作るのとか。それに、ペーパーテストだけじゃなくて、いつもは僕を担当してない先生が、1対1で僕にたくさん質問をして、僕が思ったことを答えるっていう面接テストみたいなものもあった。学力テストの方は、数学はもちろんだけど、英語も、カナダ人の平均的英語読解力と比べて、少なくとも3学年以上「上」の読解力って判断された。英語の読解力は、知らないうちにかなり上がってたみたいだ。このころ、相当たくさん本を読んでいたから、それが良かった気がする。たくさんっていうのはどれくらいかというと、1日に400ページとか500ページとか本を読んでた。絵本じゃない。1冊が250ページとか300ページとかっていう本を、1日に1冊半とか2冊とかっていうペースで読んでた。休みの日には、1日600ページとか読んだりした日もあった。
・「飛び級」というのは、学年をスキップする(飛ばす)こと。「飛び入学」というのは、高校を卒業しないでスキップして(高校卒業を飛ばして)、大学に入ること。僕は、普通に高校を卒業してから大学に入るわけだから、「飛び入学」じゃなくて、「飛び級」ってことになる。日本ではごく一部の大学で、高2からの「飛び入学」を認めてるけど、「飛び級」は現在の日本にはない制度だと聞いた。よく、アメリカなんかで、低年齢(9歳~15歳くらい)で大学入学なんて話題になったりするけど、たいていはホームスクーリング。つまり家で勉強して、高校卒業レベルまで終了したことを証明して、あとは大学の判断で入学を決める。僕の場合はホームスクーリングではなく、学校に通い、その中で「飛び級」したのが大きな違い。カナダでもホームスクーリングは制度としてある。これも、日本にはない制度と聞いてる。
・まず第一に言えることは、英語ができないと始まらないってこと。副校長先生に確認したところ、「学年は、英語力で決まる!」って話だった。日本風に言うなら、「決め手は、国語力!」ってことなんだと思う。まずは、英語が「飛び級後の学年の生徒と比べても、かなり良くできる生徒」じゃないと、「学年全部の飛び級」は、させてもらえない。数学だけできるとかだとダメ。たとえば、英語力が自分の本来の学年で一番でも、上の学年に混じったら真ん中くらいの生徒の場合、上の学年に飛び級させない。上の学年でも、英語力(国語力)で楽々トップがとれるくらい余裕がある生徒じゃないとダメなようだ。僕が飛び級したのは、12歳のとき。その時点で、英語力が高校1年以上で、高校1年英語をやらせてもトップクラスと判断されたというわけ。
・僕の周囲には、(「学年全部の飛び級」じゃなくて)、「学年はそのままで、できる科目だけ上の学年」をやってる人が何人かいる。数学や理科に多い。「科目別飛び級」。あと、飛ばすんじゃなくて、単純に、「課程を早く終わらせる」っていう方法もある。まず、「科目別飛び級」という方法。ギフティッド認定を受けてて、理科で2学年飛び級した女の子がいた。僕も、最初は、数学だけ3学年飛び級した。僕の場合、その後すぐほかの科目の試験も受け、よくできると評価されて、学年全部飛び級になった。もう一つは、「飛ばす」んじゃなくて「課程を早く終わらせる」という方法で、学年はそのままで、早く終わった科目だけ上の学年に入る。これも数学に多い気がする。
・Grade6(小学校6年)のとき、ウォータールー大学の上の学年の数学コンテストを、教育委員会のギフティッド用高校数学の先生の下で受けたんだけど、僕は満点で一番だった。そしたら、数学の先生から、「君はもうGrade8はやらなくていい。Grade9の最終テストだけ受けてくれ。その結果が良ければ、すぐGrade10に入ってもらう」って言われたから。その結果、Grade9の最終テストもよくできたので、すぐにGrade10からスタートすることになった。で、Grade10(高校1年)からはふつうに全課程やったわけなんだけど(12歳のときの話)、数学はけっこう得意で、Grade10の数学は1年分が2ヶ月で終わった。Grade11はほかの科目(物理や化学の実験など)に時間をかけた分、ゆっくりやって、その後Grade12の数学は13歳のときに全課程(1年分)を1ヶ月で終わらせた。それから、APコース(大学1年用)に入ったので、数学は14歳のときにAPコースを終えることができたというわけ。
・カナダのハーバードと称されるマギル大学は、そもそも16歳未満の生徒は、通常出願自体が不可能となっています。ですから、事情通の方であれば、なぜ14歳で合格できたのかと、不思議に思われるかもしれません。実は、マギル大学からリクルーターが翔の高校まで来てくださり、またその後、出願についてもいろいろ調べて、相談にのってくれました。マギル大学リクルーターの話によると、14歳でのマギル大学出願は前例がなく、また、すぐにはコンピューター設定を変えられないとのことでした。そこで大学側と相談の上、まずは16歳として出願し、後日、大学側が手動にて14歳と書き替えるというやり方でいくことになりました。どんな場合でも諦めずに、門を叩けば、開かれると感じた瞬間でした。前提として、マギル大学サイエンス学部の合格ボーダーが、通常5科目平均で93%前後であるところ、翔の場合99%あり、学業面で余裕があったことも指摘できると思います。マギル大学は、成績重視で合否決定する大学です。それに加え、諸々の状況から14歳であっても成熟度という点からも問題ないと判断されたのではないかと考えています。具体的には、
・翔が、正規のGrade12生徒であり、すでに3学年上の生徒たちに混じって高校生活を送っていこと。
・校長先生からの推薦状があったこと(学業成績についてのみならず、高校で生徒会役員をやっていることや環境保護活動のことなど、また性格的なことも書いていただけました)。
・理科主任と数学主任の先生からの詳しい推薦状があったこと。
・地域社会でのボランティア活動やリーダーシップ経験が豊富にあったこと(公立図書館の図書館司書の先生、空手の師範、環境保護活動担当の学校の先生からの推薦状がありました)。
・空手は5歳から開始。丸9年、稽古に励んできました。12歳からは一般部(大人用クラス)での修行を許され、沖縄県那覇市の本部道場での稽古にも毎年参加。空手修行10年目を迎える今年、初段昇段という節目を迎えることができました。先生および諸先輩方の導きによるものと感謝しております。
・経済的な事情から、夫である父親の方が育児休暇を取ることになりました。母親である私が外で働き、父親の方が自宅で翔の面倒をみることにしたのです。それでいながら母乳育児でしたので、何かと大変でしたが、職場の皆さんからの温かい支援もあり、なんとか乗り越えることができました。約半年後に、翔は保育園へ入園することができ、夫は無事、職場へ復帰しました。男性で育児休暇を取ったのは、夫の職場では第1号だったようです。この時期、夫婦ともに気をつけていたことは、幼児語ではなく、しかし感情を込めて、できるだけ多く話しかけるということです。
・ある日のこと、「見つけた!絶対ここがいい」と夫が言うので、私も一緒に訪問したところ、実にすばらしい保育園で、私もここがいいと思いました。園長先生が元学校の先生で、隅々まで行き届いた園でした。0歳児からの本の読み聞かせを徹底していて、1日に何度も本を読んで話しかけてくださるというところに、まず魅力を感じました。また、保育園入園後、何かの折りに園を訪ねたとき、子供たちの前で、私も読みきかせをすることになったこともありました。おそらく、どなたが訪問されても、そのたびに「子どもたちに本を読んでやってください」と頼んでいるのだと思います。また、0歳のときから、点呼がありました。皆の前で保育士の先生に、「大川翔君!」と呼ばれると、横に付き添っている先生が翔の手をサポートして挙げさせ、「はい」と返事をするよう誘導するのです。1日4~5回、食事やおやつの時間があったと思いますが、そのたびに、この点呼をやっていたようです。もちろん0歳ですから、最初はうまくできません。しかし、いつの間にか一人で手を挙げて「はい!」と大きな声で返事ができるようになっており、日々の積み重ねの重要さを感じました。
・さらには、年間を通して実にさまざまな行事を行っている園でした。運動会、芋ほり大会、遠足、お店屋さんごっこの日、仕事ごっこの日、バザー、子どもたちが出演する劇、縁日やお祭りへの参加、皆で料理を作る、避難訓練、プール遊びその他、さまざまな行事がありました。
・食事も細かく配慮されており、保育園内で手作り給食。食器もプラスチック製は使わず陶器を使っていました。ほ乳瓶も家から持っていったガラス製を使用してもらえました。また、保育園にお箸を持っていくこともでき、使い方指導もありました。その上、母乳対応(冷凍母乳を届ければそれで育ててくださる)もしてくださいました。0歳から保育園に通う場合、母乳育児が順調でもその時点で断乳することが多いと聞きますが、おかげさまで母乳育児を続けることができ、本当にありがたかったです(翔は、夜から朝までは母乳の直飲み、昼の間は冷凍母乳をぬるま湯で湯煎してもらい、それで育ちました)。その他、この園では裸足教育も行っていました。
・保育園は、0歳から6歳までの集団生活の場です。早い時期から多くの人と接触できます。保育士の先生からだけでなく、同じ園児同士のやり取りや、先輩後輩関係からも多くのことを学んだと思います。お昼寝の時間も一定で、規則正しい生活を送ることができました。0歳児から預かっていただいたので、トイレトレーニングもありましたし、歯が生えてからは歯磨き指導もあり、毎食後、歯磨きをしていました。また、食事の前の手荒いだけでなく、お昼寝前には、足の裏荒いもしていたようです。
・この保育園通いで、脳に対する刺激をたくさん与えてもらったと思います。特に、言葉のわからない0歳児からの本の読み聞かせは本当に良かったと感謝しています。この時期の本の読み聞かせは、脳への最高のプレゼントなのではないでしょうか。家庭で育てる場合であれ、保育園や幼稚園に通う場合であれ、なるべく早い時期から、可能な限りたくさんの本を読んでやることが、脳を鍛える上で重要なのではないかと思います。
・英語も理解できるバイリンガルに育てたいという気持ちはありましたが、両親とも日本人で日本で生活していたわけですから、まずは「母国語が一番大事」と考え、日本語教育を先行させました。
・休みの日にはよく「お出かけ」しました。ありきたりですが、幼いころはよく公園は遊びに行きました。少し育ってからは、家族で図書館へ行きました。図書館では、子どもと一緒に「紙芝居」を選びました。自分で選んだ「紙芝居」を家で読んでもらうのはとても楽しかったようで、大変喜びました。また保育園では絵本の貸し出しもしてくださったので、本人の気に入った絵本を時々借りていました。さらに、本屋さんにもよく出かけました。親子で話をしながら、本人がほいがる本を与えました。子供用百科事典を少しずつ買い揃え、一緒に眺めたり、感想を言い合うなどしていました。
・3歳ごろから、ピアノも習い始めました。ウィークデーのクラスは親の仕事の都合上無理でしたが、週末にレッスンしてくださる先生を見つけることができたので、お願いしました。この時期は、まだ手も小さく、指の力も弱いので、弾くというほどには弾けませんでした。ですが、音を意識して聞くということ、また手指を鍛えるということは、何かしら脳を鍛えることにつながるのではないかと思い、続けました。
・カナダへ来る前(0歳から5歳までの間)、日本で翔にどんな英語教育を施したのかですが、これは実にシンプルです。一言でいうと、いろいろなDVDを何回も継続的に見せたということです。「英語の音を脳に届ける」のに、一番楽で確実は方法だと思ったのです。当時気をつけていたことは、
①見せすぎないこと。目安は1日30分くらい
②親も一緒に見て、一緒に楽しむこと。手を叩いたり、声を出したり、歌ったり、身体をゆすったりなど
③簡単に次のDVDに進めないこと。1つのDVDを次のセリフが言えるくらい、つまり暗誦できるくらいにしっかり何度も聞くということです。
・気をつけていたことは、新しいものを翔に見せるときの演出です。ふだんから、新しい物を買ってきたときは、すぐに奥に隠して、翔には見せません。新しい本に移るとき、1冊だけ出してきて見せます。「これは、やっと手に入れることができた、大事なご本ですよ」と言い、もったいぶって1冊ずつ渡すのです。セットで買って押入の奥に100冊ほどあっても、そういったことを微塵も感じさせない親の演技力。「目の前の1冊」に集中しやすくするためです。そしてすぐにCDを聞き出すのではなく、まずは一緒に絵本を眺め、「どんなストーリーになるんだろうねえ」「あっ、ここに、こんなものが落ちてるね。どういう意味かなぁ?」などと、たくさん話しかけるようにしました。翔も、「うーん、ここに何か隠れているのかな」とか、その他、気づいたことを答えたりしていました。いろいろ絵を堪能し、どんなことが書いてあるのか、ストーリーをああでもない、こうでもないと想像し、それによってさらにほんの内容への興味をかきたてるのです。目の前の一冊に集中するついでに親子の会話も楽しめますし、絵からストーリーを想像したり、自分でストーリーを構築する練習にもなるので、一石五鳥くらいの効果があります。
・翔は8歳のとき、小学校の担任の先生からギフティッド・プログラムへの推薦を受け、まず学校テストをされました。この学校テストはギフティッド認定の正式テストの前提としての簡易検査で、その結果、英語力や成熟度において、少なくとも3学年は上の力がある(算数はそれ以上である)と言われました。担任の先生からは、正式なギフティッド試験を待つ間、3学年上のクラスで授業を受けてはどうかと話があったのですが、同世代との交流を優先したいと考え、親の方でお断りしました。カナダの教育は先生に権限が与えられていて、かなりフレキシブルだと感じました。半年後、ギフティッド認定の試験を受け、心理学者のチェックを経て、ギフティッドであると認定されました。9歳のときのkとです。ギフティッド登録されると、ギフティッド用のさまざまなプログラムを公費で受けることができます。ギフティッド認定テストは北米で標準化され、制度として確立されています。一度認定されれば、北米のどこへ引っ越してもずとギフティッドとして扱われると聞きました。実際、アメリカでギフティッド認定され、翔の学校へ転校してきてそのままギフティッド・プログラムに入った生徒もいました。
・「飛び入学」はすでに一部の大学で導入されていますし、大学院でも時々行われています。また、京都大学医学部が、2016年春から「飛び入学」を導入するということで話題となりました。さらには、高校を2年で卒業して大学入学資格を得られる「早期卒業制度」が文部科学省で検討されていると聞きます。高校3年の1学期時点で高校を卒業し、その年の9月に大学へ入学するといった制度が現実化する可能性があります。かつては、日本でもいわゆる飛び級が認められていました(戦前の旧姓中学、旧姓高校)。いずれ、再び「飛び級」が制度として認められる日が来るかもしれません。ギフティッドや飛び級の制度、新しいカリキュラムと単位認定制度などの導入は、待ち望まれている教育システムの改革であり、閉塞感を打破し、国際間の競争に打ち勝つ大きな言動力となるのではないかと期待しています。
良かった本まとめ(2014年下半期)
<今日の独り言>
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「ザ・ギフティッド」という本は、14歳でカナダのトップ大学に合格した日本人男子が著者で、その脳の鍛え方や勉強法、英語学習、人前で話すこと、中学受験勉強法、カナダの教育システム、その母による具体的な学習法についてまとめられたものです。
あらためて、以下が大切ということがよくわかりましたね。
特にピアノは自分自身実感しています。
・母乳育児
・0歳児の頃には幼児語ではなく、感情を込めてできるだけ多く話しかける
・小さい頃は絵本をたくさん読み聞かせること
・ピアノなど脳・手・足・耳・目をフルに活用する習い事をすること
・空手などのスポーツ
・呼吸法
・観察する力が大切
・人に教えて理解力が増す
・目標や計画を立てること
・やることリストを毎日作り実行すること
・早寝で睡眠を十分にとること
・失敗を分析して更に挑戦
・読書が大切
そのほか、北米でのギフティッドの制度(「飛び級」「飛び入学」を含む)や日本の中学受験についても説明もありとても興味深かったですね。
「ザ・ギフティッド 14歳でカナダのトップ大学に合格した天才児の勉強法(大川翔)」という本は、子どもを賢くする子育てのポイントが満載で、とてもオススメです!
特に0歳児の育て方は特筆かと思いますし、日本の今後の発展のためにもギフティッドの考え方は重要かと思います。
以下はこの本のポイントなどです。
・0歳児の僕では、勉強法もへったくれもないと思うのだが、父さん曰く「あるんだなあ、これが」って言うんだ。「勉強法というより、この時期は脳を鍛えるってことだけどな」と。さて、具体的には何か?とにかく、話しかけるってことらしい。ただそれだけ。内容は何でも良いって言ってた。たとえばー
「今日は、外に出かけたところで、お前のオムツを替える羽目に陥ったわけだ。お前はわかっているかもしれんが、日本の男子トイレは駄目だ。なぜかというと、オムツを替える場所が男子トイレにはないからだ。どうも女子トイレにはあるらしい。男子に育児休暇を取れとか言って、政府は公報活動しているが、その前にやることがあるだろう。まず、男子トイレにオムツ替えの場所を作れといいたい。北米では、男子トイレにも、必ずオムツ替えの場所があったぞ。日本はその点遅れている」とか。
・勉強ができる(頭がいい)というのは、五感をいかに訓練したかってことなんじゃないかな。楽器を習うのは、その五感の一部を訓練するのに最適って気がする。たとえば、ピアノは、脳・手・足・耳・目をフルに活用し、両手を複雑に使う。指を動かし、先を読み、暗記する。指を使うと、脳に刺激がいって、指と脳のつながりが増す感じがする。ピアノを弾いていると、曲にはストーリーがあって、音のストーリーが頭の中で流れていくのがわかる。僕の感覚で言うと記憶の容量が増えた感じがする。ピアノ発表会では常に暗譜して弾く。ピアノを弾くということは、いわゆる「記憶する能力」も鍛えるということなんだと思う。
・武道には精神を治癒するなんらかの効果があるんじゃないかと思う。単に身体を動かす、鍛えるだけではない何かが武道にはある。集中力はつくし、勉強にも役立つって気がする。空手の練習では、呼吸法がとても大事。息を吸い込み、下腹部に力をこめてからゆっくりと息を吐き出す。いわゆる臍下丹田(せいかたんでん)呼吸法。頭がスッキリして、集中力が増す。頭にも身体にもいいって感じ。それと、空手には、哲学というか、ある種の思想がある。空手の哲学は、「武士道」につながってる気がする。「ひきょうなことはしない」っていう考え方とか、「おのれを磨く」っていうところとか。自分と向き合う感じっていうのかな。
・もう一つ身につけた習慣がある。そえは、室内では裸足で過ごすということ。それは今も続いていて、僕は室内では靴下を脱ぎ、裸足で過ごしている。ただ、この裸足っていうのは、脳の刺激にはいいみたいなんだけど、まあ、デメリットもあって、それは知らないうちに足の裏が汚れてしまうということ。
・秘伝 勉強ができるようになる奥義 「うそを言うな、弱いものいじめをするな、五感を鍛えろ、そして早く寝ろ」
・「形」というのはとても大事なんだって、爺ちゃんは僕に力説していあ。自分の「形」を持っている人間はとても強い。一生をかけて、自分の「形」を作っていくんだって言ってた。そこで、僕は質問した。「じゃ、どうやれば、自分の「形」を作れるの?」って。そしたら爺ちゃんはニコニコして、「それはじゃな、一番うまい人のまねをすれば良いのじゃ。その人をよ~く見て、まねしてみる。最初はまねで良い」って教えてくれた。
・「よく観察して、情報収集しろ!」って。父さんの言いたかったことは、このことなんだと僕は思う。ドラマの中ではゲームに勝つために観察して情報収集するわけだけど、現実の世界もこれと同じことが言えるんじゃないかな。つまり情報を多く持っていると、物事をうまく進めることができる。状況が見えてくるし、どうすべきかが見えてくる。いろいろな意味で自分を守ることもできる。
・今考えると、キッチンやリビングっていう勉強場所と、単純な分類方法で、かなり効率的に勉強できてたんじゃないかって思う。2度のノーベル賞受賞者、キュリー夫人は、子ども時代、家族みんなで同じテーブルに集まって読書をしていたそうだ。このキッチン・リビング勉強法は、実は多くの人が実践しているって気がするんだ。
・勉強ができるようになる近道、それは「わからなかったら聞く」ってこと。僕はわからない問題や、疑問、ひっかかりがあるとき、必ず先生に聞きに行く。まず、試験前には、先生に聞いて、不明な点はすべて潰しておく。
・指導するっていうのはとても勉強になる。自分では思ってもみなかった角度から質問が来たりもするしね。でも、相手にわからせるっていうのは本当に難しい。
・「競争が進歩を生む」(渋沢栄一)。励むには競うということが必要。
・目標を決めて、その目標をクリアーするためには、いつまでに、何を、どこまでやればおいのか計画を立てる。このとき、「後ろから、逆算して」決める。そうすると、実行するとき、締切効果が働くので、実行しやすくなる。直前になってイベントが入ったり、その他いろいろな理由で実行が遅れたりすることもあるので、ある程度(20%くらい)、余裕があるようにしておくことも必要。
・「計画」は、限られた時間で受験勉強するための必須アイテム。勉強するのに無駄ということはない。でも目標をクリアーするという観点からいうと、その目標に合わせた方法をとらないといけないとのこと。そのための「計画」ということになる。たとえば、中学受験。まず、志望校を決める。志望校が決まったら、受験する学校の過去問を用意して、さっそく分析。つまり、目標に到達するためには、いつ、何を、どれだけやればいいか、分析するってこと。この分析をもとに、計画を立てるってことになる。分析するときのポイント。
問題レベル:合格するには何点必要か。どこまで勉強すればよいか。
出題パターン:効率よく解く手順→できる問題から確実に解く。難問はあと回し。そして
出る順:どこを優先して勉強しなければならないか。
・母さんから、一番よく言われるのは「早く、寝なさい」なんだ。勉強してても、「いつまでも勉強しないで、早く寝なさい」と言われる。きちんと睡眠を取れってことなんだと思う。それから、生活のリズムを崩さない方が、長い目で見て効率がいいってことらしい。脳がクリアーな状態をいかにコンスタントに作るかってこと。それに僕くらいの年頃は、寝ているときに成長ホルモンが出るとも聞くからね。勉強よりもそっちの方が大事ってことなんだと思う。
・「失敗すると、人間的な深みが出る。今のうちにたくさん失敗した方が良い。失敗っていうのは、柔道でいうところの受け身の練習みたいなもんよ」だってさ。成功したらしたで、「良かった、良かった」って言う。ポジティブというか、いい加減な父さんではある。だから僕は、とにかく恐れず行動を起こす。アルバート・アインシュタインもこう言っている。「失敗したことがないってヤツは、新しいことに挑戦しなかったヤツだ」って。
・シュリーマン(ドイツ人)は、18言語ほど話せたそうだ。彼の勉強法はけっこう有名らしい。まとめるとこんな感じ。
1.非常に多く音読すること。
2.決して翻訳しないこと。
3.常に興味ある対象について作文を書くこと
4.これを教師の指導によって訂正すること。
5.前日直されたものを暗記して、次の時間に暗誦すること。
・毎週末、日本語の本を借りられる図書館や、日本語の本を買える本屋さんに通ってた。英語の本は、学校や、近所の図書館でたくさん借りてた。それと、スカラスティック・オーダーという学校の先生を通して注文する方法で、安くたくさん本を買ってもらってた。
・その他、「プレイデート」をよくしていた。プレイデートっていうのは、友達んちへ遊びに行ったり、うちに遊びに来てもらったりして、遊ぶこと。小学3年から4年の時期は、勉強量が少なかったから、毎日のようにプレイデートしてた。プレイデートで覚えたこともいっぱいある。言っちゃいけない悪い言葉とか、こっちの子どもの常識みたいなこととか。あと、お泊まりも何回もしてる。英語力アップに役立った気がする。それと、友達との遊びのほか、映画・テレビ番組やマンガも読書と同じくらい、よかったって思う。
・ギフティッドの話。日本語では、英才児とか、天才児と訳すんだろうけど、ニュアンスが違うって気がする。ギフティッドは、贈り物を意味するギフトが語源で、神あるいは天から与えられし贈り物という感じ。「その才能を社会のために還元しなさい」という意味を含んでいると思う。
・僕がどうやってギフティッドに認定されたのかというと、小学校3年のときに、担任のヒッキー先生から、この子はギフティッドかもしれないから、試験を受けるようにと言われたのがきっかけ。8歳のときのこと。今でも覚えてる。でも話があってから実際、試験を受けたのは半年くらいあとだったような気がする。試験は何段階かあった。ずいぶん、いろんな種類のテストを受けた気がする。知能テストみたいなのとか、学力テストみたいなのとか、論理力テストみなのとか、語彙力テストもあったし、絵を見て答えるのとか、連想ゲームみたいなのとか、ストーリーを作るのとか。それに、ペーパーテストだけじゃなくて、いつもは僕を担当してない先生が、1対1で僕にたくさん質問をして、僕が思ったことを答えるっていう面接テストみたいなものもあった。学力テストの方は、数学はもちろんだけど、英語も、カナダ人の平均的英語読解力と比べて、少なくとも3学年以上「上」の読解力って判断された。英語の読解力は、知らないうちにかなり上がってたみたいだ。このころ、相当たくさん本を読んでいたから、それが良かった気がする。たくさんっていうのはどれくらいかというと、1日に400ページとか500ページとか本を読んでた。絵本じゃない。1冊が250ページとか300ページとかっていう本を、1日に1冊半とか2冊とかっていうペースで読んでた。休みの日には、1日600ページとか読んだりした日もあった。
・「飛び級」というのは、学年をスキップする(飛ばす)こと。「飛び入学」というのは、高校を卒業しないでスキップして(高校卒業を飛ばして)、大学に入ること。僕は、普通に高校を卒業してから大学に入るわけだから、「飛び入学」じゃなくて、「飛び級」ってことになる。日本ではごく一部の大学で、高2からの「飛び入学」を認めてるけど、「飛び級」は現在の日本にはない制度だと聞いた。よく、アメリカなんかで、低年齢(9歳~15歳くらい)で大学入学なんて話題になったりするけど、たいていはホームスクーリング。つまり家で勉強して、高校卒業レベルまで終了したことを証明して、あとは大学の判断で入学を決める。僕の場合はホームスクーリングではなく、学校に通い、その中で「飛び級」したのが大きな違い。カナダでもホームスクーリングは制度としてある。これも、日本にはない制度と聞いてる。
・まず第一に言えることは、英語ができないと始まらないってこと。副校長先生に確認したところ、「学年は、英語力で決まる!」って話だった。日本風に言うなら、「決め手は、国語力!」ってことなんだと思う。まずは、英語が「飛び級後の学年の生徒と比べても、かなり良くできる生徒」じゃないと、「学年全部の飛び級」は、させてもらえない。数学だけできるとかだとダメ。たとえば、英語力が自分の本来の学年で一番でも、上の学年に混じったら真ん中くらいの生徒の場合、上の学年に飛び級させない。上の学年でも、英語力(国語力)で楽々トップがとれるくらい余裕がある生徒じゃないとダメなようだ。僕が飛び級したのは、12歳のとき。その時点で、英語力が高校1年以上で、高校1年英語をやらせてもトップクラスと判断されたというわけ。
・僕の周囲には、(「学年全部の飛び級」じゃなくて)、「学年はそのままで、できる科目だけ上の学年」をやってる人が何人かいる。数学や理科に多い。「科目別飛び級」。あと、飛ばすんじゃなくて、単純に、「課程を早く終わらせる」っていう方法もある。まず、「科目別飛び級」という方法。ギフティッド認定を受けてて、理科で2学年飛び級した女の子がいた。僕も、最初は、数学だけ3学年飛び級した。僕の場合、その後すぐほかの科目の試験も受け、よくできると評価されて、学年全部飛び級になった。もう一つは、「飛ばす」んじゃなくて「課程を早く終わらせる」という方法で、学年はそのままで、早く終わった科目だけ上の学年に入る。これも数学に多い気がする。
・Grade6(小学校6年)のとき、ウォータールー大学の上の学年の数学コンテストを、教育委員会のギフティッド用高校数学の先生の下で受けたんだけど、僕は満点で一番だった。そしたら、数学の先生から、「君はもうGrade8はやらなくていい。Grade9の最終テストだけ受けてくれ。その結果が良ければ、すぐGrade10に入ってもらう」って言われたから。その結果、Grade9の最終テストもよくできたので、すぐにGrade10からスタートすることになった。で、Grade10(高校1年)からはふつうに全課程やったわけなんだけど(12歳のときの話)、数学はけっこう得意で、Grade10の数学は1年分が2ヶ月で終わった。Grade11はほかの科目(物理や化学の実験など)に時間をかけた分、ゆっくりやって、その後Grade12の数学は13歳のときに全課程(1年分)を1ヶ月で終わらせた。それから、APコース(大学1年用)に入ったので、数学は14歳のときにAPコースを終えることができたというわけ。
・カナダのハーバードと称されるマギル大学は、そもそも16歳未満の生徒は、通常出願自体が不可能となっています。ですから、事情通の方であれば、なぜ14歳で合格できたのかと、不思議に思われるかもしれません。実は、マギル大学からリクルーターが翔の高校まで来てくださり、またその後、出願についてもいろいろ調べて、相談にのってくれました。マギル大学リクルーターの話によると、14歳でのマギル大学出願は前例がなく、また、すぐにはコンピューター設定を変えられないとのことでした。そこで大学側と相談の上、まずは16歳として出願し、後日、大学側が手動にて14歳と書き替えるというやり方でいくことになりました。どんな場合でも諦めずに、門を叩けば、開かれると感じた瞬間でした。前提として、マギル大学サイエンス学部の合格ボーダーが、通常5科目平均で93%前後であるところ、翔の場合99%あり、学業面で余裕があったことも指摘できると思います。マギル大学は、成績重視で合否決定する大学です。それに加え、諸々の状況から14歳であっても成熟度という点からも問題ないと判断されたのではないかと考えています。具体的には、
・翔が、正規のGrade12生徒であり、すでに3学年上の生徒たちに混じって高校生活を送っていこと。
・校長先生からの推薦状があったこと(学業成績についてのみならず、高校で生徒会役員をやっていることや環境保護活動のことなど、また性格的なことも書いていただけました)。
・理科主任と数学主任の先生からの詳しい推薦状があったこと。
・地域社会でのボランティア活動やリーダーシップ経験が豊富にあったこと(公立図書館の図書館司書の先生、空手の師範、環境保護活動担当の学校の先生からの推薦状がありました)。
・空手は5歳から開始。丸9年、稽古に励んできました。12歳からは一般部(大人用クラス)での修行を許され、沖縄県那覇市の本部道場での稽古にも毎年参加。空手修行10年目を迎える今年、初段昇段という節目を迎えることができました。先生および諸先輩方の導きによるものと感謝しております。
・経済的な事情から、夫である父親の方が育児休暇を取ることになりました。母親である私が外で働き、父親の方が自宅で翔の面倒をみることにしたのです。それでいながら母乳育児でしたので、何かと大変でしたが、職場の皆さんからの温かい支援もあり、なんとか乗り越えることができました。約半年後に、翔は保育園へ入園することができ、夫は無事、職場へ復帰しました。男性で育児休暇を取ったのは、夫の職場では第1号だったようです。この時期、夫婦ともに気をつけていたことは、幼児語ではなく、しかし感情を込めて、できるだけ多く話しかけるということです。
・ある日のこと、「見つけた!絶対ここがいい」と夫が言うので、私も一緒に訪問したところ、実にすばらしい保育園で、私もここがいいと思いました。園長先生が元学校の先生で、隅々まで行き届いた園でした。0歳児からの本の読み聞かせを徹底していて、1日に何度も本を読んで話しかけてくださるというところに、まず魅力を感じました。また、保育園入園後、何かの折りに園を訪ねたとき、子供たちの前で、私も読みきかせをすることになったこともありました。おそらく、どなたが訪問されても、そのたびに「子どもたちに本を読んでやってください」と頼んでいるのだと思います。また、0歳のときから、点呼がありました。皆の前で保育士の先生に、「大川翔君!」と呼ばれると、横に付き添っている先生が翔の手をサポートして挙げさせ、「はい」と返事をするよう誘導するのです。1日4~5回、食事やおやつの時間があったと思いますが、そのたびに、この点呼をやっていたようです。もちろん0歳ですから、最初はうまくできません。しかし、いつの間にか一人で手を挙げて「はい!」と大きな声で返事ができるようになっており、日々の積み重ねの重要さを感じました。
・さらには、年間を通して実にさまざまな行事を行っている園でした。運動会、芋ほり大会、遠足、お店屋さんごっこの日、仕事ごっこの日、バザー、子どもたちが出演する劇、縁日やお祭りへの参加、皆で料理を作る、避難訓練、プール遊びその他、さまざまな行事がありました。
・食事も細かく配慮されており、保育園内で手作り給食。食器もプラスチック製は使わず陶器を使っていました。ほ乳瓶も家から持っていったガラス製を使用してもらえました。また、保育園にお箸を持っていくこともでき、使い方指導もありました。その上、母乳対応(冷凍母乳を届ければそれで育ててくださる)もしてくださいました。0歳から保育園に通う場合、母乳育児が順調でもその時点で断乳することが多いと聞きますが、おかげさまで母乳育児を続けることができ、本当にありがたかったです(翔は、夜から朝までは母乳の直飲み、昼の間は冷凍母乳をぬるま湯で湯煎してもらい、それで育ちました)。その他、この園では裸足教育も行っていました。
・保育園は、0歳から6歳までの集団生活の場です。早い時期から多くの人と接触できます。保育士の先生からだけでなく、同じ園児同士のやり取りや、先輩後輩関係からも多くのことを学んだと思います。お昼寝の時間も一定で、規則正しい生活を送ることができました。0歳児から預かっていただいたので、トイレトレーニングもありましたし、歯が生えてからは歯磨き指導もあり、毎食後、歯磨きをしていました。また、食事の前の手荒いだけでなく、お昼寝前には、足の裏荒いもしていたようです。
・この保育園通いで、脳に対する刺激をたくさん与えてもらったと思います。特に、言葉のわからない0歳児からの本の読み聞かせは本当に良かったと感謝しています。この時期の本の読み聞かせは、脳への最高のプレゼントなのではないでしょうか。家庭で育てる場合であれ、保育園や幼稚園に通う場合であれ、なるべく早い時期から、可能な限りたくさんの本を読んでやることが、脳を鍛える上で重要なのではないかと思います。
・英語も理解できるバイリンガルに育てたいという気持ちはありましたが、両親とも日本人で日本で生活していたわけですから、まずは「母国語が一番大事」と考え、日本語教育を先行させました。
・休みの日にはよく「お出かけ」しました。ありきたりですが、幼いころはよく公園は遊びに行きました。少し育ってからは、家族で図書館へ行きました。図書館では、子どもと一緒に「紙芝居」を選びました。自分で選んだ「紙芝居」を家で読んでもらうのはとても楽しかったようで、大変喜びました。また保育園では絵本の貸し出しもしてくださったので、本人の気に入った絵本を時々借りていました。さらに、本屋さんにもよく出かけました。親子で話をしながら、本人がほいがる本を与えました。子供用百科事典を少しずつ買い揃え、一緒に眺めたり、感想を言い合うなどしていました。
・3歳ごろから、ピアノも習い始めました。ウィークデーのクラスは親の仕事の都合上無理でしたが、週末にレッスンしてくださる先生を見つけることができたので、お願いしました。この時期は、まだ手も小さく、指の力も弱いので、弾くというほどには弾けませんでした。ですが、音を意識して聞くということ、また手指を鍛えるということは、何かしら脳を鍛えることにつながるのではないかと思い、続けました。
・カナダへ来る前(0歳から5歳までの間)、日本で翔にどんな英語教育を施したのかですが、これは実にシンプルです。一言でいうと、いろいろなDVDを何回も継続的に見せたということです。「英語の音を脳に届ける」のに、一番楽で確実は方法だと思ったのです。当時気をつけていたことは、
①見せすぎないこと。目安は1日30分くらい
②親も一緒に見て、一緒に楽しむこと。手を叩いたり、声を出したり、歌ったり、身体をゆすったりなど
③簡単に次のDVDに進めないこと。1つのDVDを次のセリフが言えるくらい、つまり暗誦できるくらいにしっかり何度も聞くということです。
・気をつけていたことは、新しいものを翔に見せるときの演出です。ふだんから、新しい物を買ってきたときは、すぐに奥に隠して、翔には見せません。新しい本に移るとき、1冊だけ出してきて見せます。「これは、やっと手に入れることができた、大事なご本ですよ」と言い、もったいぶって1冊ずつ渡すのです。セットで買って押入の奥に100冊ほどあっても、そういったことを微塵も感じさせない親の演技力。「目の前の1冊」に集中しやすくするためです。そしてすぐにCDを聞き出すのではなく、まずは一緒に絵本を眺め、「どんなストーリーになるんだろうねえ」「あっ、ここに、こんなものが落ちてるね。どういう意味かなぁ?」などと、たくさん話しかけるようにしました。翔も、「うーん、ここに何か隠れているのかな」とか、その他、気づいたことを答えたりしていました。いろいろ絵を堪能し、どんなことが書いてあるのか、ストーリーをああでもない、こうでもないと想像し、それによってさらにほんの内容への興味をかきたてるのです。目の前の一冊に集中するついでに親子の会話も楽しめますし、絵からストーリーを想像したり、自分でストーリーを構築する練習にもなるので、一石五鳥くらいの効果があります。
・翔は8歳のとき、小学校の担任の先生からギフティッド・プログラムへの推薦を受け、まず学校テストをされました。この学校テストはギフティッド認定の正式テストの前提としての簡易検査で、その結果、英語力や成熟度において、少なくとも3学年は上の力がある(算数はそれ以上である)と言われました。担任の先生からは、正式なギフティッド試験を待つ間、3学年上のクラスで授業を受けてはどうかと話があったのですが、同世代との交流を優先したいと考え、親の方でお断りしました。カナダの教育は先生に権限が与えられていて、かなりフレキシブルだと感じました。半年後、ギフティッド認定の試験を受け、心理学者のチェックを経て、ギフティッドであると認定されました。9歳のときのkとです。ギフティッド登録されると、ギフティッド用のさまざまなプログラムを公費で受けることができます。ギフティッド認定テストは北米で標準化され、制度として確立されています。一度認定されれば、北米のどこへ引っ越してもずとギフティッドとして扱われると聞きました。実際、アメリカでギフティッド認定され、翔の学校へ転校してきてそのままギフティッド・プログラムに入った生徒もいました。
・「飛び入学」はすでに一部の大学で導入されていますし、大学院でも時々行われています。また、京都大学医学部が、2016年春から「飛び入学」を導入するということで話題となりました。さらには、高校を2年で卒業して大学入学資格を得られる「早期卒業制度」が文部科学省で検討されていると聞きます。高校3年の1学期時点で高校を卒業し、その年の9月に大学へ入学するといった制度が現実化する可能性があります。かつては、日本でもいわゆる飛び級が認められていました(戦前の旧姓中学、旧姓高校)。いずれ、再び「飛び級」が制度として認められる日が来るかもしれません。ギフティッドや飛び級の制度、新しいカリキュラムと単位認定制度などの導入は、待ち望まれている教育システムの改革であり、閉塞感を打破し、国際間の競争に打ち勝つ大きな言動力となるのではないかと期待しています。
良かった本まとめ(2014年下半期)
<今日の独り言>
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