トニママ ジャーナル

カリフォルニアより自閉症と音楽と私の日々

Kiki/Bouga

2007-09-30 | Weblog
共感覚の続きになりますが、言葉の音と視覚の関係を証明したテストに”Kiki/Bouga効果”というのがあります。

2つの図からそれぞれどちらがKikiで、どちらがBougaかと聞くと、大多数の人が左のギザギザの図をKiki,右の丸みのある図をBougaと答えたそうです。

この結果は母国語が違っていても大体同じだったそうです。

どのような言葉の音からどのような概念を結びつけるかは言語や文化を超えているということです。

私はこの図を見て、「星がKiki,花がBouga」と答えました。

トニーにこれをやってみたら、”左を指してBouga,右を指してKiki”と答えが逆でした。

「Kikiって何?Bougaって何?新しい言葉?」と戸惑っていたので、質問の意図がわかっていなかったのかもしれません。

たとえば私が「サッサとしなさい」、「モタモタしない」、「ガチャンと閉めなさい」などと言うと、

サッサって何?モタモタって何?ガチャンって何?」

と追求されます。




共感覚

2007-09-28 | Weblog
アスペルガーのダニエル タメット氏は数字や音に色を感じるそうです。
これは共感覚といって、ウィキペディアによると、

”ある刺激に対して通常の感覚だけでなく異なる種類の感覚をも生じさせる一部の人に見られる特殊な知覚現象をいう。例えば、共感覚を持つ人には7という文字に青い色を感じたり、音階のミの音に緑色を感じたり、ハンバーグの形が苦い味に感じたりする”

ということです。

ここにアップした音楽は、一緒に演奏しているマイケルさんが作って下さって、
トニーが曲名を”レインボーミネラル”とつけました。

いろんな色がみえるのでレインボーだそうです。

で、ミネラルって何?と聞いたら、どうもうまく説明してもらえませんでした。
きっと彼なりにミネラルでなければいけない理由があるのだと思います。

ちなみに私は、♪サンタルチア♪を聴くと、無償にスパゲッティが食べたくなります。



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レインボーミネラル posted by (C)トニママ

声変わり

2007-09-27 | Weblog
トニーが変声期をむかえました。
声がひっくり返ったり自分の思うように声の調子がそろわなかったりするので、最初は「あぁ~~」とか「あぁ~~」とか、、、発声練習のように声を上げたり下げたりしていました(笑)。

この2-3日は声の調子もだいぶ落ち着いてきたようです。

身長も伸びて、今まで双子みたいだった1歳半下のケニーと並ぶと、トニーのほうがはるかにお兄ちゃんに見えます。
こうなると母としては近寄りがたくなりますね。

変声期前に去勢して少年達の声をキープしていた時代がありましたが、トニーのあのかわいい声が聞けなくなるのは、とってもさみしいです。

これは8歳-9歳くらいのときだったと思います。
なつかしいなあ、、、、

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カントリーロード posted by (C)トニママ

真剣かつ深刻

2007-09-16 | Weblog
今朝のこと。
「ゆうべジョナサン(トニーの友達)の夢見たよ」と言ったら、「どこで?」とトニーに返された。

「夢だよ。夢。」と言ってもわかってくれません。

ケニーが「ドリームストリートで!?」と笑いながら言ってもトニーの反応なし。

「ジョナサン何してた?」と言ったので、
「私の夢の中で宿題してた」というと、ふぅーんという答え。

「もしかして、って知らないの?寝てるときに見るんだよ」と言うと、「寝てるときは何も見ない」ときっぱり言った。

夕方のこと。
売り家の広告を見て、「いいなあ。私の夢はこんな家に住むこと」と言ったら、
「あなたの夢はジョナサンが宿題してたこと」と私を正すように言った

どうやら今朝のことと混同しているようだ。
今朝、私は”夢を見た”と日本語で言った。
英語だと”夢を見た”とは言わない。
”夢を持った”という。
だから、"夢を見た”と聞いて”どこで?”と言ったのだと思う。

夕方のやりとりは、コンセプトの問題。
”夜見た夢”と”将来の夢””抱いている夢”を混同している。

今日のことに限らず、こうやって絶えず映像化できない言葉のチューニングを強いられているトニーの日常は、滑稽に聞こえますがとても真剣かつ深刻なのです。


グランパ

2007-09-10 | Weblog
陶芸家のグランパ(夫の父)の作陶展に行ってきました。

グランパは退職してから陶芸をはじめた人で、ホームページも開設し、生き生きと老後を過ごしている
見本のような人です。

トニーの障害がわかったときは、「トニーは私達に真のやさしさを教えるために我が家に生まれてきてくれた と言いました。

自閉症とは?と勉強したわけでもないのに、今では自閉症のエキスパートと言える人です。

先日、グランパの作陶展に高校生ぐらいのかわいい女の子がお母さんと来て、その子はギャラリーへ入るなり大きな声で質問をしてきたそうです。

大きな器の作品を手にとり、”これをこうやってかぶると何に見える?”とか、壷を手にして逆さまにして”こうやると何になる?”とか、、、、、

永遠に続くその子の質問攻めとその内容や口調からグランパは、もしかして?!と思ったそうです。
「作品をさわっちゃだめよ」とハラハラしているその子のお母さんをよそに、グランパは「作品は見るだけでなくて感じなくちゃね」とその子に言ってあげたそうです。

するとお母さんが「娘は自閉症なんです」とおっしゃったそう。

グランパに言わせると、最近は作陶展や教えている大学のクラスでも自閉症との出会いが多いそうです。

理論攻めの親や専門家の多い中、グランパのように自然に障害を受け止めてくれる理解者が身近にいることはとてもラッキーだと思います。


グランパのホームページ:
http://www.harrynakamoto.com/

自閉症を理解してくれる社会-Autism Awareness-

2007-09-03 | Weblog
知り合いの自閉症児がお店で泣き叫んで、人の目地獄にさらされ、お店のマネージャーから注意を受けたと聞いた。

まだまだ浸透してないな。
社会での自閉症認識度

ちょっとしたことが原因でかんしゃくやパニックをおこすのは、自閉症の定番といえます。

たとえば、”卵を買いにスーパーへ行ったけど卵がなかった”、これだけで時にはこの世の終わりに近いかんしゃくを起こします。

だから親は、卵を買いに行く前に、”もし、卵がなかったら、、、、、”と説明して万が一に備えます。

それでも、もちろん世の中は思うように動いてくれません。
そんなとき、私はいつもの何倍も疲れます。

「静かにさせてください」「コントロールしてください」、、、、こちらの動揺をよそに、厳しいコメントが耳に入ってきます。

「障害があるので」と言うと、「そうは見えない」と対外は言われてしまいます。

私達の世界を人々に理解していただけるための橋渡しとして、我が家ではこんなことをトライしています。

T-シャツやリストバンドなどAwarenessグッズを使って、障害を知ってもらう。
流行のシンプソン漫画に”I have an issue"(私、問題ありです)と書かれているT-シャツはピッタリだと思います(笑)。

「この子は自閉症。で、あなたは?」とか「この子、自閉症なの。自閉症。えっ!?まさか!!知らないの!?」と逆に突っ込む。

”見た目ではわかりづらいけど、障害のために自己コントロールができない”ということを説明する。

150人に1人が自閉症スペクトラムと言われている今、アメリカではたくさんの有名人がキャンペーンやコンサートなどを通じてAutism Awarenessを名乗り出ています。

Awarenessは、気づく、知る、認識、などという意味。

より多くの人々が自閉症を正しく理解してくれる社会であるように、いい意味でのAutism Awarenessを目指したいものです。