トニママ ジャーナル

カリフォルニアより自閉症と音楽と私の日々

クオリティーライフ?障害児の成長を止める療法

2008-03-28 | Weblog
脳障害のあるAshleyという名の女の子の両親が、娘の成長を人工的に止めたという記事を読みました。

10歳になったAshleyの両親は、Ashleyが6歳のときに多量のエストロゲンを投与し、子宮摘出手術をして彼女が6歳のままでいられることを決断したそうです。

理由は両親が育てていくうえで身体が大きくなると介護が困難になるから。

“小さいままでいてくれれば、着替えも入浴もずっと両親ができるし、外出もしやすいし、胸やおしりが大きくならなければ寝返りも楽にできる”

両親はこれをAshleyのクオリティーライフ(生活の質)のためと言っている。

私はこれを読んだとき、親が障害のある子供をずっとそばにおきたい気持ちは理解できた。

でも親だって年老いていくわけで、Ashleyは6歳のままでも両親はずっと今のままではないでしょう。

障害があろうとなかろうと、子供はいつか親元から巣立って行くのです。

障害者にとっての自立スタイルは、普通と違うかもしれません。

でもわが子の持つ可能性を充分にいかし、よい環境への自立を導いてあげるのが私のできることだと思っています。

2年前に事故で車椅子生活になった友人は、たとえ車の乗り降りに10分以上かかっても、車椅子のアクセスが悪い場所でも、それを苦にせずどこへでも出かけて行きます。
クオリティーライフとは、そういう生き方をいうのではないでしょうか?

ハゲだって

2008-03-23 | Weblog
来週から春休みになるので、たまっている仕事は休み明けに、家事は休み中に、といい訳して今週はダラダラ過ごしてしまいました。

そのダラダラが生じて帰宅してから気づいたのですが今日着ていたセーターが後ろ前でした。
このチグハグを一日中気づかなかったとは、、、、

急に恥ずかしくなってケニーに「私を見てどっか変なところとか変わったところある?」と聞くと、

「あるある」と言われ、

「やっぱり、わかるよねえ」と今さらどうにもならないことにしょげていたら、

「うん、あるある小さいけど頭の上のちょっとうしろにハゲが」

ハゲ?!

急いで鏡を見ると、円形脱毛のように頭のつむじのちょっと下が薄くなってる。

これ?触ってみたらあきらかにハゲを実感

いろいろ考えればストレスフルなこともあるけど、ハゲができるほどシリアスなことでもないし、、、、イエイエもしかしたら私って以外に繊細なのかも?!

それで思い出したのですが、以前すっかり髪の毛が薄くなって夜はニット帽をかぶらないと寒くて寝られない義父が、

額を手でおおって「ここが薄くなった人はThinker(思考家)」

脳天を手でおおって「ここが薄くなった人はLover(プレイボーイ)」

額から脳天までをおおって「ここが薄くなった人はI think I am a lover
と笑わせてくれたことがあります

幸い自分には見えないのでできることなら忘れたいと思います

セントパトリックデー

2008-03-18 | Weblog
今朝、いつものように学校のオフィスへ“おはようございます“と入って行くと、目の前はグリーン一色!!

まずい!!今日はセントパトリックデーだということを忘れてた!!

聖パトリックデーはアイルランドのお祭りで、シンボルの三つ葉のクローバーや民話に出てくる緑色の服を着た小人のラプリカンなど、緑色の日です。

私があせったのは、今日は緑色を身につけないとつねられるから。

「どうしよう。忘れてたよお。誰かもってる?」

オフィスでオロオロしていたら事務の人がグリーンのブローチをくれた。
ありがとう!助かった!

教室へ入るなり生徒達の前でグリーンのブローチ堂々と指差し、子供達のピンチ攻撃から逃れたのでした。

今夜はグリーンのビールで乾杯している大人たちも多いことでしょう。


誕生パーティー

2008-03-17 | Weblog
ケニーの誕生日パーティーをしました。
今年は学校の友達12人が乱入!?、、、ではなく、やって来ました。

子供達の友達関係はなるべくわかっていたいと心がけてはいるものの、7年生(日本の中学一年生)ともなると小さかったときのように親がかりのおつきあいもあまりなくなってくるので、どんなメンバーがくるのかとかまえておりました。


ベジタリアンは?(宗教によって豚肉がだめだったり、牛肉がだめだったりするので)

NO!

アレルギーは?(食べてはいけないものを食べさせたことで大事になることがあるので)

No!

アメリカ誕生会にしては簡単じゃん。

あとアメリカの家庭では、離婚した両親の間を週末ごとに行ったり来たりしている子が以外に多くて、それもちょっと気がかりでしたが、“お父さんの家から来て、お母さんの家へ帰る”と律儀に報告してくれた子もいてホッとしました。

ティーンの男の子ばかり12人はすごい騒ぎだろうと覚悟していたのに、みんなおとなしく、礼儀正しく、いい子達ばかりでおばさんはうれしかったです。

 

厳しい現実

2008-03-15 | Weblog
アメリカの学校は予算カットや諸事情で先生が突然変わったり、来なくなることがある

私の勤めている学校でもそんなことが今までに何回あったことか、、、、!!

クビになる教師も教師だけどクビにする学校も学校だ!と人ごとのように言っている場合ではなく明日はわが身なのだ

確かに自分の常識とかけ離れた価値観の相手は疲れる。
生徒達を平等に扱うにもみんなニーズが違うから対応も当然違ってくる。

自己主張しなければ伝わらない環境の中で、いかにしてスマートに自己アピールするかはアメリカ社会では必須。

厳しい現実にため息がつきない、、、、


Autism The Musical

2008-03-09 | Weblog


話題のドキュメンタリーフィルムAutism The Musicalを見てきました。

私としてはもっと音楽的かと期待していましたが、それは音楽というより登場する5人の自閉っ子のファミリーバックグランドを背景にこのミュージカルプロジェクトを成功させるまでの過程をドキュメンタリーにしたものでした。

よくある自閉っ子のファミリーを紹介しているだけなのに、っていうか我が家とさして変わらないのに、映画にするとすごくドラマチック!!

涙と笑いと感動の映画でした。

もしかしてうちの家族も映画にするとこんなにドラマチックになるわけ!?と自分の日常生活を改めて思い描いたりして、、、、(笑)。

ともあれ登場する自閉っ子のかわいいこと、、、、彼らの言うことなすことにいちいち拍手したくなりました。

5人の中で紅一点のLexiという名の女の子、お話は上手にできないのに澄みきったきれいな歌声には感動。

フィルムディレクターが舞台あいさつに現れて“2年がかりでこのフィルムを撮影した。特に自閉症を意識したのではなく普通に子供たちが成長していく様子を撮りたかった”と言われた。

そんなフィルムディレクターが普通に自閉症児を主人公に映画を撮り、普通の映画館で一般公開され、たくさんの人が見に来たことはすごく画期的なことだと思った。

愛犬ガサの耳

2008-03-03 | Weblog
ラブラドール犬、ガサ、が我が家のメンバーになって2年になります。

動物恐怖症のトニーにとっては大きなチャレンジでした。

思えば2年前ガサを家族に迎えたとき、トニーは身体がガチガチに硬くなって身動きできませんでした。

ガサが近づいて来ると悲鳴をあげて、、、、自分の家に居ながらリラックスできませんでした。

そんなトニーが少しずつガサに慣れてきたきっかけがこの写真にあります。

トニーはひっくり返っているガサの耳を見るのが耐えられません
最初は「治して!治して!はやく~~」と言っているだけでしたが、
私達が無視していたら、ついに見かねて自分でそうっとガサに近づいてサッと耳をもとに戻しては逃げ、、、それも片耳ずつ(笑)。

私達がおもしろがって、ワザとガサの耳をまたひっくり返して「トニー、ガサの耳みて!」と何回もやっていくうちにトニーはガサと仲良くなったのでした


Autism for Dummies

2008-03-01 | Weblog
帰宅すると、留守電にトニーの担任から“アートの時間にちょっとしたことがあったので詳しくは手紙をみて下さい”とぶしつけなメッセージが入っていた。

「今度は何やったの?」
声を荒げると、

「ごめんなさい」
とトニー。

手紙をみると、アートの先生から“トニーはクレヨンをわざと折って使っているので弁償してください”と書いてありました。

そして手紙と一緒にご丁寧にその問題のクレヨンも添えてありました。

なんとそのクレヨン、ハードな材質の上、太くて長い。
こんなクレヨン使わせるなら折るのあたり前じゃん。
私にはトニーのいい訳を聞く前に、なぜかわかりました。

トニーはコーディネーションが悪いので鉛筆もクレヨンも短いほうが使いやすいのです

アートの先生は知らないとしても、担任がこれを察してくれなかったことには
がっかりしました。

あ~なんで今日は金曜日なの?!明日が週末でなければ朝一で学校へ殴りこみに!いえ、、抗議に!行けたのに、、、、

仕方ないからクレヨンを弁償して、トニーには専用のクレヨンを家から持たせよう。

アートの先生には事情を説明して、担任にはAutism for Dummies(お馬鹿さんのための自閉症マニュアル)をプレゼントしようと思う