トニママ ジャーナル

カリフォルニアより自閉症と音楽と私の日々

問題行動についてのミーティング

2007-01-29 | Weblog
明日からトニーはiPod持参で学校に行きます。
先週のミーティングで決まったことで音楽を聴きながら自習させるためです。
本当はオーディオセラピーのようにスペシャルヘッドフォーンを持たせたかったのですが本人がiPodを希望しているので聞き入れることにしました。
今回のミーティングはあまりにトニーの問題行動が目立ってきているので急きょ臨時で行いました。

自閉症は不安な時などに”オウム返し”と言って人に言われたことや人が言ったことをそのまま繰り返したりします。その”オウム返し”がここのところ多いことと、急に大声を出してまるで3次元の世界で誰かと話しているような様子が見られるとのこと、学校では今までこういうことはなかったのであの手この手を使って努力しているけどお手上げだと担任から言われました。

どうも学校の勉強が難しすぎるのとオーケストラもやる気をなくしているようです。
今、トニーが学校で唯一楽しみにしているのはギタークラブだけのような気がします。
オーケストラのクラスではバイオリンをギター代わりにロックを弾いてキックアウトになりました。
ギタークラブの先生はこの話にウケて「トニーはもうロッカーになるっきゃないな」と笑っていましたが。

結局、Functional Behavior Anaylasis(問題行動を分析して機能的に修正する)を専門家に頼むことになりました。

今回のミーティングではかかりつけの精神科医が電話で参加してくださり、なんだかテレビの一場面のようでした。

それにしても今の担任、本当にズケズケとストレートなんですよ。
「お母さんはそれでいいんですか?」とか声を荒げていうのでキレそうになりました。

寛大な多様性

2007-01-24 | Weblog
私の学校ではインターナショナル週間ということで今日は音楽の時間も国際色豊かな曲を練習しました。
その中の一曲に"WE ALL SING WITH THE SAME VOICE"というのがあって私はその歌詞にドキッとしました。

私の髪の色は黒、私は黄色
私の目の色は茶色、グリーン、ブルー
私の名前はジャック、私はアマンダ
私が住んでいるのは南フランス、私はテキサス、メッカ、ペルー、、、

とみんな違うんだよっていうフレーズが続いて、、、、

私は3人姉妹、私は1人っ子
私はお父さんがひとり、私はふたり!

えっ?!
ふたり?!どういうこと?!

お母さんが再婚したか、またはゲイカップルのお子さん?!

アメリカ生活も長くなって差別についてはずいぶん学習したし、障害児の親になって更にその意味を深く理解しているつもりだったのですが、子供の歌にお父さんふたりはさすがに戸惑いました。

散々な朝

2007-01-23 | Weblog
中学生の男の子が二人いる我が家の朝がどんなに醜いかは想像できると思いますが、今日はいつにもまして散々な朝でした。

とにかく毎朝起きない。
からだも、頭も。

朝の苦手な私が子供達よりちょっとだけ早く起きてお弁当作って、朝食作って、自分の身支度して(私の仕事場はドレスコードがあって服装が厳しいんです)、、、お母さんがんばってるんだから協力してよと言われてやっと反応する夫も夫だし!!

そんなドタバタの中でも子供達は「トニーはトースト2枚で僕は一枚!?」「ケニーはオレンジジュースとミルクで僕はミルクだけ!?」などと寝ぼけ眼でブツブツ、、、、「ケニーはいつもトースト一枚しか食べないでしょ!トニーはオレンジジュース要らないって言ったでしょ!!」と朝の私の一喝。

ここまでだけでもストレスフルなのに今朝は出かけ間際にケニーが宿題で作成したプロジェクトのCDがないと言い出した。うちの子供達は歩いて行けない学校へ通っていて車通学なのでひとりが遅れるともうひとりも私も遅刻することになるのです。「どうして昨日のうちにちゃんとバックパックに入れておかなかったの!!」などと今更言ってもどうにもならないことをガミガミ、、クドクド、、、

結局見つかっていつもより7分遅れで家を出ましたが、腹の虫が収まらない私は子供達を車から降ろしてからもイライラ、、、ムカムカ、、、

車の中で流れるモーツアルトやベートーベンになぐさめられ、仕事場に着いて同僚に朝の出来事を吐き、教室へ入って生徒達の笑顔に癒されてやっと立ち直ったのでした。

ああ避難訓練

2007-01-19 | Weblog
今日は子供達の学校のCode Red(コード レッド)、緊急事態発生訓練でした。
非常ベル、予期せぬ出来事、普段と違うことが苦手な自閉症にとって避難訓練は一大事です。

昨日から知らされていたトニーはとても神経質になっていて昨夜は避難訓練の訓練?をしていました。

まず、、、

ベルが聞こえたら耳をふさぐ。
コードレッド ロケットに乗ってじっとしている。
ニューワールドに着陸の合図が聞こえたら列に並ぶ。
先生が外に出ていいと言ったら外にでる。

これは担任が教えたのだと思うけど耳をふさぐにはうけてしまった。

アメリカの緊急事態カラーコードは、グリーン、ブルー、イエロー、オレンジ、レッドの順に警戒体制が異なります。子供達の学校ではオレンジ、レッドになるとパトカーが出動し(5台だったかな?)、生徒達は教室にカギをかけて出られません。
もしカラーコードがイエローだったら多分、校内ケンカ程度のことだと思います。

私はこのカラーコード、事態の深刻さよりカラーの順番と内容を思い出せなくて笑いものになったことがあります。
子供達の学校の近くで銀行強盗があったとき、緊急連絡がきて”レッド”と言われ、”レッドってオレンジの前?それとも後でしたっけ?”と真面目に聞いてしまいました。

2007-01-17 | Weblog
ラジオで犬猫のプロザック(抗うつ剤)が効果をあげていると聞いた。
確かに動物は繊細だからうつ病になったりするのはよくわかる。

ベストセラーになった”Marley & Me,life and love with the world's worst dog(マーリー、世界一おバカな犬が教えてくれたこと)”に出てくる犬は雷が怖くて雷が聞こえると自傷がはじまるため動物用のトランクライザー(精神安定剤)を飲ませたと書いてあった。

一方、やたらと吠え暴れる犬にプロザックを飲ませる飼い主もいて、動物専門家からは動物の本能を人間がコントロールしてはいけないと批判されている。

いずれにしても、今やペットは家族化して社会でのポジションが変わってきているのだと思う。

ドッグフードひとつとっても栄養のバランスだけでなく、アレルギー性の低いもの、低脂肪のもの、ベジタリアン用のもの、、、、、など、、、おまけにたくさんのサプリメントまであって人間並み。

行きつけのペットショップで見つけた我が家の愛犬ガサのスナックはというと、、、
ドッグアイスクリーム ”フロスティ パウ”
カモマイル(ハーブ)入り癒し系スナック"禅ポピー”


リッチですねえ。

とはいえ、盲導犬をはじめとするセラピー犬は世の中のたくさんの人を助け、癒してくれているのですから私たちも彼らに感謝することを忘れてはいけません。

我が家はガザを迎えて以来、ペット保険、ペットショップ、ドッグキャンプ、ペットスクール、、、、、いろんな所からジャンクメールがきています。私立のドッグスクールでは卒業式まであるそうで笑っちゃいます。ガサは市のドッグスクールからりっぱな終了証をもらいました。そのときに喜んで盛り上がったのはもちろんガサではなく私たちでした(笑)。

Welcome to Holland -障害児を育てるってどんな感じ?-

2007-01-10 | Weblog
WELCOME TO HOLLAND by Emily Kingsley

I am often asked to describe the experience of rasing a child with a disability - to try to help people who have not shared that unique experience to understand it, to imagine how it would feel. It's like this,,,,,,

When you're going to have a baby, it's like planning a fabulous vacation trip - to Italy. You buy a bunch of guide books and make your wonderful plans. The Coliseum. The Michelangelo David. The gondolas in Venice. You may learn some handy phrases in Italian. It's all very exciting.

After months of eager anticipation, the day finally arrives. you pack your bags and off you go. Several hours later, the plane lands. The stewardess comes in and says, "Welcome to Holland".

"Holland?!?" you say. "What do you mean Holland??! I signed up for Italy! I'm supposed to be in Italy. All my dreamed of going to Italy".

But there's been a change in the flight plan.
They've landed in Holland and there you must stay.

The important thing is they haven't taken you to a horrible , disgusting, filthy place, full of pestilence, famine and disease. It's just a different place.

So you must go out and buy new guidebooks. And you must learn a whole new language. And you will meet a whole new group of people you would never have met.

It's just a different place. It's slower-paced than Italy, less flashy than Italy. But after you've been there for a while and you begin to notice that Holland has windmills,,,,,and Holland has tulips. Hoolan even has Rembrandts.

But everyone you know is busy coming and going from Italy,,,and they're all bragging about what a wonderful time they had there. And for the rest of your life, you will say " Yes, that's where I was supposed to go. That's what I had planned"

And the pain of that will never, ever, ever,ever go away,,,because the loss of that dream is a very very significant loss.

But,,,if you spend your life mourning the fact that you didn't get to Italy, you may never be free to enjoy the very special, the very lovely things,,,about Holland.



”ようこそオランダへ”

私は障害児を育てる気持ちを聞かれたとき、そのユニークな経験をしたことのない人たちが想像して理解できるようにこんな話をします。

あなたの子供の誕生をステキなイタリア旅行と例えるとします。
あなたは旅行ガイドをたくさん買って備えます。コロシアム、ミケランジェロ、ベニスのゴンドラを夢見て、便利に使える簡単なイタリア語まで覚えたりするかもしれません。すべてが楽しみでウキウキします。

待ちに待った数ヵ月後、ついにその日がきました。
荷物をカバンに詰めてさあ出発です。
数時間のフライトを経て飛行機が着陸、スチュワーデスが言いました。
「ようこそオランダへ!」

「オランダ?!?」「オランダってどういうこと??私はイタリア行きの旅に申し込んだのよ!私はイタリアへ行くはずなのよ!私がずっとずっと夢見ていたのはイタリアへ行くことなのよ!!」

飛行計画が変更されてオランダへ着いてしまいました。
あなたはここで降りなければなりません。

大事なのは、あなたは汚くて、不衛生で、有害のあるヒドイ所へ連れてこられたわけではなく、ちょっとだけイタリアと違う所へ着いただけなのです。

だから新しいガイドブックを買って、新しい言語を習わなければいけません。
そして今まで会ったことのない人々と出会うことになります。

ちょっと違う場所へ来ただけ。
イタリアよりゆっくりしていて、イタリアより華やかさもありません。
でもしばらくここにいて、まわりを見わたすと気づきます。
オランダには風車があり、チューリップがあり、レンブラントの絵もあります。

イタリアへ行ったあなたの知人たちはイタリアでのすばらしい時間を自慢します。
あなたは「そう!私もイタリアへ行くはずだったのよ!」と一生言うでしょう。

あなたがイタリア行きの夢を失った痛みは永遠に消え去らないでしょう。

でもあなたがいつまでもイタリアへ行けなかったことを悲しんでいたら、あなたは永遠にとても特別なオランダの素晴らしさや、美しさを楽しむことはできないでしょう。

ようこそオランダへ

2007-01-08 | Weblog
”ようこそオランダへ(Welcome to Holland)”は、Emily Kingsleyというダウン症のお子さんを持つお母さんの有名なエッセイです。障害児を育てることについてイタリアにいくことを夢みていたはずがオランダに着いてしまったとたとえていて、オランダに行かなかったらオランダのよさは一生わからなかったと結んであります。
私もオランダを知って勉強させてもらっています。時には本当にここオランダ?ボスニアじゃないの?と暴れたくなるときもありますが(笑)。それでもやっぱり胸をはってオランダへ来てよかったと言えるのは予想外の刺激があるからだと思います。これからもオランダをエンジョイします。せっかく得た特別限定版ライフだから。

謹賀新年

2007-01-02 | Weblog
謹賀新年。
といっても2日から学校なのでお正月気分は1日だけでした。
アメリカでは年末にフォード元大統領が亡くなって国葬があり街のあちこちで半旗を見ました。
この半旗を見て「あの半旗ってやっぱりジェームス ブラウン死んだから?!」と言った人もいましたが(笑)、、、、、、
我が家ではもしかしたら休みがもう一日延長になるかもと期待していた子供達に学校から”残念でした。明日は予定通り学校あります”メールと電話がきてました。

クリスマス明けからずっと夫の実家に行っていたトニーが昨日帰ってきて今年のAnimal Year(干支)はケニーの年、いのししだよと教えると、僅か1分足らずでこんなことをしてくれました。
いのしし
だそうです。