トニママ ジャーナル

カリフォルニアより自閉症と音楽と私の日々

血液検査

2009-08-22 | Weblog
トニーが血液検査を受けました。

最初に主治医のクリニックへ行き、身体検査を受けてそのあと病院の血液センターラボに行ったのですが、なにしろ血、針、ですから大変でした。

行きつけのクリニックでは警戒態勢となり、ドクターが動くたびにビクついて、、、、

「キャンベラ(看護婦さん)、そこの引き出しは開けちゃ駄目だよ。あとそのとなりのキャビネットにも手を触れないで!」

と命令調で注文。

引き出しから注射を出そうものなら撃ち殺すぞ!みたいな勢いでまるでディクテーターのよう。

「ここでは注射しないのよ。血液検査は病院のラボでするからね。」

とキャンベラが言うと、

病院のラボの人はあなたのように注射が上手?
あっという間に終わる?

などと質問攻めに。

キャンベラは注射が上手で今までも予防注射はいつも彼女にお願いしているのです。

慣れているキャンベラではない人に針を入れられることにパニクったトニーは何を聞いてもDisagreeableになり、手に負えませんでした。

キャンベラが

「じゃあドクター呼んでくるね」と言えば「ドクターという言葉は嫌いだから“みどり”(ドクターの名前)と呼んで」

「私は次の患者さんがいるから行くね」と言えば「行っちゃ駄目」

「ここの診察室で待っててね」と言えば「ここはイヤだ、となりがいい」

ドクターが来ると、
「僕は何のために、なんで血液検査をしなくちゃいけないんだ。僕には血液検査は必要でない」と叫び始めた。

挙句の果てにドクターが先に小さい電気がついているツールを使って耳の中をみようとすると、

「この先の電気のところから火が出て爆発するんだ!!熱いからやめて!!」
ともう支離滅裂。

この騒動のあとに行ったラボで血液検査を受けるときは

キャンベラみたいに上手にやってよ!

と何回も念を押してまた反抗。

結局、ラボの人も最後までうでを曲げたままで手の甲から血を取ってくれという本人の意思を尊重して、無事?終えました。

その後またクリニックに寄ると、それまでとは別人のように元気よくクリニックのドアを開け
「キャンベラ~~!!ただいま~!!」と言ったのでした。

あーあ、よくがんばった私


Expressive Performance

2009-08-16 | Weblog
College of Adaptive Artsのサマーセッションを受けたトニーの最終日でした。
プリカレッジコースで無事Expressive Performance Combinationクラスの 5単位を終えました。
ひとクラス12人という少人数で生徒は全員スペシャルニーズ。
最終日の昨日は、このセッションで彼らが学んだことを公開してくれました。

コマーシャル製作。
ダンス。
音楽。
プロモーションビデオ製作。

など盛りだくさんで、商品名をThirsty popと名づけた飲料水のコマーシャル製作では、ひとりひとりが It’s for everybodyとうキャッチを掲げて、即興でカメラに向かってポーズや宣伝文句をアピール。

短時間によくもまあこんなに学んだなあと感心しました。

一番感心したのは、目線です。
ビデオやコマーシャルフィルムの中でとても自然にカメラ目線に従っていました。
ダンスや音楽でもスポットライトを頼りにポジションを把握し、見ている人たちへの目線までもバッチリ決まっているのです。

普段は表現力の乏しい彼らもやればできるのねえ、、、
クラスで一番表情の堅かったトニーでさえも浮かなかったのはチームワークがよかったから。
彼らの最も苦手とするチームワークに救われたトニーは“また来たい”とみんなとの別れを惜しんでおりました。

Sweet Sixteen

2009-08-10 | Weblog
日本はもう10日になってしまいましたが、
今日8月9日はトニーの16歳の誕生日です。

アメリカでは“スィート16“と言って、女の子の16歳は特別豪華な誕生日です。

女の子ではない我が息子も今年はヤケに誕生日モードに気合が入っていて、普段はこれほど大げさに人をよんでバースデーパーティーなどしたがらないのに、今年は自ら招待したい人をリストアップしていました。

これってトニーにとっては、かなりのチャレンジです。

夏休みでお出かけしている人も多い中、バンド仲間、シアターグループのお友達、ご家族,が貸りきっていた公園のピクニックサイトに来て下さり、スィート16の男の子バージョンとなりました。

トニーは昨日、バンドが野外ステージで演奏したときにメンバー紹介で“明日で16歳になります”と自分で言い、それを聞いたバンドのみんながその場で♪ハッピーバースデー♪を演奏してくれて、会場にいた人たちも一緒に祝ってくれたのに、耳をふさいで拒否反応をしました

実はトニー、あの♪Happy Birthday to you♪を歌われるのが嫌いなんです
自分が歌うのはOKなのに、人に歌われるのがダメらしい。

今日のパーティーでは「どうかあの歌は歌わないでください」と、みんなに念を押していました(笑)。

それを聞いたバンド仲間のひとりがギターを持ち出して、“Twist and Shout”を即興でアレンジし、子供達もそれにのってシャウト!したところでトニーが一揆にろうそくを消しました。

すばらしい演出!!
それも即興で。

Happy Birthday Sweet Sixteen!!


ガラス

2009-08-09 | Weblog
トニーが久しぶりにやってくれました。
今度は車のフロントガラスがわれました

久しぶり?この前もガラス割ったじゃんって思われるかもしれませんが、毎日のように物を壊していた昔に比べればこの頻度は全然久しぶりです。

それにしても車のガラスなんてそう簡単に割れないのにどうして?
本人に言わせると、車の中で携帯電話をお手玉のように投げていて誤ってガラスに当たったらしい

友人の自閉っ子はトロンボーンのスライドを曲げたそうで、誤ったとはいえそう簡単に曲げられちゃうと修理代も大変です。

ガラスの修理代は300ドル。あーあ

私にさんざんお説教されたトニーはもうすぐやってくる誕生日プレゼントがもらえなくなることが気になって気になって、、、、

「僕の誕生日は無し?」と父親に聞いたら、

「誕生日のプレゼントは車のガラスだな。それも壊れてないやつをね」と返されてました。



GPS

2009-08-05 | Weblog
地図があるんだからGPS(日本ではカーナビって呼ぶらしい)なんて要らないと言い張っていた夫が、最近会社からGPSをもらって重宝しているとのけた。

でしょう!?だから前から欲しかったんだよなあGPS.
友達も便利だって言ってたし、地図を見るのが億劫になってきた私にはsound goodだ。

というわけで夫のGPSを借りてダウンタウン近くの公園事務所までトニーの誕生パーティーの予約に行きました。

まず使用言語は日本語に設定してみた。
住所をタイプしてレッツゴー!

最初の指示“2マイル先、右です”

マイル?日本語のくせにキロじゃないの?

次の指示“その先ポイント3マイル、左です”

え~~私そっちじゃない道から行きたいんだけど、、、、

無視して違う道を行くと、GPSが

“再探索します”

だと。

そのあと何回もGPSに逆らって違う道を行くたびに、GPSは“再探索します”を挑戦的に繰り返した。

なんだかだんだんイラついてきて英語に切り替えたけど、やっぱりどうもいちいちうるさくて、私はGPSとは相性が合わないということを実感。

大体、あの声がイヤ。
キンキンうるさいし、えらそうだし、、、、
私は男性の声の方がいいな。

でも一般的には男性の声に指示されると、命令されているようなので女性の声を好むらしい。

いつもは運転しながら音楽やラジオを聴いているのに、今日は緊張してGPSの言いつけを守ることにひたすら集中したうえ進行方向をめぐるバトルもあり、疲れ果てました。

結論、GPSは要らない。