秋麗(あきうらら)

うーちゃんの節約日記です。
不思議だなと思う心、いつまでも忘れずにいたいな

竹生島の宝厳寺★西国33箇所観音霊場第30番札所

2012-08-21 | 西国33箇所
西国三十三箇所の朱印集めで、2006年からオリエンテーリングのごとく気の向くままぼつぼつ廻ってます。
竹生島の宝厳寺(ほうごんじ)に行くチャンスがやっとめぐってきました。

竹生島(ちくぶしま)は神仏一体の聖地で、平安時代から近世まで神仏習合の信仰が行われていました。
明治の神仏分離令で、弁才天社から都久夫須麻神社(竹生島神社)に改称し、
宝厳寺は廃寺にならず残されました。




琵琶湖汽船・竹生島クルーズのチケット裏の説明がわかりやすいので書き留めます。

琵琶湖の北に位置する周囲2km、面積0.14平方キロメートルの島。
二つの峰をもち、北部の高い峰は標高が197.6m。
全島が花崗岩の一枚岩からなる。
船着場に降り立てば、いきなり勾配の急な石段がせまり、数えて登れば165段。
登りつめたところが宝厳寺、西国三十三箇所観音霊場の第30番札所です。
本尊の弁才天は、安芸の巌島、相模の江ノ島とともに日本三弁才天の一つに数えられます。
島の南東部には、湖水を支配する姫神を祀る都久夫須麻神社。
建築物・彫像・絵画・書跡・工芸品は国宝や重要文化財に指定されています。



かなりキツイ階段でしたが、段数が説明書きによると165段とわずかなので助かりました。




納経所で朱印押してもらって(300円必要)、弁天堂を背景に撮影。



神亀元年(724年)聖武天皇の夢に天照大神が現れ、
「琵琶湖に小島があり、そこは弁才天の聖地であるから寺院を建立せよ」との神託があった。
行基を勅使として竹生島に遣わし寺院を開基させ、行基は弁才天の像を彫刻して本尊とした。


秘仏の御本尊は60年に一度の開扉で次回は2037年、
近いところでは特別企画で2009年と2010年の日にち限定で開扉されました。


よく写真で見る弁天さんは本堂両翼の弁財天坐像で、両側角に2坐像おられたのが意外でした。

右角


台座に桃山時代慶弔10年(1605年)と書かれてあります。



左角



こちらは右のより少し新しく、浅井家の弁天さんだとお聞きしました。


三重塔横に樹齢400年のモチノキが神々しかった。





宝物殿は別途入場料いったのでパスし、続いて観音堂へ
国宝の唐門の屋根は苔むして立派です。




豊臣秀頼が秀吉の遺命により、京都東山の豊国廟より移築したもの。


観音堂から都久夫須麻神社に続く渡り廊下は「舟廊下」の名がついた国宝。




朝鮮出兵のおりに豊臣秀吉のご座船として作られた日本丸の廃材を利用して作られたそうです。






都久夫須麻神社は、次回にして
2012-08-24 都久夫須麻神社の浅井姫命(あざいひめのみこと)

弁天さんの頭の上のおっちゃんは何だろうと気になりました。
弁天さんの横でお札やお守りを販売されてる方にお聞きすると
「うがしん」と言われました。
昨日はこれを調べていました。

老人の頭を持ち、下半身はとぐろを巻いた白蛇の姿をした宇賀神。

宇賀神とは出自不明の蛇神で、日本の神とも外来の神とも説があるようです。
日本神話に登場する宇迦之御魂神(うかのみたま)に由来する
仏教語で「財施」を意味する「宇迦耶(うがや)」に由来する
宇賀御魂神の「ウガ」は梵語のウガヤと似ておりウガヤは白蛇を意味する


弁天さんとは、もとは古代インドの女神サラスヴァティーです。
仏教などが習合して8本の手となり、中世には宇賀神がさらに乗っかりました。
戦国時代を経た桃山時代の宇賀弁才天は、楽器ではなくて、武器を手に持つりりしいお姿です。




サンスクリットでサラスヴァティーとは水(湖)を持つものの意。
水と豊穣の女神であるともされています。
インドの最も古い聖典『リグ・ヴェーダ』において、
初めは聖なる川、サラスヴァティー川(その実体については諸説ある)の化身であった。
流れる川が転じて、流れるもの全て(言葉・弁舌や知識、音楽など)の女神となった。



水の神様サラスヴァティー より一部抜粋

サラスヴァティーの表の顔は、知恵と芸術と幸福を司る非常に聡明で美しい女神の姿である。
一般的には、手には大きな楽器(ヴィーナ)、ヴェーダ経典、数珠を持つ。
サラスヴァティーを一言で表現するなら「才色兼備」ということになるだろう。

サラスヴァティーは川の神でもある。
本当の姿は地中を流れる謎の川
サラスヴァティについては、地中から流れ込む謎の地下水脈として伝説化されていたが、一部調査によって、この川の存在が実証されたという。

パキスタンのモヘンジョダロ遺跡に見られる約5000年前の文明を、一般的にインダス文明を呼ぶが、
実際、多くの遺跡があった場所(インダス川より東側、つまりインド側)には、サラスヴァティー川と呼ばれる流れがあったとされ、一部では、この文明を、インダス・サラスヴァティー文明と呼んでいる。

パキスタンを流れていたサラスヴァティー川は約4000年前に消滅し、それと同時にいわゆるインダス文明は滅び、代わってガンジス文明が台頭する。
サラスヴァティ川の流れはどこへ消えたのか。
そして、消え去ったサラスヴァティー川を女神として今なお崇拝する理由とは何なのか?



18 コメント

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Unknown (hidepon)
2012-08-21 23:42:12
こんばんは。
竹生島の宝厳寺、是非訪ねたいお寺なんですが船酔いします。
何とかなりませんか?
返信する
弁天さんの頭の上のおっちゃん (吉田一氣)
2012-08-22 02:34:01
このおっちゃん=宇賀神の信仰はちょっと気難しいものがあります。
他にも最上位経王大菩薩 荼枳尼天 大聖歓喜天などは
手に余るものがあります。
以前 私のブログの『麻の葉六角紋から八角紋への展開 No301』
http://blog.goo.ne.jp/yoshi_iltuki/e/ce8448cd7982ad29f10134e1c4ad6286
でうららさまへの返信として
パナソニックエレクトロニックデバイス株式会社の下天龍王のみは
宇賀神信仰に基づいていると記載したことがありましたが
覚えておられますか?
過去のコメントの蒸し返しですみません。
http://www.reihokan.or.jp/yomoyama/various/hisite/7benten/ben05.html
これも弘法大師による例の神霊の封印の一環なんですよね。
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宇賀神について 追記 (吉田一氣)
2012-08-22 03:02:09
宇賀神について理解するためには
どうしても以下紹介する図を見ないとその不可思議さが
分からないかもしれません。
『天川弁財天曼荼羅図』
http://www.geocities.jp/noharakamemushi/Koshaji/Nanki/Tenkawajinja_Benzaiten.jpg
蛇の首に赤紐で天川式五十鈴を結び付けて
鵜飼の鵜のように封印されています。
中央の頭はたぶんジャッカルでしょう。
これがマル秘・弁財天の本質です。
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竹生島御本尊について (吉田一氣)
2012-08-22 03:44:39
今おざさ様のブログ読んでいたら
ここの御本尊は秘仏とのこと。
私が参拝した時に拝観した記憶があるので
調べてみたら参拝した2010年05月21日は
特別企画の日だったみたいです。
でもここ竹生島の御神霊は私が参拝した時には
黒龍神一柱でした。
八大龍王の一尊だとのことですが恐るべき力を秘めていました。
帰り際にここの黒龍神にあのちょろちょろとした湧水を
ペットボトルいっぱいに所望されて
そのために船の出航より5分遅れてしまったのですが
団体客の乗船トラブルのために出発が遅れていて
無事乗ることが出来ました。
最終便だったので乗り損なったらやばいところでした。
ここのペットボトルに詰めた水の半分を黒龍神に捧げて
残り半分はここの神霊を宿した御神水として
日吉大社の金大巌に捧げました。
この祭祀のときに金大巌であるもののの影をみたんですよね。
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hideponさんへ (おざさ)
2012-08-23 09:01:23
山は得意でも海とかはダメですか。
かつてひどい船酔いの経験がトラウマになってるのでしょうか。
この日はけっこう風が強くて、高速船出航前にゆれますとアナウンスありました。
2階の外デッキに座ってましたが、サンバイザーとかは飛ばされそうで外してバッグに入れました。
でも波はおだやかだったようでゆれずに快適な乗船時間でした。
そのうちいいお天気の日に是非どうぞお出かけ下さい。
きっと多少の船よいなど忘れるほど、行ってよかったと思われますよ。
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吉田一氣さんへ (おざさ)
2012-08-23 09:12:33
以前パナソニックの下天龍王社教えてもらいましたね。
頭の上にヘビのとぐろを巻いた頭が人間が上に乗ってるなんて気持ち悪いと思いました。
宇賀神という神様の名前はインプットされなかったのでした。
結局パナソニックのそのお社は道路からそっと眺めただけで構内に入れてもらってちゃんとお参りしてません。
今回、やっと自分の目に、頭になんか載ってると目に留まりました。
それにしても宇賀神の信仰って変ですね。
中世から習合したとあちこちに書かれてますから、
弘法大師による神霊封印の一環からはじまったということなんでしょうか。
高野山七弁天の各本尊のリンクページは変遷などよくわかりました。
それにしても天川弁財天曼荼羅図は奇妙です。
吉野で役行者はじめ、何を封印されたのでしょう?

つづいて黒龍さんの水のことは、また続きで記載する
都久夫須麻神社で触れたいと思います。
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なつかしいぃ~♪ (DIVA)
2012-08-23 17:01:27
残暑厳しき折、この竹生島めぐりのブログ自体がクール・スポット…。湖の涼風が吹き渡るようで、楽しませて頂きました。

御実家の家屋整理の書き込みをしてから、おとなしくしてたのに、竹生島と聞いてじっとしていられなくなりました。ゴメンナサイね。

何年か前、この都久夫須麻神社で奉納演奏をさせて頂いたことがあったので、いろんなお写真がとても懐かしくって。社殿前にしつらえられた舞台で「琵琶湖周航の歌」もコーラスしましたよ。

音楽と芸術の弁天さんがおいでのこの島で、青い空と青い水を望んで歌い、心のお洗濯になりました。

その折のチラシを引っ張り出してきました。御一緒に奉納芸をされた方達は、沖縄のカミンチュさん・北海道のアイヌの首長さん、そして古事記奉誦や龍笛の方々…ひぇ~、今から思うと握手くらいしておきたかったなあ。

「美しき碧きドナウ」を演奏したのですが、これは元々オーケストラ曲。歌の楽譜があったので、湖の水に関連し演奏したのです。神社で洋楽って、ためらいもあったのですが、神サマはオコラナカッタです。いつも拝見させて頂く他ブログにコメントした通り、その日は、お陽さまのまわりに虹の輪ができて「日輪」になりました。

大自然に連動して、共演の方々のより良き思いや、奉納を観賞するお客様の心が合わさると、こんな現象が現れるのかなと、いまだにあの時の景色が鮮やかによみがえります。

この時この場所で出くわす、幸せな全ての巡り合わせに、感謝したのでした。

弁天さんの頭のおっちゃんの顔、おもしろいですね。気がつきませんでした。奉納の間、きっと「あらよっと♪」と弁天さんの楽器に、あいのてを入れて下さってたんじゃないかと思います。なぁんてね。

ところで、私と同じS高校出身の妹さま、我学年は10月28日に同窓会があるのですが同期かなあ…。そんな奇遇はないかなあ? ほぼ同じ時代に同じ環境で学んでいたんですね。
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DIVAさんへ (おざさ)
2012-08-24 07:25:24
貴重な体験、奉納演奏の思い出をお寄せいただきありがとうございます。
どなたにもできる仕事ではありませんので、なおさらリスペクトです。
素敵ですね。
どんな楽器を奏でられるのでしょう。
持ち運びできるものということから考えてやはり弦楽器かなぁ~
都久夫須麻神社の記事書くときには部分的に紹介させてもらいたいので、あらかじめご承知置きくださいませ。

弁天さんの上に載っかったおっちゃん、髷を結ったような頭部だけがみえてとぐろ部分は分かりませんでした。
白蛇部分は冠の後ろになってるので、言われて初めてこれかとわかります。
ですからおっちゃんの顔だけ見てるぶんには、怖いというよりひょきんな感じもします。
「あらよっと♪」かけ声さもありなんですわ。

S高校の件、DIVAさんのほうがず~ぅとお若いと思います。
ちなみに妹夫婦は酉年で、私は巳年ですから。
何はともあれ、堺繋がりですね。
母は堺市のお寺で育ち大阪空襲で本堂に焼夷弾が落ちたと話してました。
その後暮らした場所が、堺市戎町東4丁目、これは認知症になってから常に口にした住所です。
えびす なんとなくいい響きです。
これからもまた何なりとご意見ご感想、思い出話お寄せいただくとうれしいです。
返信する
宇賀神クンのコンサート (DIVA)
2012-09-04 21:59:04
御堂筋で「大阪クラシック」が開催されています。
弁天様にかわり、大阪フィル・関西フィル等のヴィオリニスト・チェリスト達が、
様々な会場で演奏しています。
8日の土曜までです。

宇賀神も演奏するようですよ。ファゴットの宇賀神広宣氏です。
プログラムの中にこの名を見つけました。
数珠繋がりで不思議な巡り合わせです。
9月7日(金) PM2:00 京阪電車なにわ橋駅 アートエリア
演目はモーツァルトのファゴットとチェロのソナタ他
詳しくは検索してみて下さいね。

私は研鑽かね、初日から聴きにいってます。
まだでしたら、ぜひ…すっごくステキですよ♪

蛇は、歴史の闇に葬られた抗勢力という説もあり、
モノノケにあるように、モノとは鬼や蛇。
封印しておきたい反対勢力の、例えば、モノノベやオオモノヌシ。
今は、闇へと追いやられた側にも光を当てた
公正なとらえ方が、盛んになってきています。

どっこい、生命をつないできた宇賀神の末裔が、
芸術と文化に貢献してくれているなんて、嬉しくなります。
いいヤツですよ、きっと。
歴史の片隅に押しやられた葛城の末裔だからこそ
よーくワカルなんて大袈裟すぎ…?!
ハイレベルでしかも無償の演奏は
心を豊かにしてくれることと楽しみにしています。

最終日は壮大なドボルザーク「新世界」で締めくくり。
今年のテーマは『大阪』
通天閣のディープな新世界とかけてるんやてぇ、
ほんま、ええわぁ~。
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DIVAさんへ (おざさ)
2012-09-04 23:42:53
ご紹介ありがとうございます。
チケットが必要なコンサートはもう無理でしょうが、
なにわ橋駅アートエリアなら片隅で聴くことできそうですね。
ファゴットってなんだろうと検索してみたら
ヤマハのサイトで「経験者に聞きました」には笑ってしまいました。
http://jp.yamaha.com/products/musical-instruments/winds/bassoons/navi/voice/

実は5年ほど前に神社の祭りでの横笛が吹けるようになり、その後フルートを習ってました。
しかし高いほうのラより高い音を体が受け付けないのです。
自分の吹く高い音が耳元で振動し鼓膜が異常に同調するのか共鳴するのか頭がガンガンするのです。
もっと低い音の楽器がいいなと思ってフルートはやめました。
ファゴットよさげだと思えましたが、ヤマハのサイトみてこれは無理だと早くも納得でした。
しかし生でその音聴いて見たい。
万難排して行く努力してみますわ。
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