安倍晋三と似た、側近萩生田光一の「共産党が絵をかいて自民党政治に風穴をあけよう」の言葉に見る単細胞さ

2016-03-08 08:47:33 | 政治

 東京都八王子市での自民党の会合で安倍内閣官房副長官の萩生田光一が次のようにお言葉を述べられたようだ。

 「asahi.com」からの転用だが、勿論、記事は「お言葉」とは書いていない。だが、2014年12月の総選挙約1カ月前に在京テレビ各局に文書を送って選挙報道の公平・中立性を求める形で安倍晋三とその政権の批判を抑えようとする報道圧力を実践した民主義国家では稀有且つ偉大な人物だから、その発言は“お言葉”と表現してこそ相応しい。  

 文飾は当方。

 萩生田光一先生「いま野党はなりふり構わないで連携している。民主党が共産党と一緒に候補者をたてる。共産党は候補者を引っ込める。きれいに見えるが、候補者を引っ込めたほうが強い。要求を色々言える。どう考えても、民主と共産、どっちがしっかりしているかと言えば、共産の方が全然しっかりしている。

 共産はもともと革命政党、民主は(かつて民主を離党した議員が多い維新の党と合流する)ブーメラン政党。その違いを考えたら、共産党が絵をかいて自民党政治に風穴をあけようというのが、今回の国政選挙の構図だ。『自公対民共』の争いだ。

 衆参ダブル選挙じゃないかと言われるが、あるかないかは、私もわからない。総理の腹の内にしかない。あるかもしれないし、ないかもしれない、というのが今の状況だ」――

 「共産党が絵をかいて自民党政治に風穴をあけようというのが、今回の国政選挙の構図だ」とのお言葉を述べられている。

 確認と証拠のために一応ネットで「風穴を開ける」なる言葉を調べてみた。

 【風穴を開ける】デジタル大辞泉

 1 槍・鉄砲の弾丸などで、胴体を貫く。「どてっぱらに―・けてやるぞ」
 2 転じて、閉塞感のある組織や事態などに新風を吹き込む。「寡占市場に―・ける」

 二つの意味がある。仮に萩生田光一先生は1の意味で言っているとする。つまり「自民党の土手っ腹に風穴を開ける」という意味で使ったとしたら、最近ではそのような表現を使うのは暴力団員か、暴力団員紛いの人間が威しに使う言葉ということになり、暴力団員風の体格・風貌の萩生田光一先生が口にするには似合いの言葉ではあるが、些か物騒な意味合いを持つことになって、その物騒さを共産党に纏わせることになり、民主主義に則った選挙による決着に反することになり、名誉毀損の謗りを免れ得ず、決して適切な言葉の使い方とは言えない。

 共産党にしても、「そのような物騒な党であるかのような表現は使わないでくれ、共産党は平和の党だ」と抗議しなければならない。

 では、萩生田光一先生は2の意味を使ったと仮定してみる。いわば共産党の狙いは民主党と選挙協力して「自民党政治に風穴をあけようということだ」と発言した。

 と言うことは、“自民党政治に新風を吹き込む”という意味を持たせていたことになる。ある組織に新風を吹き込むためにはその組織が閉塞的、あるいは閉鎖的な状況に陥っていなければならない。

 萩生田光一先生は自民党がそのような状況にあると見たみたことになる。萩生田光一先生のような人物が官房副長官を努めていられるのだから、当然ということなのだろうか。

 そうであるからには、「今回の国政選挙の構図は『自公対民共』の争いだ」と言ってはいるものの、民共との対決を「閉塞的な自民党に新風を吹き込む改革的な対決だ」と歓迎していることになる。今の旧弊な自民党を変化させるには民共との対決が必要だと。

 だが、民主党と共産党からしたら、「自民党政治に風穴をあけ」たいとも、“自民党政治に新風を吹き込み”たいとも露程も思わないだろう。

 自民党の戦前復古主義的な国家主義体質に風穴を開けることも新風を吹き込むことも、頑固に凝り固まり過ぎていて、新風の吹き込みようがないからである。唯一、政権の座から引きずり下ろすことが最大の解決策であろう。

 萩生田光一先生にしても実際には1の意味で使ったわけでも、2の意味で使ったわけでもないだろう。

 だが、1の意味か2の意味で使ったことにとなる。

 安倍晋三同様、その程度の単細胞な頭しかしていないということであり、そのことの証明となる「自民党政治に風穴をあけよう」なのである。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする