【謝罪】
昨日も同じ内容の「謝罪」を記載しましたが、今日も同じ「謝罪」を記載します。
当ブログに外相の岸田文雄のプーチンの訪日と北方四島問題、その他を話し合う訪ロに対してアメリカから何の牽制もクギも刺されることもなかったことは安保関連法の成立をアメリカへの贈り物とした機会を安倍晋三が狙った「小さな成功」だといった趣旨のことを書いて、本日10時00分の時点でアップロードしましたが、9月23日10時22分発信の「NHK NEWS WEB」記事がアメリカ国務省のトナー副報道官の22日の記者会見の発言として「ロシアがウクライナ東部で停戦合意を守っていないことを考えれば、ロシアと通常の関係に戻る時ではないと確信している」と日本の対応を牽制していることを伝えていました。
早トチリであったことを謝罪します。しかし安倍晋三が安保関連法をアメリカへの贈り物としたことを絶好の機会とばかりに狙って岸田文雄を訪ロさせたのではないかという推測はあながち否定できないと思います。
このことが安倍晋三にとって小さな成功でなくなれば、6回の首脳会談の信頼関係構築の失敗ばかりに目立つことになる(かもしれない)。
共産党の党副委員長、その他の役職に就いている小池晃が9月18日の自身のツイッターに次のように投稿しているのを第三者のツイッターで知った。
〈公明党の山口那津男代表は、今まであまりヤジなど飛ばしませんでしたが、豹変。本会議の間中ヤジり続けていました。「戦争法案じゃないよ!」「5党が賛成したんだから強行採決じゃないよ」「ニセモノの学会員に騙されるな!」『平和の党』完全終了〉・・・・・・・
最後の〈『平和の党』完全終了〉は断るまでもなく小池晃の公明党に対する感想である。
多分、いずれかの野党議員が、「安保関連法案に抗議する国会周辺デモに創価学会員も加わっている。公明党は賛成でも、足元の創価学から反対する者が出ている。そんな法案だ」とでも言って、そのデモを自分たちの法案への反対の正当性の一つにでも加えたのだろう。
対して山口代表が「ニセモノの学会員に騙されるな!」とヤジを飛ばした。
一度著名人がツイッターに書くと、その情報は瞬時に拡散する。当然、小池晃が山口代表を貶めるために流した偽情報なら、批判や抗議の投稿もまた、ネット上に拡散することになる。
そういった様子はないから、事実、「ニセモノの学会員に騙されるな!」とヤジったのだろう。
また、公明党や創価学会を貶めるためにニセモノを仕立ててデモに参加させるといった陰謀を企てる恐れがないとは言い切れないから、山口代表がヤジっているようにデモに参加している創価学会員が「ニセモノ」なのかどうか、ネットを調べてみた。
『AERA』や『週刊朝日』掲載の記事を分かりやすく纏めて配信するという「朝日新聞出版」の情報サイト「dot.」がデモに参加している一人の創価学会員を匿名で、もう一人は反対の署名活動と同時にデモに参加している創価学会員を実名入りで取り上げている。
創価学会の旗である〈赤、黄、青の3色の上に「SGI AGAINST FASCISM」と記されたプラカードを持った男性の姿があった。
「SGI」とは言うまでもなく「創価学会インタナショナル」の略称。そう、プラカードは与党の一角を担う公明党の支持母体である宗教団体・創価学会のシンボルの「三色旗」なのである。男性は神奈川県在住の30代の創価学会員。デモに参加した気持ちを本誌にこう訴えた。
「今の公明党は自民党の子分みたいになってしまった。平和の党として言うべきことを言ってほしいと、デモに参加しました。私の周りにも、学会本部に投書をするなど同じ考えの人が出てきている。今はバラバラの点と点ですが、デモをきっかけにして線や面になっていければと思います」〉――
創価学会インタナショナルとは創価学会の国際組織だそうで、プラカードの「SGI AGAINST FASCISM」は「創価学会インタナショナルはファシズムに反対」という意味になる。
もしこの創価学会員が山口代表が言うように「ニセモノの学会員」であるなら、あるいはこの記事が捏造であったなら、公明党や創価学会から激しい抗議が起きるだろうし、その激しい抗議もネット上に拡散されて、サイトは炎上といった事態に追い込まれたかもしれないし、事実そういった事態が起きていたなら、マスコミが記事にするはずだが、その手の記事を耳にも、目にもしていない。
デモに参加していたのが“ホンモノの学会員”であるなら、画像検索すれば載っているはずだからと、「Google画像検索」を使って「SGI 安保関連法案 反対デモ」で検索してみると、左から縦に青色・黄色・赤色三色の創価学会の旗をプラカードに貼り付けたり、ビニールケースに入れて手に持っているデモ参加者が出てくるわ、出てくるわ、何人でも見かけることができ、「SGI AGAINST FASCISM」のプラカードも見つけることができる。
三色の旗には「SGI AGAINST FASCISM」以外に、「戦争法案 即刻廃案」とか、「公明党の議員よ 人間革命を読み直せ」とか、「公明党は絶対平和主義を捨てたのですか?」等々書いてある。
「Google画像検索」での創価学会員のデモの画像のこのような拡散は逆に参加している学会員がホンモノであることの証明以外の何ものでもないことを教えてくれる。
実名入りで反対の署名活動をしている創価学会員についての記述個所を見てみる。
〈愛知県在住の創価学会員・天野達志さん(51)は、7月30日から安保法制の白紙撤回を公明党の山口那津男代表に請願する署名活動を始めた。
「ひとりの学会員」として署名を呼びかけているが、対象は学会員だけに限っていない。フェイスブックなどのソーシャルメディアを駆使し、同調者を集めている。天野さんがこう語る。
「学会の幹部には『組織の会合で声を上げることは会員を動揺させるから、よく考えていただきたい』と言われましたが、知人を通じてやるのはかまわないというので署名活動をすることにしました。すでに十数件の問い合わせが来ています。私も組織を惑わせたくはなく悩ましいですが、池田大作名誉会長らの教えに倣って『戦争をするのは違う』と声を上げたいという思いが根本にあります」
天野さんも東京都内のデモに参加し、他の学会員の参加者と少しずつ交流を深めている。〉――
記事が、〈他の学会員の参加者と少しずつ交流を深めている。〉と書いていることも、デモ参加者が複数存在していて、山口代表が言うように決して「ニセモノの学会員」ではなく、“ホンモノの学会員”であることを証明することになる。
だが、山口公明党代表は「ニセモノの学会員に騙されるな!」と、デモ参加の創価学会員をニセモノだと断罪した。
断罪という心理(心の働き)には排除する意志を自ずと内包させている。安保関連法案に反対するような、いわば同調しない創価学会員は創価学会員ではないと断罪すると同時に排除する意志の働きである。
排除の意志は法案に反対する者を創価学会員として異物と見做すことによって発動される。
更に言うと、断罪と排除は全体主義の反動としての側面を持つ。全体主義とは「全体の利益を第一とし、個人の価値は全体に奉仕する点でだけを認める思想」を意味する言葉通りに、全体への奉仕へと各個人を統一する強制をメカニズムとしている。
ゆえに統一に反対する者を異物として断罪し、排除することになる。
山口公明党代表はデモに参加した創価学会員を「ニセモノの学会員」としてその資格を停止し、創価学会から追放するような強権力を働かせはしなかったが、働かせたら大問題で、実質的に働かせることができなかったのだろうが、心理的には実際にデモに参加した創価学会員が少なくない人数で存在していたにも関わらず、創価学会員全てを法案に賛成させたい全体主義への願望から彼らを「ニセモノの学会員」だと創価学会の異物に貶め、断罪と排除の心理を働かせた。
そうすることで、創価学会員全てが法案に賛成しているとすることができる。誰も反対していないと。
戦前の日本は国全体に亘って物心総動員の全体主義が支配していた。戦争遂行の国策に従わない国民は、あるいは物心総動員に従わない国民は「非国民」、「国賊」として日本国民と見做されない異物扱いにされ、村八分等の断罪と排除の対象とされた。
山口公明党代表のこのような全体主義は戦前の日本が国民に対して国策と物心に亘る総動員への統一を求めた全体主義とは社会的な支配力や強度という点では遥かに異なるが、心理的な構造の点では非常に似通っている。
全体主義の精神を内面に抱えていなければ、どんなときでも顔を覗かせることはないのだから、内面に抱えているがゆえに図らずも顔を覗かせた山口代表の危険な全体主義と見なければならない。