3月29日NHK「日曜討論」で沖縄の米軍基地荷重負担は岡本行夫と森本敏が政治の無力と怠慢が原因と指摘

2015-04-02 08:53:37 | Weblog


 この政治の無力と怠慢の罪を犯している者たちの中に勿論、安倍晋三も入っている。現在、その犯罪途上にあるということである。

 3月29日(2015年)、NHK「日曜討論」は日米普天間基地返還合意から19年を経た今日に於けるその移設計画の問題点と沖縄県民が納得する問題解決策についての議論が行われた。

 ここでは主として後者の沖縄県民が納得する問題解決策についての出演者たちの主張に焦点を当てることにする。そのため発言は順を追う場合もあるが、追わない場合もある。

 出演者は植村秀樹流通経済大学教授、屋良朝博沖縄国際大学非常勤講師、岡本行夫マサチューセッツ工科大学シニアフェロー、民主党政権時代の防衛相だった森本敏拓殖大学特任教授の4氏である。司会は島田敏男NHK解説委員。

 前二者は普天間の辺野古移設反対の立場を取り、後二者は賛成の立場を取っている。

 島田アナ「翁長知事の工事中止指示をどう見るか」

 どう見るかに辺野古移設が賛成かどうかが現れることになる。

 岡本行夫「議論の原点が忘れられている。普天間地域の今の苦痛を取り除く、海の上へ出してしまう、面積は3分の1になる。普天間地域には事故の危険もなくなる。

 これはいいことに決まっている。そのこと自体はF18とか15とか、戦闘機も飛ばなくなる。そのプラス面を議論しないで、3分の1の新しい施設を辺野古に造るマイナス面に焦点を当ててそれを政治問題化してしまっている。

 私実はね、あの辺り、自分で潜って調べている。サンゴ礁が広がるようなところではなくて、海(底)面は荒涼たるもので、藻が僅かに生えて、所々にああいう岩がある。それを触ったからと言って差し止めというのは些か無理な気がする」

 森本敏「元々県の漁業調整規則によれば、23日の(翁長知事の)記者会見の言葉にあるように海底面の現状を変更する行為、いわゆる岩礁破壊行為をやるための基礎を造るためにはどうしても重機体系の現状を変更をしないといけないということなので、それを手続きを得て、去年の8月知事が認可を降ろした際、工事をやるときにブイを設定することは9つあることの1つで、ただブイを設定するときに固定をしなければならないから、コンクリートブロックを降ろすことは県知事の許認可の範囲に入っていないということは何度も沖縄防衛局が県の担当官に確認をして工事を進めているので、今更という言葉は適当ではないが、これが違法であるという指摘は、私は県知事が余り勝算がなく、思い切ったことをやろうということで腹を決めたと言っておやりになっておられるので、知事は事柄の事態を知っていて、今回の決断をなさったのではないか」

 岡本行夫「確かに翁長知事に代わったが、知事が代わったことで法律の守り方が変わってしまうのはこれで自分の社会生活、これで安定していかないんで、私はやっぱり沖縄県民の大きな不公平という問題は、これ別途に競技する必要がある。

 しかし今度の工事はこのまま妨害する、益々混乱を大ということないようにして貰いたい」

 知事の交代で「法律の守り方」まで変わることを非難しているが、安倍晋三は内閣交代を利用して日本国憲法の「守り方」まで変えて集団的自衛権行使を憲法解釈変更で容認しようとしていることについては何も思っていないのだろうか。

 島田アナ「政府の対応は今のところ間違いはない、瑕疵はないと思うか」

 岡本行夫「間違いないと思う」

 島田アナ「県外移設希望の選挙結果に現れた沖縄の民意について」

 森本敏「この問題の原点はそもそも94年の海兵隊の事故の辺りにできたSACO(沖縄に関する日米特別行動委員会)での合意、普天間基地など沖縄県内11のアメリカ軍基地や施設の整理や縮小が盛り込まれた。

 基地返還の最優先課題を普天間基地に置いて、これを兎に角返して欲しいということを沖縄の方から言い出されたことで、日米が押し付けたことではない。

 このために今まで19年、紆余曲折があって、確かに一部政府には反省すべきところはあったと思うが、一貫して普天間基地の返還を実現するためにずっと努力をしてきて、いよいよ工事をやろうという時なので、私はやっぱり普天間という危険な基地を1日も早く日本側に返還をする、実現することをやるために工事を着々と進めていく。

 これについては沖縄が希望したことで、沖縄の方には理解と支持が必要だと。この点はよく考えて頂きたい」

 屋良朝博「時間はそこから過去にずっと遡ってみると、沖縄にある基地の大きな部分は海兵隊だけど、その海兵隊はそもそも沖縄になかった。最初の駐留地は岐阜と山梨だった。

 それが本土側で起きた50年代の安保闘争が60年代に広がっていくが、その流れの中で本土ではもう米軍基地を運営、管理していけないと、地元との軋轢があまりにも強まっている。それでその頃アメリカ軍が統治していた沖縄に海兵隊を持っていったという経緯がある。

 そこが問題の原点だと思う。沖縄に負担が集中してしまった歴史を振返って、安保の負担としてどのようにこの国として受け入れなければならないかということをそろそろ議論しなければ沖縄の問題の解決はないと思う」

 屋良氏の言う「この国としての受入」とは日本政府としての受け入れ方法の議論という意味のみではなく、全国民それぞれがどう受け入れるかの議論まで含めて求めているはずだ。

 森本敏「今の話だが、海兵隊が岐阜、山梨にあったことは確かだが、それを沖縄に動かしたのは50年代のあと、50年代半ば過ぎ、正確に言うと56年以降で、朝鮮戦争が終わってから、その時の抑止力とか脅威と言うのは今の中国とは全然違う。

 半島に安定的な抑止力を持つかどうかということだけで、安保闘争があったからということではなく、安保闘争は60年のギリギリになってから起こったので、56年に安保闘争はそんなに大きなものではなかった。

 何のために沖縄に動かしたかというと、かなり訓練がしにくいとか、どんどん住宅ができて、離着陸訓練が殆ど本土でできにくくなったので、当時米軍施政下にあった沖縄に持っていくことが望ましいという判断をアメリカがやったわけです。

 そこが前提条件が違うと思う」

 島田アナ「選挙で沖縄の民意は反対の方向に傾いている中での移設計画の推進、如何でしょうか」

 岡本行夫「沖縄のフラストレーションがこれまでになく高まっている。私もここ10年位の政府のやり方を全面的に支持するものではないが、仲井真知事によって沖縄県の意思として埋め立て許可が承認された。それから中国の暴走的な海洋政策はここのところ急速に増えてきている。

 ですから、選挙で知事が代わるたびに政策が変わるのは当然だが、法律の守り方というので変わるのは如何かと思う。

 ただ屋良さんが言われた沖縄の不平等感はまたあとで議論して貰いたいと思うが、全くその通りだと思う」

 島田アナ「沖縄がなぜここまで基地の負担を強いられるのか、この声は保守系も革新系もどちらも言っているこの辺の政府に届かないもどかしさはどう思うか」

 屋良朝博「(民主党政権で最後の防衛大臣をしていた)森本さんの最後の記者会見で説明なさった言葉が全てだと思っている。海兵隊が沖縄に駐留する。軍事的な問題ではなく、政治的な問題なんだと。

 これはどういうふうに理解するかと言うと、後で森本さんに説明して貰いたいが、要するに負担を引き受けるところがない。これは安保とか軍事とか、安全保障、抑止力といったことも含まれるが、実際問題、安保を維持していくための本土側としての、その覚悟と負担を引き受ける政治的な土壌があるかというと、そういうのがないんだと、そこに問題の本質があって、それに対する不満が沖縄の中でどんどん高まっているというふうに思っている」

 歴代政府がそのような「政治的な土壌」を国民の中に醸成することを怠ってきたということなのだろう。この場合の怠慢は政治の無力と相互対応し合っているはずだ。

 但しこの指摘は辺野古移設反対派が言っていることだと片付けられてしまう。

 島田アナ「軍事的合理性よりも政治的押し付けという面が目立つということだと思うが」

 森本敏「(記者会見での発言は)そういう趣旨で言ったのではなく、こういうことなんです。海兵隊が沖縄にいなければ抑止にならないという専門家が随分いるから、それは軍事的に見ると間違いですと反論するために先ず第一に沖縄にいなければ抑止力にならないということは必ずしも正しくないと思いますということを言ってるんです。

 例えば、沖縄にあって、隣の鹿児島県の島にあったら、抑止力にならないか。そんなことはあり得ないと。現にさっき話したように元々沖縄に行く前に岐阜、山梨にあったのですから、では、そのことは抑止力ではなかったのか。

 そんなバカなことはないし、それからまた沖縄だけでなくて、民主党時代にうまくいかなかったけど、徳之島に動かそうとしたり、その後九州のどこかに動かそうとして、今まさにその努力をしている。

 これは何のためかというと、沖縄にあることが軍事的にベストなことだけど、より有効に抑止力を発揮できるような場所であれば、必ずしも沖縄ではないといけないと、こういうことではない。政治的に難しんですということを言っているんです」


 森本敏は、《森本防衛大臣会見概要》(防衛省/平成24年12月25日)で次のように発言している。

 記者「沖縄問題にとてもお詳しい大臣で、今回、半年の間に沖縄の負担軽減に努力されていたと思いますが、1点だけ確認というか。普天間の辺野古移設は地政学的に沖縄に必要だから辺野古なのか、それとも本土や国外に受入れるところがないから辺野古なのか、その1点だけ、考えをお願いします」

 森本敏「アジア太平洋という地域の安定のために、海兵隊というのは今、いわゆるMAGTFという、MAGTFというのはそもそも海兵隊が持っている機能のうち、地上の部隊、航空部隊、これを支援する支援部隊、その3つの機能をトータルで持っている海兵隊の空地の部隊、これをMAGTFと言っているのですが、それを沖縄だけはなく、グアムあるいは将来は豪州に2,500名以上の海兵隊の兵員になったときにはそうなると思いますし、それからハワイにはまだその態勢がとられていないので、将来の事としてハワイにもMAGTFに近い機能ができると思うのです。

 こういうMAGTFの機能を、割合広い地域に持とうとしているのは、アジア太平洋のいわゆる不安定要因がどこで起きても、海兵隊が柔軟にその持っている機能を投入して、対応できる態勢をある点に置くのではなくて、面全体の抑止の機能として持とうしているということであり、沖縄という地域にMAGTFを持とうとしているのは、そういうアジア太平洋全体における海兵隊の、いわゆる「リバランシング」という、かつては1997年頃、我々は「米軍再編計画」と言って、「リアライメント」という考え方ではなくて「リバランシング」というふうに言っているのですが、そのリバランシングの態勢として沖縄にもMAGTFを置こうとしているということです。

 これは沖縄という地域でなければならないのかというと、地政学的に言うと、私は沖縄でなければならないという軍事的な目的は必ずしも当てはまらないという、例えば、日本の西半分のどこかに、その3つの機能を持っているMAGTFが完全に機能するような状態であれば、沖縄でなくても良いということだと。

 これは軍事的に言えばそうなると。では、政治的にそうなるのかというと、そうならないということは、かねて国会でも説明していたとおりです。そのようなMAGTFの機能をすっぽりと日本で共用できるような、政治的な許容力、許容できる地域というのがどこかにあれば、いくつもあれば問題はないのですが、それがないがゆえに、陸上部隊と航空部隊と、それから支援部隊をばらばらに配置するということになると、これはMAGTFとしての機能を果たさない。

 従って3つの機能を一つの地域に、しかも、その持っている機能というのは、任務を果たすだけではなくて、必要な訓練を行う、同時にその機能を全て兼ね備えた状況として、政治的に許容できるところが沖縄にしかないので、だから、簡単に言ってしまうと、「軍事的には沖縄でなくても良いが、政治的に考えると、沖縄がつまり最適の地域である」と、そういう結論になると思います。というのが私の考え方です」

 要するに歴代政府は本土内に米軍基地を政治的に許容させる力を持っていなかったと、その政治的無力と怠慢を指摘していることになる。

 このことを補って沖縄に基地を受け入れさせる名目として沖縄の軍事上の抑止力効果とか地理的優位性とかは持ち出したということなのだろう。

 岡本行夫「なぜ不平等が今存在しているのか。米軍基地の74%が沖縄に集中している。それは日米安保体制が新しく1960年にできたときには沖縄のことは考えずに防衛体制をアメリカとの間でつくった。

 そして72年に沖縄が日本に返還されてきた。基地を満載してきたわけですね。だから、本土プラス沖縄では、そんなに兵力は要らない。だが、本土側は身勝手にも自分たちの周りだけを減らしてきた。

 本土の基地は65%以上、削減されたけれども、沖縄は20%しか削減されていない。それが現在の74%という数字になっている。74%という数字を減らすためには沖縄の基地を減らすだけではダメ。これは分母も分子も減ってしまうから。

 沖縄の基地を本土に持ってくるということで初めて行って来いで数字は初めて減り始める。そのためには本土はきちっと向き合っていかなければ。だから沖縄のフラストレーションは辺野古だけで解決しようとしても、もはや無理だと思います」

 屋良氏の辺野古移設反対派としての指摘は辺野古移設賛成派の岡本行夫の指摘と一致することによって正当化されることになる。

 要するに歴代政府は、その殆どが自民党政府だが、沖縄に元々米軍基地が多数存在していたことをいいことに、そのことに甘んじて沖縄に米軍基地を押し付ける安易な道を選択をした。その程度の政治能力しかなかった。

 ここに歴代政府の政治の無力と怠慢を見なければならない。そして現在安倍政権は政治の無力と怠慢を引き継ぐに任せている。 

 島田アナ「沖縄に米軍が駐留することによる日本とその周辺に対する抑止力の効果、先程必ずしも沖縄だけがベストではないということをおっしゃった」 

 森本敏「元々抑止の機能というのは相手が手を出すときに確実にこちらが反撃できる、対応ができるという即応性の高い能力と態勢を持っていることによって相手が手を出すことを思いとどまる、こちら側から言うと、思いとどまらせる機能が抑止の機能。

 だから、全くこちらの用意がなかったら、簡単に手を出される可能性がある。いつでも確実に反撃できるというこちら能力がある。態勢もできているということです。

 なぜ沖縄に海兵隊がなければならないか。アジア・太平洋というのは海でできている地域だから、ヨーロッパのように陸続きではないので、海兵隊は常に海を経て揚陸艦に乗って、海軍の機動部隊の一翼を担って、いつでも沿岸部・内陸部に必要な戦力を投資できるという態勢を東シナ海であれ、南シナ海であれ、インド洋であれ、常に対応できる能力をこの面全体に配備することによって抑止をするということは、沖縄だけではなくて、グアムもそうだし、ハワイもそうだし、北オーストラリアもそうだし、色んな所に置くことによって全体として面の抑止を維持しようとしている。

 その中心が沖縄であって、沖縄に於ける海兵隊の抑止力が日本の安全に直結しているということになる」

 島田アナ「沖縄が全てではないが、空白にはできないということですか」

 森本敏「ハイ」

 必ずしも沖縄でなくてもいいと言い、鹿児島県の島であってもいいと言い、少し後で「九州か四国のどこか」でもいいと言っている。

 屋良朝博「沖縄の基地というのは海兵隊だけではなくて、極東最大と言われている嘉手納空軍基地がある。嘉手納基地一つ見ただけでも、本土にある三沢基地、横須賀、横田、厚木、三沢、岩国、それから佐世保、この基地を全て合わせた合計の1.5倍もある。

 海兵隊は沖縄にいる基地であって、それが仮に本土に移って、空軍だけになって抑止力が機能しないのかと言うと、そんなことはない。

 しかも海兵隊は船で動く。その船はどこにあるかと言うと、長崎県の佐世保にある。例えば朝鮮半島で何かあったとき、どのように動くかと言うと、長崎から船で出て、沖縄で物資と兵員を乗せて、それから北上していく動きをしなければならない。

 それで果たして合理的な駐留の絶対的な条件たるかと言うと、全くそうじゃない。もっと海兵隊は柔軟な対応ができるし、即応力が物凄く高いので、本土にあっても沖縄にあっても、機能は変わらない」

 森本敏「だからこそ、沖縄でなければならないというのは軍事的には合理的ではないと僕はさっきから申し上げている。

 概ね沖縄にあればベストなんですが、しかし抑止の機能が少し減るかもしれないが、ま、概ね日本の西南部、地域で言うと、九州か四国のどこかに1万名の海兵隊が随時いて、訓練ができて、陸上部隊があって、ヘリの部隊があって、後方支援部隊があってという機能を全て包含できる機能があれば、沖縄でなくても、隣の県でも、その隣の県でもいいと、さっきから申し上げている。

 その辺りを随分と模索してきたし、今も模索している」

 「今も模索している」主体は安倍政権のことなのだろうか。だが、その動きは見えてこない。見えるのは辺野古移設に向けた一方的な動きのみである。鳩山由紀夫は自治体知事に本土受け入れを納得させるだけの力を持っていなかったが、全国知事会を開いて受け入れの要請はした。
 
 屋良朝博「歴史的に一つの地域に米軍が集中している。それをどうやって解決するかと言うことを全体が議論しないと、負担の軽減というのは難しい。先程来、抑止力というのは判断するのは難しくて答えられない。現状を見て、海兵隊の機能は何なのか。沖縄でないと機能しないのかといった、これを見て問題を解きほぐしていかないとダメだと思う」

 先ずは政府が全国民に向かって、沖縄のみに米軍基地の負担を求めていいのかと問いかけるべきだろう。そのためには国が政治の無力と怠慢から脱する覚悟を持たなければならない。

 岡本行夫が番組の最後の方で次の発言をしている。

 岡本行夫「橋本内閣のときにも国会決議があるんですね。沖縄の荷重負担を日本全国で負担する。そこへ戻るべきだと思う」

 橋本龍太郎の在任期間は1996年(平成8年)1月11日から1998年(平成10年)7月30日までとなっている。

 平成9年4月22日の、《沖縄における基地問題並びに地域振興に関する決議》は、〈本年5月の沖縄の本上復帰25年の節目にあたり、ここに改めて、長きに亘る沖縄の苦難の歴史に思いをいたし、かつ沖縄県民の筆舌に尽くし難い米軍基地の過重負担に対する諸施策が極めて不十分であったことを反省する。この際、沖縄のこころをこころとして廠しく受けとめ、沖縄問題解決へむけて最大限の努力を払う決意を表明する。〉と最初に述べ、〈在沖米軍基地の整理・続合・縮小・移転等について全力で取り組む。〉としているものの、〈沖縄県民の筆舌に尽くし難い米軍基地の過重負担に対する諸施策が極めて不十分であった〉と政治の無力と怠慢には触れているが、決議文のどこにも、「日本全国で負担する」といった趣旨のことは書いてない。

 但し決議前年の平成8年9月10日閣議決定の《沖縄問題についての内閣総理大臣談話》では、〈沖縄の痛みを国民全体で分かち合うことがいかに犬切であるかを痛感いたしております。〉の文言が入れてあって、読みようにとっては沖縄米軍基地の本土受け入れの大切さを謳っていると読み取れないことはない。

 国会の質疑で全国負担が議論されたのかもしれない。だが、決議自体に「日本全国で負担」の文言を的確に記載しない以上、政治が行動しないのは現実が証明している。

 沖縄の米軍基地負担率を本土のそれとほぼ同等にする。このことしか沖縄県民を納得させる道がないことは誰もが理解しているはずだ。

 だが、政治はそのように行動するための一歩すら踏み出すことができないまま、沖縄負担の現状に甘んじる惰性に身を任せている。

 岡本行夫と森本敏が意図せずに指摘することになる、沖縄県民を苦しめている政治の無力と怠慢が目立つ2015年3月29日NHK「日曜討論」の議論となっていた。

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