銀座ジャズバーエムズのブログ

 生演奏のある小さなバー・・・「大人のくつろぎ空間」をお探しの方にご案内申し上げます。

時を忘れる・・・・フレージングの魔術??

2017-09-08 13:45:40 | 

 での時の流れは、一瞬が止まったように、とてつもなく

長く感じられる時もある。 ハッと現実に戻ってみると、数秒しか

経過してない、などということも。(逆「浦島太郎」現象)

 

 一曲の歌の中で、しかもジャズ音楽では、決めたテンポ(速さ)を

みんなで保ちながら流れて行くので、少々速くなったりすることは

あっても「取り残される」ことはない(はず)です。

 

 ところが不思議なことに、間奏を聴いている数十秒の間に、

もっと極端な場合には、息を吸ったその一秒くらいの間に

それからそれへととんでもなくたくさんのことを思う時がある・・・。

まさに、時間とはあってないようなもの、と感じる世界です。

 

 もう一つ面白いのは、たくさんの歌詞がある曲を歌う時に、

「どこで息を継いでいいかわからないや」と思うくらい最初は

難儀をしても、何度も口ずさんでいるうちに「あれ?ここに隙間があるじゃん?」

ということがあるのです。もちろんこれは何分の一秒かのことですが。

 そうすると、急に一つの言葉のアクセントの位置が明確になり、

全体の流れがスムーズになります。大まかに言えば「こなれてくる」

ということなのでしょうが・・。

説明するのは難しいものですね。

 

 「夏の終わり」の曲から「秋の曲」へ・・・

セミはまだ鳴いていても、暑さがぶり返すことはあっても、

空を見上げるといつの間にか、その色合いと雲の形が変わっている・・・

ゆったりと、でもたゆむことなく流れる時間を感じます。

 

 今宵は五十嵐トリオの美しい調べに

ひととき日常を忘れていただきたく・・・。