最近は「Composer's Songbook Series」なるものを
企画していることもあって、歌い馴染んだスタンダードも
「そもそもこの曲はいつ、誰が何のために(どんな
場面を想定して)書いたものだったか?」ということが
気になるようになりました。
ジャズは、グッとくるメロディー、和音、展開に
魅かれて、「これをもっとこうしてみたら?オーケストラ
でなく少人数でやるには?テンポを速くしたら
カッコよくならないかな?この和音、こっちのほうが
さらに複雑でいい感じ?」などとインスピレーションを得て
どんどんいろんなやり方が試され、変化し進化してきた
もので、人と場の数だけ生まれる演奏を楽しむものですが、
作者はそんなこと、予定していなかったわけです。
どちらが良い、ということでもなく、ご本人が現代に現れて
今風の演奏を聴いたらビックリし、面白がり、あるいは
「こんな風に変えるなんてけしからん!!」と怒ってしまう
場合もあるかも😆 などと想像するのも楽しいのですね。
でも昨今、Youtubeで検索しようとすると
「フランク・シナトラの曲」「ダイアナ・クラールの曲」
などと書かれているものが多くて、作った人は脇に置かれて
いるみたい。 何か違わない?とモヤモヤするのです。
「これを最初に歌ってレコーディングした歌手は?」なら
わかりますけどね。「最近売れてる歌手では誰が歌ってる?」
というのはまるで違うことではないかしら?と思うのです。
余談:
何年か前にこのブログに書いたかと思いますが、
「五十嵐さんが吹いてくれるこの曲は私のものなの」
とおっしゃった方がいて、ビックリしていたら
「前には〇〇さんがいつもリクエストしてたんだけど、
私が演奏を聴いて涙を流したのを見て譲ってくれたのよ」
と嬉しそう。 イヤ、あの~~作者も五十嵐さんも
所有権が発生していたとはご存じないと思います・・・💦