ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

「春の庭」

2014年09月24日 | 書籍関連

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離婚した許りの元美容師・太郎(たろう)は、世田谷に在る取り壊し寸前の古いアパート「ビューパレス サエキⅢ」に引っ越して来た。或る時、同じアパートに住む女・西(にし)が、塀を乗り越え、隣の家の敷地に侵入し様としているのを目撃する。注意し様と呼び止めた所、太郎は女から意外な動機を聞かされる。

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第151回(2014年上半期芥川賞を受賞した小説春の庭」(著者柴崎友香さん)。本のに記された惹句には「『隣の女』に誘われた小さな冒険。何気無く通り過ぎていた、何時もの街‐。其処には、深く静かな歓びが埋まっていた。」と在り、「どんな内容なんだろう?」と興味がそそられた。

 

実際に読み始めてみると、余りにも詰まらなくて、読み進めるのが苦痛な内容。ミステリーの様な〝意外性”を求めてはいないけれど、登場人物達の日常を、だらだらと書いているだけといった感じ。

 

登場人物達に魅力が無く、感情移入も出来ないし、ずっと“太郎の視点”で描かれていたのが、最後になって少しだけ“太郎の姉の視点”に切り替わる意味合いも良く判らない。

 

意味合いが判らないと言えば、其の最たる物は、最後の最後に登場する“撮影シーン”。“女優”の正体も含め、「著者は何を言いたいがに、こんなシーンを入れたのか?」が、全く理解不能

 

第150回(2013年下半期)芥川賞を受賞した小説「穴」のレヴューで「近年の芥川賞受賞作品が駄作続き。」と記したが、其の思いを更に深めた。

 

総合評価は、星2つ


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2 コメント

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Unknown (マヌケ)
2014-09-25 09:32:56
”「”の出っ張ったところというのから意味不明でしたね。 どうでもいいような小説ですが、芥川賞というのと、表紙の装丁がきれいだったため読んでしまいました。 なんでもない風景写真を文章で表現したらこんなストーリーらしいストーリーもない作品ができあがるかもしれませんね。 なにも起こらない退屈な映画を芸術作品とはこういうものだと思い込みながら我慢して見た時と同じ感覚に至りましたです。
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>マヌケ様 (giants-55)
2014-09-25 13:57:50
書き込み有難う御座いました。

“「”の出っ張った所」、自分も最初に読んだ時は「?」と思いました。頭の中で形を描いてみて、「嗚呼、そういう事か。」と何と無く判りましたが、もっと判り易い表現が在りそうなもの。

或る意味、小説って“無駄な部分”が在って良いと思うのですが、其れにしても此の「春の庭」には、「意味が不明過ぎて、無駄としか思えない記述。」が多いですね。「此の記述って、何か意味が在るのかなあ?登場人物の心理描写とか、設定に意味を与えているのだろうか?」と思って読み進めたら、結局、何の意味も無かったというのも在りましたし。

芥川賞受賞作という事で無かったら、恐らくは手に取る事が無かったろうし、手に取って読み始めても、余りの詰まらなさに途中で読むのを止めてしまったと思います。
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