ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

「泥棒だって謎を解く」

2015年05月13日 | 書籍関連

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生時代に、親友だった4人の男。桜庭孝弘(さくらば たかひろ)と清水倫太郎(しみず りんたろう)は長じ刑事に、久間晃(きゅうま あきら)と兵衛俊春(ひょうえい としはる)は泥棒となった。ところが、故郷の鷺ノ下市で、此の2組が再会した翌日、事件が起きた。桜庭の恋人・西村菜穂(にしむら なほ)が、遺体で見付かったのだ。物取りの犯行、然も窃盗常習犯による物とされたが、軈て事件は思わぬ展開を見せる。

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第12回(2013年)「『このミステリーがすごい!』大賞」で隠し玉作品に選ばれ、昨夏上梓された小説泥棒だって謎を解く」(著者影山匙氏)は、実に奇想天外な設定。「桜庭が仕事帰りに、中・高校生時代に親友だった久間と兵衛にばったり出会したのは2週間程前の事。10数年振りの再会で、『だったら今度、仲が良かったもう1人の男・清水を交えて食事をしよう。』という話になり、実際に4人で会う事になったのだが、実は桜庭と清水は刑事で、久間と兵衛は泥棒だった。」というのだから、「在り得ねー。」という設定では在るのだけれど、設定としては面白い

 

又、桜庭の恋人が殺害されるのだが、4人の間で其れ其れ素性が明らかとなった上で、皆が真犯人を捜そうとするという展開も、奇抜と言えば奇抜。

 

そんな感じで、普通では在り得ない様なストーリーが、次々に展開されて行く。面白い事は面白いのだが、現実離れしているというか、御都合主義的な所が鼻に付いたりはする。

 

真犯人の“協力者”に付いては比較的早い段階で、「多分、此奴だろうな。」という察しは付いたけれど、「そんな動機で、其処の協力をするか?」という疑問は、どうしても残る。

 

奇抜な設定には評価する物が在るけれど、総合的に言えば、星3つという感じか。


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