**********************************************************
「核兵器に年間7.9兆円 保有9ヶ国、コロナ禍でも支出拡大 ICAN」(6月8日、AFPBB News)
世界の核兵器保有国は昨年、新型コロナウイルスが猛威を振るい、経済が打撃を受ける中でも、核兵器関連に前年比14億ドル(約1,500億円)増の計720億ドル(約7兆8,800億円)以上を支出した事が、国際NGOが7日に発表した報告書で明らかになった。
2017年にノーベル平和賞を受賞した「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」が新たに纏めた報告書によると、保有9ヶ国が核兵器への支出を増やし続けている。
9ヶ国の支出総額の半分以上を占めたのは米国で、昨年の支出額は軍事費全体の約5%に当たる374億ドル(約4兆1,000億円)に上る。
又、中国の支出額は約100億ドル(約1兆1,000億円)、ロシアは80億ドル(約8,800億円)と、ICANは推算している。
米中ロに加え、英、仏、印、イスラエル、パキスタン、北朝鮮の9保有国は、昨年1分毎に13万7,000ドル(約1,500万円)以上を核兵器に費やした計算になる。
ICANは「病院が患者で溢れ、医師や看護師が長時間勤務に耐え、基本的な医療用品が不足する中、9ヶ国は大量破壊兵器に720億ドル以上を充てた。」と指摘している。
**********************************************************
今回取り上げているのは、飽く迄も“核兵器関連費用”に付いてで在る。例えばアメリカで言えば、昨年の軍事費は約7,780億ドル(約85兆2、843億円)と、物凄い金額になっている。
で、核兵器保有9ヶ国の昨年の核兵器関連費用が約7兆8,800億円以上という事だが、イソップ物語の「蛙と牛」の話を思い起こさせる、実に不毛な競い合いという感じが。今年度の日本の国家予算が「約106兆6,097億円」だから、約7兆8,800億円は約7.39%に当たる。「こんなにも莫大な金額を核兵器関連費用として支出するならば、福祉等、もっと有益な事に回せば良いのに。」と、どうしても思ってしまう。