ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

器用貧乏でも不器用でも

2009年10月10日 | スポーツ関連
レギュラー・シーズン終盤のこの時期は別れの時期でも在り、毎年、球界全体で100人前後の選手達が戦力外通告を受ける。そして、自ら引退を決意する選手も。「この選手も戦力外通告を受けた(乃至は引退する)のか・・・。」とプロ野球ファンの一人として寂しい思いになるのだが、今季は特に「心を熱くした選手達」への戦力外通告(乃至は引退)が目立つ。立浪和義選手や小宮山悟投手等もそうだが、先日報道された元ジャイアンツの野手3人の名前にも感慨深い物が在った。その3人とは清水崇行選手(ライオンズ)、斉藤宜之選手(スワローズ)、そして三浦貴選手(ライオンズ)。

1973年生まれの清水選手は東洋大学を経て、1995年のドラフト3位でジャイアンツ入りする。2002年のシーズンには191安打を放つ等、抜群の打撃センスを見せた彼だが、守備面の不安からレギュラーに完全定着したとは言い難かった。打撃面でも小技が苦手な感が在り、総合的には「不器用な選手」というイメージ。唯、どんな使われ方をしようとも黙々と野球に取り組む姿勢が在り、ジャイアンツ・ファンの中でも人気の高い選手でも在った。新たな活躍の場を求めて昨年オフにライオンズへ移籍したが、残念乍ら満足の行く結果を残せず、今季限りでの引退を決意。

1976年生まれの斉藤選手は横浜高校を経て、1994年のドラフト4位でジャイアンツ入り。長嶋茂雄監督(第2次政権)、原辰徳監督(第1&2次政権)、堀内恒夫監督という3人の監督からその素質の高さを評価され、レギュラー定着へ大きな期待をされた選手の一人だった。外野3ポジションを守る等、守備面では器用さを見せた彼だが、打撃面で満足な成績を残せたのは2002年だけだったと言えるのではないだろうか。守備面とは異なり、打撃面の小技では不器用な選手だったイメージが在る。2007年のオフに戦力外通告を受け、12球団合同トライアウトに参加。その結果、スワローズに移籍が決まるも、満足の行く結果が残せず、この度戦力外通告を受ける事に。

1978年生まれの三浦選手は東洋大学を経て、2000年のドラフト3位でジャイアンツ入り。投手としての入団だったが、2003年に当時の原監督の意向で野手に転向する。三浦選手と言えば、「類い無き身体能力の持ち主」というイメージが自分には在る。TBS系列で放送された「最強の男は誰だ!壮絶筋肉バトル!!スポーツマンNo.1決定戦」で、彼は総合優勝を果たしているからだ。常人には考えられない程の高い身体能力を有するアスリート達が数多集まる中、様々な競技を熟した結果No.1になるというのは相当な物。そういう意味では実に器用な選手と言えるのだが、プロ野球選手としては大成出来なかった。2007年オフに戦力外通告を受けた後、12球団合同トライアウトに参加。ラインオンズに移籍するも、この度再度の戦力外通告を受ける事に。器用貧乏さが災いした感も在る。

レギュラー完全定着する選手には、様々なパターンが在る。特定の能力が突出しているケースも在れば、オールマイティーなケースも在る。中には「可も無く不可も無し」という選手がレギュラー完全定着するケースだって在るだろう。「チームが求める選手」というのは、時によって変わるのだ。

奇しくも長嶋監督(第二次政権)の元でジャイアンツ入りした3人。彼等の場合「レギュラー完全定着」という点に於いては、器用貧乏でも不器用でも駄目だったと言えるのかもしれない。

引退を決意した清水選手には「御疲れ様!」と、そして戦力外通告を受けた斉藤&三浦両選手には「負けずに頑張れ!」の言葉を贈りたい。

コメント    この記事についてブログを書く
« 「花と流れ星」 | トップ | 親の顔が見てみたい »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。