ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

CHANGE

2008年11月06日 | 其の他
アメリカ大統領選挙は、民主党バラック・オバマ上院議員(47歳)が共和党ジョン・マケイン上院議員(72歳)を破り、アメリカ史上初の黒人大統領が誕生する事となった。オバマ議員が獲得した選挙人数は、当選に必要な270人を大幅に上回る338人(11月6日1時現在)。この数字だけを見るとオバマ議員の圧勝だが、獲得票数自体は両者にそれ程開きが無く、勝者総取り方式齎した圧勝結果と言えよう。オバマ議員が大統領に就任しても、その基盤は必ずしも盤石では無く、少しでも失政が在れば、支持率がガタガタっと下がる危険性を有していると思う。とは言え、人種差別が根深い同国で、初の黒人大統領誕生となるのは大きな変化。あらゆる分野に於いて閉塞感が漂う中、「兎に角、現状を変えて欲しい。」と願うアメリカ国民が予想以上に多かったのは間違い無いだろう。

恐らく新政権は「保護貿易主義」を打ち出して来るで在ろうし、その事は自動車等の輸出に頼る我が国にとって脅威は脅威。又、こちらで記されている様に、オバマ議員がしばしば口にする「CHANGE」が、「“具体的に”何をどう変える。」というのが明確で無いのも事実。個人的に「最悪な大統領」と思っているジョージ・ブッシュ現大統領よりはましだろうが、超大国のトップとして少しでも世界を良い方向にCHANGEして欲しいもの。

さてCHANGEと言えば、日本シリーズの流れが昨日の第4戦でガラっと変わった気がする。第2戦&3戦を連勝し、対戦成績を2勝1敗としたジャイアンツ。昨日の試合も勝って一気に王手を掛ける心積もりだったろうが、ライオンズの先発・岸孝之投手の前にジャイアンツ打線が完璧に抑えられてしまった。これで第1戦に先発した涌井秀章投手に続き、ジャイアンツは苦手投手を又しても抱える事に。

そしてジャイアンツにとって何よりも痛いのは、“眠れる主砲”だった中村剛也選手を完全に目覚めさせてしまった事。一昨日のソロホームランに続き、昨夜は2ラン2本許してしまったからだ。昨日の試合、1本目のホームランは仕方無いにしても、2本目を打たせてしまったのはまずかった。第3戦迄は采配にミスを感じなかったが、昨日は先発のセス・グライシンガー投手の交代時期にミスが在ったと思う。今季の交流戦でグライシンガー投手は、ライオンズを相手に2戦2敗。被本塁打5本も然る事乍ら防御率14.00は余りに酷い。4回裏の中村選手の2ランが完璧に球を捕らえられた物だっただけに、対戦結果の最悪さも考慮して、中村選手の打席が回って来る6回裏にスパッと交代して貰いたかった。全く同じ様なシチュエーションで再度2ランを浴び、致命的な2点を失ってしまった事よりも、中村選手を始めとしたライオンズ選手達に「うちが今後の主導権を取り返した!」と思わせてしまったのが痛い。

「出来るだけ中継ぎ投手を使いたくない。」という思い、もっと深読みすれば、「グライシンガー投手のライオンズに対する相性の悪さ&岸投手の好投」から3失点した時点で「今日は負け試合だ。」という思いが原監督の中に在り、それがグライシンガー投手をあそこ迄引っ張ったのかもしれない。しかし同じ“捨て試合”でも「良い負け方」と「悪い負け方」が在り、中島選手を完全に目覚めさせてしまった昨日の試合は、明らかに悪い負け方だった。もっと早い段階でグライシンガー投手に見切りを付け、今シリーズで登板していない投手達の“試運転”をより緊迫した状況でさせた方が、余程意味が在ったのではなかろうか。

今日の第5戦、勝利したチームがそのまま日本一に突き進みそうな気がする。ライオンズの先発は、第1戦でジャイアンツ打撃陣が全く歯が立たなかった涌井投手だろう。ジャイアンツは上原浩治投手が予想されるが、勢いに乗ってしまったライオンズ打線を相手にかなり苦戦を強いられそうだ。

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4 コメント

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1992年とは違う (Spa supernova)
2008-11-06 12:46:39
トヨタ等は米国でかなりの車を生産している、その一方でGM等はメキシコなどに工場を移している。あと東芝や日立はアメリカの原発を開発する会社を買収したり、合弁したりしている。だから1992年の状況とはだいぶ変わっています。

米の貿易赤字相手国はいわゆる「下請け国」(中・メキシコ等)が日本をしのいでいます。
単純労働はそういった国に移り、コールセンターはインドやフィリピンに移る時代。
だからクリントン時代や90年前後のゲッパート下院議員が毎日テレビに出ていた頃とは事情が違うと思います。

もっともオバマはイラクから兵を引き揚げるようなことは言うが、イランとの戦争に関してはやぶさかでもないと思っている男。
あの何万人もの群衆の中にかなりの平和団体の人もいたのだと思いますが、多分、4年後にはその人たちは反オバマかも。もともと嫌悪の対象である共和党や軍人のシンボルのようなマケインではなく、信じていたものに裏切られるほうが怒りは強いので。

個人的にはマケインの人柄のほうを買っていたのだが(オバマはいまいちよくわからん人という印象。アメリカの田舎の人が信用できないのは自分の人種意識のためなのか~?うーんと悩んでいたのをテレビで見ましたが、いや、人種だけじゃないと思うよと思いました)、ブッシュの女版のようなペイリン(もっとも学校の成績等はこの人のほうがよっぽど良かったでしょう)が出てきたときに「こりゃいかん」思いました。
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>Spa supernova様 (giants-55)
2008-11-06 18:41:00
書き込み有難う御座いました。

選挙期間中は保護貿易主義を口にしていたオバマ議員ですが、実際問題としてそれを実行に移すのは難しいでしょうね。それを許さない世界情勢に在りますから。

熱狂度が高ければ高い程、失政への失望度は大きい物。まともなブレインを揃えるのが、最重要課題と言えましょう。
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Unknown (マヌケ)
2008-11-07 12:45:47
ある時からモノづくりをやめて、金に金を産ませるビジネスが国を代表する産業のひとつになった国がアメリカです。 作らず、働かず、バクチのようなことで金を得る。 そしてそのようないかがわしいわかりにくい金融商品を世界に輸出しては、だれもリスクをちゃんと把握せず、世界同時に破綻してしまいました。 ドル不振のおかげで急激な円高が輸出主導のわが国に猛烈な逆風を浴びせ、バクチに踊ったわけでもないのに、勤勉な人々が窮地に追いやられそうです。 オバマさんがこのような状況まで理解したうえで日本に対してどのような態度で臨むのか、それがいちばんの関心事です。 メディアから来る情報はおもに選挙向けですので、その人柄とか内面までをきちんと把握できるものでもありません。 オバマがいいとかマケイン(普通に変換すると負け印になります)がいいとか別にどちらとも言えませんよ。 この段階で。 友達になるならどっち?程度のこととは大きく異なりますからね。 アメリカが大きく変るのならそれに追随しなくては生きていけない私達も結構な変化を及ぼされるかもしれませんが、欧州や中国、ロシアのような毅然とした面も必要でしょうね。 これからは。 これまでのアメリカ型の経済は方向転換される必要があるし、少なくともコツコツと働くものづくりの国という方向が正しいという教訓にしなくてはあまりに手痛いしっぺだったと思います。 アメリカのために我々の税金を使いすぎるのはごめんこうむりたいですね。
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>マヌケ様 (giants-55)
2008-11-07 13:36:26
書き込み有難う御座いました。

「黒人は全て駄目。白人は全てOK。」といったAll or Nothing的な思考がどうも受け入れられず(最近話題になっている自衛隊の前航空幕僚長の論文も、自虐史観に縛られてていけないという点では同意出来るものの、日本のやった事は全てアジアの為になっていたとする様な点が疑問。右とか左とか称される人の中には、この手のAll or Nothing的思考の人がまま見られ、どうして是々非々で捉えられないのかなあ?と不思議でなりません。)、その点では黒人候補のオバマ議員がアメリカ大統領に就任するのは良かったと思っています。唯、本当に彼が大統領として良いのかどうかに付いては、就任してその政策を精査して行かないと判りませんね。

何処の国に於いても、真面目に汗をかいている人間が馬鹿を見る社会で在ってはならないと思うし、そういった人達が少しでも報われる社会になって欲しいものです。
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