５つのポイント

昨日行われた日本シリーズ第５戦、ライオンズ先発の涌井秀章投手が第１戦に引き続き好投を見せた。６回終了時点で被安打２本の１失点、「２－１」でライオンズが１点リードと、「これはジャイアンツの負けだな。ライオンズが日本一になる可能性、ほぼ確定か・・・。」と胃の痛む思い。それ程、涌井投手の投球は完璧だったのだ。しかし７回表に涌井投手が突如崩れ、ジャイアンツがまさかの５連打で４得点。最終的に「３－７」でジャイアンツが勝利を収め、日本一に王手を掛けた。

この試合、ジャイアンツにとって大きなポイントが５つ在ったと思う。それは以下の通りだ。

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①　1回裏の上原浩治投手の投球
中４日で先発した上原投手の出来は、非常に悪かった。１回裏、いきなり３連打を浴びて無死満塁。迎えるは“目覚めた主砲”中村剛也と在って、ライオンズの大量得点を覚悟した。しかし、中村選手を三振に打ち取る。併殺崩れの間に１失点を喫するも、結局この回を１失点のみで踏み止まったのは流石エース！ライオンズからすると、この回に大量得点出来なかったのが、後々大きく響いた。

②　２回表の阿部慎之助選手のソロホームラン
第１戦では１安打に封じ込まれた涌井投手が相手と在って、昨日の初回にいきなり１失点を食らった事でジャイアンツの選手達も意気消沈した事だろう。その裏の２回表、ジャイアンツの攻撃が三者凡退で終わったとしたら、意気消沈の度合いが増すのは必定だったが、それを払拭したのは阿部選手のソロホームラン。「１－１」の同点に追い付き、ジャイアンツ・ベンチに「今日は行けるぞ！」という思いが起きたと思う。

③　細川亨選手の負傷＆退場
ジャイアンツ打線を苦しめ続けて来たライオンズ投手陣。司令塔としての細川選手の存在は非常に大きく、彼の負傷＆退場で試合の流れがややジャイアンツ側に向かって来た感が。

④　中島裕之選手の負傷＆退場
ジャイアンツ投手陣が一番警戒していたのは、多分中島選手だったと思う。その彼が負傷＆退場した事で、「中村選手一人を徹底警戒すれば、大量失点は無い。」という安心感がジャイアンツ投手陣に生まれた筈。これで流れが、ググッとジャイアンツ側に向いた様に思う。

⑤　７回表のアレックス・ラミレス選手の激走
７回表の１死からラミレス選手が放った打球は、２塁ベースに当たって右中間方面に。単打と思いきや、ラミレス選手は一気に２塁へと激走。このプレーが、ジャイアンツ選手達のハートに火を点けた。その後に阿部選手の放ったライト前のヒットでも又激走し、本塁に戻って来たのも拍手。彼の必死なプレーが、この回の５連打に繋がったのは確かだ。
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「ずっと調子の悪い李承選手の打順を、もっと後ろにした方が良い。」と思っていたが、原監督は思い切ってスタメンから彼を外した。不調に苦しんでいるとはいえ、一発長打の在る選手。「涌井選手からの連打は難しく、失投をホームランするしか勝てないのではないか。」と考えていたので、彼を外すのは相当勇気が要った筈。彼の代わりに５番に上がった阿部選手、そして６番と７番に入れた亀井義行＆脇谷亮太両選手がきっちり結果を残したのだから、これは原采配を褒めるしかない。調子の悪い上原投手の見切りも早く、これも良かった。後を継いだ山口鉄也投手に西村健太朗投手、豊田清投手、そして越智大祐投手は良く踏ん張ったと思う。

これでジャイアンツは３勝２敗と、日本一に王手。手強いライオンズだけに全く安心出来ないが、何とか第６戦に勝利して日本一を達成して欲しい。頑張れ、ジャイアンツ！！