ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

更にショーアップ化されたドラフト会議

2009年10月30日 | スポーツ関連
昨夜は帰宅して直ぐ、録画予約していたドラフト会議中継を見た。1位指名が確定した選手の顔触れは既に知っていたけれど、今回から様変わりした同会議の様子を“流れとして”見たかったのだ。実際に“現場”で見守られたブロガー諸氏ハムぞー様の所もそうだが。)にその詳細なレポートは御願いするとして、あくまでもテレビ画面を見た上での雑感を記してみたいと思う。

どういった点が変わったのか?それを一言で言うならば「ドラフト会議の更なるショーアップ化」と言えよう。「それ迄一部の球界関係者しか入れなかった会場に、抽選で選ばれた千人の野球ファンを観客として入れる。」、「重複指名となった際に用いられる抽選箱を、中身がハッキリ見える様に半透明化する。」等が変更点だが、野球評論家の江本孟紀氏は更なるショーアップ化(野球ファンを入れる事も含めて。)に否定的な見解を出していた。

「個々の人生を左右する大事な場をショーアップ化する。」事には以前より否定的な意見も在り、自分も以前はそういう思いが在った。もし自分が指名を待つ身だったならば、その場を好奇心本位でショーアップ化されるのは抵抗を感じるだろうから。でもドラフト制度が存続する限りは、どうしても指名される選手達の動向は気になる物だし、「其処何等かの『人間ドラマ』を見てみたい。」と思ってしまう気持ちは自分も否定出来ない。そして「更なるショーアップ化によって、新たに野球に関心を持ってくれる人が増える。」可能性にも思いを馳せ、「程度問題だが、更なるショーアップ化も止むを得ず。」という思いに。

1位指名に関して言えば、「最高で9チームの指名が在るのでは?」と巷間囁かれていた菊池雄星投手(花巻東高校)に6チームの指名というのは、「意外と少なかったなあ。」という思いが。競合を避け、確実に獲れる選手へと方向転換したチームが出た結果だろう。指名した6チームの中では「スワローズが交渉権獲得出来れば良いなあ。」と個人的には思っていたが、交渉権を獲得したのは一番にを引いた渡辺久信監督(ライオンズ)。歓喜の雄叫びを上げた瞬間、場内が拍手等でドッと沸いたのが印象的だった。これ程迄に盛り上がった場内の雰囲気、一部球界関係者だけの昨年迄は無かった様に思う。

我がジャイアンツが1位に指名したのは、Honda長野久義選手。3年前及び昨年と過去2回、ドラフト会議で他チームから指名を受けるも、「ジャイアンツにどうしても入りたい。」という気持ちを捨て切れずに“浪人生活”を決めた彼。「浪人した所でジャイアンツに必ず入れる保証は無いし、仮に入れたとしても出場機会を得るのは厳しいだろう。それならば、他のチームで頑張った方が良いのではないだろうか。」という思いを持つ一方で、「其処迄ジャイアンツを愛してくれる選手が居る。」というのはジャイアンツ・ファンの一人として嬉しくも在った。だから「彼が浪人を決めた以上、ジャイアンツは何とか1位指名して欲しい。」という気持ちで、昨日という日を迎える事に。「もしジャイアンツが彼では無く別の選手を1位指名したら、『何て酷いチームなんだ!』とバッシングされるだろうなあ。」という懸念も無かった訳では無いけれど、結果としてはジャイアンツが単独で1位指名してくれたのでホッとした次第。

嘗てジャイアンツが注目選手の交渉権を籤で引き当てた際、「抽選箱の中は二重構造になっていて、“当たり籤”はジャイアンツが引き当てる様になっている。」等の陰謀説が噂された事が在る。「よくもまあ、其処迄考えるものだ。」と苦笑してしまったが、今回の半透明化は余計な疑念を生み出させないという意味でも良かったと思う。

又、「奇声を発する等、進行妨害をする者が出なければ良いが。」という不安も在ったファン招待。極めて常識的なファンばかりだった事も在って、その不安も杞憂に過ぎなかった様だ。時宜適ったどよめきや拍手等、ドラフト会議に良い味付けをしてくれたのではないか。

一寸気になったのは、各チームの1位指名選手交渉権が確定した直後に行われた場内でのインタビュー。菊池投手を引き当てた渡辺監督に司会者がマイクを向け、喜びの声を拾っていた。昨年迄には無かった、更なるショーアップ化の一環だが、臨場感が在って良い。」と評価するファンも居る一方で、「進行が寸断された感じで、何か嫌だなあ。」と感じる場内の野球関係者も居たかも。「6チームも重複指名した結果だから良いけれど、これが例えばチームの重複指名でも喜びの声を逐一拾うのだろうか?盛り上がりに欠ける様な気もするが。」等の疑問も在る。

とは言え、「ドラフト会議の更なるショーアップ化」は取り敢えず成功だったのではないか。指名される側の負担にならない範囲で、試行錯誤を続けて欲しいもの。

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