*********************************
「夢に出た物、脳測定で解読=精神疾患診断に応用期待‐ATR等初成功」(4月5日、時事通信)
眠っている人の脳の活動パターンを測定し、夢に出て来た車や本等を高い精度で解読出来たと、国際電気通信基礎技術研究所(ATR、京都府精華町)と奈良先端科学技術大学院大、情報通信研究機構の研究チームが4日付の米科学誌サイエンス電子版に発表した。
もやもやとした夢の全体像では無く、単純な登場物に限定されるが、脳活動の測定で夢を解読出来る事が初めて示された。ATRの神谷之康室長によると、夢だけで無く、想像や幻覚も解読可能と考えられ、精神疾患の診断に応用出来ると言う。
健康な27~39歳の男性3人に脳波測定用の電極が付いたキャップを被って貰い、脳の血流を調べる機能的磁気共鳴画像装置(fMRI)の中で昼寝して貰った。
脳波から夢を見ていると判断された時に起こし、夢の中身を話して貰って記録。此の作業を1人につき200~250回繰り返し、夢に出て来た車や本等と、脳で視覚情報を処理する「高次視覚野」の活動パターンを関連付けた。
次に、男性が起きている時に車や本等の画像を見た際の脳活動パターンを測定。此れ等のデータを基に睡眠中の脳活動パターンをコンピューターで分析し、夢で見た物を当てた。
*********************************
「脳波から夢を見ていると判断された時に起こし、夢の中身を話して貰って記録。此の作業を1人につき200~250回繰り返した。」と簡単に書いてあったが、「実験とはいえ、被験者も大変だなあ。」という思いが。「正に“夢見心地”の状態から、行き成り覚醒させられる。」というのを、200~250回も繰り返されるのは、嘸や 辛い事だろうから。
太古より、人間にとって「夢」は捉え難い存在だった。其のメカニズムは未だに判らない部分が多く、だからこそ「夢」という物に対して神秘的な面を感じる人も居るのだろう。
「ドラえもん」の秘密道具には、「夢」に関する物が幾つか在る。「夢」というのが冠された道具だけでも「夢カセット集」、「ユメ完結チップ」、「ユメかんとくいす」、「ゆめグラス」、「ユメコーダー」、「ゆめコントローラー」、「ユメスクリーン」、「ゆめスピーカー」、「夢たしかめ機」、「ユメテレビ」、「ゆめとりロープ」、「夢のり」、「夢破壊砲」、「夢はしご」、「ゆめふうりん」、「ユメプロジェクター」、「夢ホール」、「夢まくら」、「ゆめめがね」と19種類も。
「眠っている人の見ている夢を見る事が出来る『ゆめグラス』。」や「専用のユメプロジェクターで他人の夢を映し出す事が出来る『ユメスクリーン』。」、「眠っている人の夢を映し出す『ユメテレビ』。」、「眠っている人間が見ている夢を映し出す『ユメプロジェクター』。」、「夢の中で見た物を、現実に出現させる事が出来る『夢ホール』。」、「人の夢が見える『ゆめめがね』。」なんぞは、夢の内容が確認出来るという意味では、今回の研究と近いかもしれない。
「幻覚症状の下で為された犯罪と装って、自らの刑罰を軽減しようとしているとしか思えないケース。」が在ったりするけれど、今回の研究が進む事で、幻覚も解読出来る様になれば、其れは好ましい。でも、悪意を持った人間が此の技術を利用し、他者の夢を解読して悪事を働くなんて事は勘弁願いたい。
モラルの欠片も無い様な夢を見る事が在る自分ですから、そんな夢を他者から覗かれるなんて真っ平御免。ストレスの多い此の社会では、夢を見ている時位が、真に「自分を自由に解き放てる時間」と言えるし。
唯、仰る様に「“鬱屈した部分”を、夢の解析で解放させられる。」ので在れば、其れは有益では在りますね。