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ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

公安の活用法

2005年02月12日 | 時事ネタ関連
余りにも理不尽な事件が横行しているので、それ等を逐一扱うのもウンザリする程だ。先般起きた愛知の乳幼児殺傷事件も、典型的な動機無き殺傷事件であり、この様なの所業としか思えない犯行に対しては、即刻極刑を処して欲しいと思うのみで、触れるのも嫌悪感を持ってしまう話だ。しかし、その後に明らかになった話がどうしても気になったので、記事として扱う事とした。

愛知の事件を起した氏家克直容疑者だが、彼は先月に模範囚であったという事で仮出所した後、行方を晦ましていたという。驚くのは、彼の様に仮出所後、刑期満了迄の保護観察期間中に所在不明となるケースが少なくないという事。法務省の統計に拠ると、昨年10月末時点で全国の仮出所者8,270人の内609人が行方不明なのだそうだ。つまり、仮出所者の7%強が行方を晦ませている事になる。

仮出所者は、保護観察期間中、申請された帰住予定地への居住と月1度の保護司等との面接等が義務付けられている。保護司は、地元の篤志家等が務めているケースが多く、全国に約5万人居る。”実質的に”無給で、ボランティアとして任に当たっていると言っても良い。

行方不明となった仮出所者は、保護観察停止となり、発見され次第、仮出所取り消しが通知され再収監される事になっている。しかし、実際には、行方不明になっても警察等に捜索依頼が出されるケースはで、再犯で逮捕される迄再収監されないのが実情という、正に野放し状態にあるのだそうだ。

仮出所取り消しにも時効が在る。懲役3年未満の刑で服役していた場合は5年、3年以上10年未満では10年、無期で20年等となっている。2002年には42人、2003年には52人の時効が成立し、“逃げ得”の様相を呈している。

勿論、保護司等も手を拱いている訳ではなく、行方不明者の親族や知人に電話や手紙で連絡を取って行方を捜す事も行なっている様なのだが、如何せんその事だけに従事出来る訳でもないので、見つけ出すのは至難の業。万が一見付かったとしても、暴力団の構成員になっているケースが多く、手を出せないのだという。

2003年に仮出所を取り消され、再収監された1,035人の内、86・7%に当たる897人が再犯者であるという事実を考えると、仮出所の在り方も議論されるべきだろう。あくまでもボランティアたる保護司に依存するシステムではなく、監視に専従する人材を配置する必要が有るのではないだろうか。

以前書いた記事で、「加害者に(被害者への)完全賠償をさせる為に、出所後も取り立てるシステムを作る」という案が在る事を紹介したが、その要員には今や存在意義が曖昧模糊としている公安調査庁の職員を充てるというものであった。仮出所者の監視に専従する人材としても、彼等は適任だと思うのだが・・・。
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2 コメント

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なるほど (nene)
2005-02-12 22:47:30
「公安の活用」ですね。(笑)



仮釈放中の行方不明者の数値にも驚かされましたが、

再犯のニュースが多く流れる現在、

保護司の方たちへのプレッシャーも大きいですよね。

ボランティアだけでは難しいと私も思います。

あくまで仮釈放中なのだから、国が監視する必要があるのではないか、とも思いますし。



でも、そうすると、人件費が必要で税金が上がる?

うむ、人材は流用していただけると嬉しいですね。
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Unknown (芙論汰)
2005-02-14 21:34:04
こういった問題を解決するには、

終身刑の導入が一つの策かなと思います。

死刑と無期懲役の間には、

相当の隔たりがあるもんでして、

“死刑にするまでいかないけど、無期懲役はぬるい”

というケースはたくさんあります。



終身刑導入→再犯の虞ある凶悪犯一生ブタ箱

→仮出所も無いので、人件費が抑えられる。

→浮いた分のお金で職業保護司制度確立。



という青写真は青過ぎますかね。



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