当ブログで“事件”を取り上げる際、頭を悩ませる点が在る。「其の事件に関する容疑者、又は犯人の実名が公にされている場合。」に付いてだが、「其の実名を明記するか?」、又は「仮名にするか?」で考えてしまうのだ。「実名が公にされているのだから、実名を明記すれば良いじゃないか。」という意見も在ろうが、「実名が公にされているからと言って、自動的に明記するのもなあ・・・。」という思いが在る。なので、「其の事件が、非常に“悪質”と感じた場合。」、後は「実名を明記した方が、問題の根深さを一般に理解して貰えそうな場合。」に関して、自分は実名を明記する事にしている。そんな観点から、今回は敢えて実名を明記する。
元KAT-TUNの田中聖氏(此の紹介の仕方、正直に言えば抵抗が在る。現メンバーの3人は一生懸命頑張っているのに、“元メンバー”が事件を起こす度に『元KAT-TUN』という紹介をされるのは、彼等3人にとって決してプラスにはならないから。)が先月29日、覚醒剤取締法違反(所持)の疑いで、現行犯逮捕された。彼が街中で不審な行動を見せていた事から、警察官が職務質問をし様とした所応じず、近くの商業施設に入る等、立ち去る様な素振りを見せた為、令状等を請求して身体検査を行うと、右腰のズボンと身体の間から白い粉末が入った袋が見付かった。其処で試薬検査を行った所、覚醒剤と確認されたと言う。
田中容疑者が“違法薬物”で逮捕されたのは2017年5月(大麻所持)、2022年2月(覚醒剤所持)に次いで3度目。逮捕された回数も然る事乍ら、「2度目の逮捕に関して、名古屋地方裁判所から『懲役1年8ヶ月、執行猶予3年の判決が言い渡されたのが、今回の逮捕の僅か9日前だった。」というのは驚きだ。
6月20日の判決の後、田中容疑者は猛省の言葉を口にしていた様だが、舌の根が乾かぬ内に同じ過ちを繰り返してしまった訳だ。「愚かだなあ・・・。」という思いと同時に、「あんなにも人気が在ったのに、本当に勿体無い。」という思いも在る。彼の立ち直りを信じ、応援していた人達への裏切りは、決して許される物では無い。
唯、残念な事では在るけれど、田中容疑者の様に「違法薬物で、何度も逮捕される者。」は、少なく無い様だ。有名人で言えば、パッと思い浮かぶだけでも清水健太郎氏(違法薬物では7度の逮捕。)、岡崎聡子さん(違法薬物では14度の逮捕。)、田代まさし氏(違法薬物では4度の逮捕。)等。彼等は精神的に弱い面が在り、結果として違法薬物に何度も走ってしまったのだろう。
所謂“薬物依存症”に付いて、以前、ぞっとする話を聞いた。自身も薬物依存症だった人が言っていた事なのだが、「薬物依存症の人は『一生、違法薬物に手を出さない。』という決意では無く、『今日は、何とか違法薬物に手を出さずに終えられた。明日も、違法薬物に手を出さない様にし様。』という日々の繰り返しなんです。1日1日を耐える。そんな恐ろしさが、薬物依存症には在ります。」と。「長期間手を出さない状態が続けられていても、目の前に違法薬物が在ったら、手を出してしまいそうな怖さが在る。」とも。僅か9日で同じ過ちを繰り返してしまった田中容疑者を思えば、当たっているのかも知れない。
「日本でも、大麻の“吸引”を合法化すべき。」と主張する人が居る。概して彼等が加えて言うのは、「大麻吸引を合法化している国が、世界には結構在るのだから。」という事。仮に「大麻吸引が世界の潮流で在る。」“としても”、其れが必ずしも正しい事とは言えない。「世界、特にアフリカでは“独裁国家”が少なく無いのだから、日本も独裁国家になるべきだ!」なんて、どう考えてもおかしいだろう。
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ゲートウェイ・ドラッグ:オピオイドやコカイン、ヘロイン、覚醒剤等、他の“更に強い副作用や依存性の在る薬物の使用の入り口となる薬物”の事。
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大麻は、ゲートウェイ・ドラッグの1つとされている。実際、大麻を使用し、「大して問題無いじゃないか。」と、覚醒剤等に“進む”人は少なく無いと言う。
41年前の1981年、世間を震撼させた「深川通り魔殺人事件」の犯人は、覚醒剤の常用者だった。犯行時も覚醒剤による幻覚妄想状態に在ったとされ、結果として「死者:4人、負傷者:3人」という事件を起こしてしまった。違法薬物の恐ろしさを、改めて知って欲しい。
偶々今朝の食事中、子供が
「元KAT-TUNのメンバーが逮捕されたらしいけど、なぜいつまでも『元KAT-TUNの』って言い方をするのかなあ。『元ミュージシャンの』でいいと思うし、KAT-TUNの現メンバーも迷惑じゃないのかなあ」
と言っていたんですが、このことだったんですね。
薬物使用については少し変わった(?)考えを持っています。
薬物使用自体は合法でも構わないし、それで自身の体や精神を壊すことになっても自己責任。過度の喫煙で肺がんになったり、過度の飲酒でアル中になるのと同じ。
ただし、薬物使用によって他人に迷惑をかける(事件・事故を起こすなど)事態になった時は、現在のように「薬物による心神耗弱」を理由に減刑などは以ての外で厳罰に処すべき。飲酒運転による事故が厳罰化され、副流煙が他人に受動喫煙を強いることで、嫌煙や分煙が広まったように。
薬物を非合法とすることで、逆に非合法組織の資金源になっていることは、禁酒法時代のギャングの暗躍と似た構図だし、その資金源を断つ意味でも有効ではないか、と。
ま、自分でも過激な考え方だとは思っていますが(苦笑)。
「実際に現状を御存知だったからが、実名を挙げて証言していた。」ので“事実”だとは思いますが、此処では匿名で書かせて貰います。
「疲労がポンと飛ぶ。」のでヒロポンと呼ばれた薬物。広く知られている事ですが、嘗ては合法薬として販売されていました。当時、芸能界で常用している方も多く、超有名なコメディアンで在ったMさんは、楽屋に段ボールで囲いを作り、少しだけ刳り貫いた穴から眼だけ出す等の挙動不審な行動を取っていたとか。其の話を聞いた時は、普段の彼の陽気な姿を知っていただけに、余りのギャップに驚いてしまった。
又、戦中から戦後に掛けての大物歌手だったK氏。奥様も有名人でしたが、共にヒロポンを常用していた為、御亡くなりになる迄、後遺症に苦しんでいたとか。薬物って、本当に怖いです。
悠々遊様の御考え、過激では在りますが、「毒を以て毒を制す。」的な感じですね。ヒロポンもそうだった様ですが、違法になって以降、“地下”で粗悪品が製造%販売された事で、より健康を害す人が出たという話も在ります。「違法薬物を、敢えて合法化し、常用者が他社に迷惑を掛ける事になったら、厳罰に処す。」という場合、「結果的に常用者が増えてしまった。」という状況になると、「銃所持が合法化され、結果として銃が蔓延し、二進も三進も行かない状態になっているアメリカ。」の二の舞になる事が懸念されますね。