昨夜は「アジアシリーズ2005」をTV観戦し、マリーンズが初代アジア王者に輝いた瞬間を見届けた訳だが、一昨日の昼間には横浜スタジアムで行われたプロ野球マスターズリーグの試合を生観戦という、野球に囲まれた週末を過ごした自分。以前よりマスターズリーグの試合を見てみたいという思いは在ったのだが、なかなか足を運ぶ機会を作り出せずにいた。しかし、しばしば御邪魔させて戴いているハムぞー様のブログに刺激されて、今回足を運ぶ事になった次第。東京ドリームスと福岡ドンタクズの試合だったのだが、腹蔵無く書いてしまうと、選手達のプレーは現役時代のそれとは比較するのも無理が在る程の内容。でも、一生懸命取り組んでいる姿勢や、野球が好きで堪らないという思いがひしひしと伝わって来るもので在り、楽しい時間を過ごす事が出来た。*1やはり、野球というスポーツは最高で在る。
話は全く変わるが、人は誰しも恥ずかしい過去を抱えていると思う。自分の過去を振り返ると、恥ずかしい思い出が幾つも浮かんで来る。恥多かりき人生と自負(?)している。今日はそんな思い出の一つを書いてみたいと思う。
今から29年前の1976年、こんなCMが大流行した。サントリーゴールド900というウイスキーのCMなのだが、此処で歌い踊っているのは直木賞作家で在り、タレント活動等も行っている野坂昭如氏。当時子供だった自分は、「カサブランカ」のハンフリー・ボガードを思わせるいでたち(勿論、その時点ではこの映画を見てはいなかったのだが。)に、”不覚にも”「格好良い!」と思ってしまった。ジュリーが「勝手にしやがれ」でダンディズム溢れるファッションを見せ付ける前年の話だ。
粋ないでたちも然る事ながら、哲学者の何たるかをも知らないガキんちょの自分には、「ソッ、ソッ、ソクラテスか、プラトンか♪ニッ、ニッ、ニーチェかサルトルか♪」*2といった詩が何か非常に高尚で大人びたものに感じられ、それを軽やかに歌い上げる野坂氏に憧憬の念を持ったのだ。
その後、彼の代表作でもある「火垂るの墓」を読んで涙し、「おもちゃのチャチャチャ」の作詞家が彼で在る事を知ったりと、彼への憧憬の念は強まるばかりだったのだが・・・。
まさか、あんな飲んだくれのおっさんになってしまうとは思ってもいなかった(笑)。彼の才能に対する憧憬の念は変わらないのだが、彼の姿を格好良いと憧れてしまった不覚さは、今となっては恥ずかしい過去とも言える。
「最近、TV等で御見掛けしないなあ。」と思っていたのだが、2003年に脳梗塞で倒れられ、リハビリの日々を送っておられるとの事。思い返せば、誕生日パーティーの席でグデングデンに酔っ払ってしまい、主役の大島渚氏をぶん殴ってしまった事も在った野坂氏だが、その大島氏も同じ脳の病に倒れられて公の場に出て来られなくなったのも、何か運命的なものを感じてしまう。御両者の元気な御姿を、又拝見したい。特に野坂氏は、一時期とは言え格好良いと”思ってしまった”方なのだから、その思いは一入だ。
*1 失踪騒ぎを起こしたおっちゃんへの声援が一番大きかったのは、結構意外だった。
*2 この「ソクラテスの唄」の二番の歌詞に登場する「ギョエテ」。「一体どんな人物なのだろう?」と結構な歳になる迄疑問だったのだが、偉大な文学者で在るゲーテの事と知った時は、顔から火が出る程恥ずかしかった(^o^;;;。「Goethe」という表記を、昔の学者や翻訳家が「ギョエテ」と片仮名表記した事によるものらしい。
話は全く変わるが、人は誰しも恥ずかしい過去を抱えていると思う。自分の過去を振り返ると、恥ずかしい思い出が幾つも浮かんで来る。恥多かりき人生と自負(?)している。今日はそんな思い出の一つを書いてみたいと思う。
今から29年前の1976年、こんなCMが大流行した。サントリーゴールド900というウイスキーのCMなのだが、此処で歌い踊っているのは直木賞作家で在り、タレント活動等も行っている野坂昭如氏。当時子供だった自分は、「カサブランカ」のハンフリー・ボガードを思わせるいでたち(勿論、その時点ではこの映画を見てはいなかったのだが。)に、”不覚にも”「格好良い!」と思ってしまった。ジュリーが「勝手にしやがれ」でダンディズム溢れるファッションを見せ付ける前年の話だ。
粋ないでたちも然る事ながら、哲学者の何たるかをも知らないガキんちょの自分には、「ソッ、ソッ、ソクラテスか、プラトンか♪ニッ、ニッ、ニーチェかサルトルか♪」*2といった詩が何か非常に高尚で大人びたものに感じられ、それを軽やかに歌い上げる野坂氏に憧憬の念を持ったのだ。
その後、彼の代表作でもある「火垂るの墓」を読んで涙し、「おもちゃのチャチャチャ」の作詞家が彼で在る事を知ったりと、彼への憧憬の念は強まるばかりだったのだが・・・。
まさか、あんな飲んだくれのおっさんになってしまうとは思ってもいなかった(笑)。彼の才能に対する憧憬の念は変わらないのだが、彼の姿を格好良いと憧れてしまった不覚さは、今となっては恥ずかしい過去とも言える。
「最近、TV等で御見掛けしないなあ。」と思っていたのだが、2003年に脳梗塞で倒れられ、リハビリの日々を送っておられるとの事。思い返せば、誕生日パーティーの席でグデングデンに酔っ払ってしまい、主役の大島渚氏をぶん殴ってしまった事も在った野坂氏だが、その大島氏も同じ脳の病に倒れられて公の場に出て来られなくなったのも、何か運命的なものを感じてしまう。御両者の元気な御姿を、又拝見したい。特に野坂氏は、一時期とは言え格好良いと”思ってしまった”方なのだから、その思いは一入だ。
*1 失踪騒ぎを起こしたおっちゃんへの声援が一番大きかったのは、結構意外だった。
*2 この「ソクラテスの唄」の二番の歌詞に登場する「ギョエテ」。「一体どんな人物なのだろう?」と結構な歳になる迄疑問だったのだが、偉大な文学者で在るゲーテの事と知った時は、顔から火が出る程恥ずかしかった(^o^;;;。「Goethe」という表記を、昔の学者や翻訳家が「ギョエテ」と片仮名表記した事によるものらしい。
野坂さんのダンディないでたちは、確かにカッコ良かったと思いますよ(笑)女もそうですが、男の人もいくつになっても、「自分をカッコよくみせる」こと、忘れないのって、素敵だと思います。
御二人の復帰を願っています。
で、いまや自分がその当時の彼らの年齢を超えているのが、不思議です。
永、小沢、野坂・・・。焼け跡闇市派なんて言葉もありました・・。
ソクラテスの唄、僕も大好きでしたよ。(格好いいとは思いませんでしたが)
2番の歌詞、「シェ・シェ・シェークスピアか西鶴か」までは覚えていたんですが、ギョエテときましたか。あと1人、誰だろうと思って、今、ご紹介の映像を観ました。 シルレル! そうか、シラーだったんですね。
なんだか、当時の感動と興奮と笑いがよみがえりました(^^
このサントリーゴールドのシリーズは、これに続く「今日も朝から金~庫の掃除」の歌も大好きでした。