4月23日付けの日刊ゲンダイに、“蝮咬傷”に関する特集が載っていた。「咬傷」は「こうしょう」と読み、「噛まれた傷」を意味する。詰まり「蝮咬傷」とは、「蝮に噛まれた傷」の事だ。
江戸時代迄は“長虫”と呼ばれていたという蛇だが、日本に生息する蛇の中で毒が在るのは「蝮」、「ヤマカガシ」、そして「波布」の3種類だけなのだとか。もっと多いのかと思っていたので、意外な事実だった。ヤマカガシは数が減っており、殆ど見掛けられなくなったが、波布は沖縄県と奄美諸島に生息し、蝮は九州から北海道迄広く分布している。
で、「日本で蛇に噛まれて亡くなった人は、2019年に5人。」と、近年では数人程度で、其の略全てが蝮によると言う。元記事にも書かれていたが、“毒蛇”というと多くの人が波布をイメージするだろうが、最近は2014年に奄美諸島で1例在っただけで、沖縄県ではずっと零が続いている。
蝮咬傷は今頃から9月一杯が多く発生する時期で、年間約1,000~2,000件発生していると推定。2014年に全国の救急病院&診療所9,433施設を対象に行ったアンケート(回答率47.2%)によると、975例が報告され、致死率は約0.8%だったそうだ。
毒蛇に噛まれたら、兎に角少しでも速く病院に行く事。毒が広がる迄に30分~1時間掛かるそうで、其れ迄に救急を受診し、初期治療を受ければ、重症化のリスクを下げる事が出来ると言う。