目の前で原辰徳監督が宙に舞っている。幾度となく修羅場潜って来たV9戦士ですら「個人的には優勝は無理だと思っている。」と断言したし、恐らく自分を含めたジャイアンツ・ファンの多くが「今季のジャイアンツの優勝なぞ、夢の又夢。」と諦めていたと思う。まさか本当に、こんな奇跡が起こるとは・・・。*1
昨夕、神宮球場に足を運んだのは、優勝の瞬間を見届ける為では無かった。一昨日の対ベイスターズ戦に惨敗した事で、ジャイアンツの優勝が非常に厳しくなったと感じ、「今季のジャイアンツの死に水を取りに行った。」というのが正直な所。「恐らくジャイアンツはスワローズに敗れ、そしてタイガースはベイスターズに勝ち、タイガースにマジック・ナンバー2が点灯するだろう。此処迄頑張ったジャイアンツなのだから、ファンとしては最期を看取ってやらなければ。」という思いだけ。試合開始前に大粒の雨が降り出した時も、「このまま雨で中止にならないだろうか。せめてタイガースと残り試合数を同じにした上で、ジャイアンツの最期を看取りたい。」という弱気な感情が湧いたのは嘘で無く、其処迄追い込まれていたからこそ、気分転換に自ブログのテンプレートを、一昨日の敗戦後に変更したのだ。
スワローズの先発はディッキー・ゴンザレス投手。初回からジャイアンツ打線を手玉に取り、三振の山を築いていた。ジャイアンツの先発で在るセス・グライシンガー投手の出来も良かったが、何しろベイスターズに喫した惨敗が余りにショックで、「スワローズに先取点を取られ、そのままズルズルと行って、負けてしまうのではないか。」という不安が徐々に大きくなる。「タイガースが2-0で勝っている。」と前の席に座っていた観客が口にしたのも、その不安を余計に増させた。
しかし、ジャイアンツはスワローズを何とか振り切った。途中経過で「タイガースが3-4と逆転された。」というのを知り、後はタイガースの結果を待つのみ。神宮球場の粋な計らいで、電光掲示板には横浜スタジアムの中継が映し出された。8回裏を終えて、点数は「3-4」のまま。ベイスターズがこのまま逃げ切れば、ジャイアンツの優勝が決まる。タイガースの選手達が粘りを見せて、2死1&3塁のチャンスを作るも、新井貴浩選手がライト・フライに倒れ、ジャイアンツの優勝が確定。そして原監督が8度宙に舞った。
7月の頭、首位のタイガースに13ゲーム差を付けられ、同月22日にはタイガースにマジック・ナンバー「46」が点灯。ハッキリ言って、ジャイアンツの優勝を100%諦めていた。最大13ゲーム差からの逆転優勝は、セ・リーグに於ける記録更新。それ程の超奇跡なのだ。
これ迄、原采配に関しては散々批判を繰り返して来た。(誉めた事も在るのだが。)「能力による抜擢では無く、単に御友達で周りを固めただけのコーチ陣。」、「勝負勘が全く無い。」、「不調選手の見切りが悪過ぎ。」、「学習能力が低い。」等々。これ等の指摘が100%間違っているとは、今でも思っていない。しかし「2年続けてのリーグ制覇、それも今季は最大13ゲーム差を跳ね返しての優勝。」という事実を前にすると、自分の指摘が何等説得力を持たないのは認めざるを得ない。この点は素直に謝罪させて貰う。*2
「原監督、貴方の采配を見縊っていた事、本当に申し訳御座いません!そしてジャイアンツを連覇させてくれた事、心から感謝致します!!」
原監督の胴上げに、涙が溢れて止まらなかった。ジャイアンツの優勝をこれ迄何度か見て来たが、一度は優勝を100%諦めただけに、今季の優勝は格別に嬉しい。と同時に、「タイガースの優勝を強奪してしまった。」という申し訳無さも在る。此処を覗いて下さるタイガース・ファンの方々は心根の優しい人が多く、又、タイガース・ファンで在る前に、真摯な野球ファンで在るからだ。昨年のクライマックスシリーズではドラゴンズに完膚無き迄に叩きのめされたジャイアンツのファンだからこそ、最後の最後でジャイアンツに優勝を掻っ攫われてしまったタイガース・ファンの気持ちは想像するに難くない。しかし「今季のタイガースが比類無き強さを発揮し続けて来た。」というのは事実で、その事に対してタイガース及びそのファンに敬意を表したい。
*1 昨年もそうだが、今年も優勝決定試合のチケットをゲット出来のは幸運以外の何物でも無い。その前後の試合のチケットは、全く購入していなかったのだから・・・。
*2 今後、疑問の残る采配が在った際、それはそれで指摘させて貰うつもりだ。勿論、これだけの結果を残したのだから、今迄程厳しくは指摘出来なくなるだろうが。
昨夕、神宮球場に足を運んだのは、優勝の瞬間を見届ける為では無かった。一昨日の対ベイスターズ戦に惨敗した事で、ジャイアンツの優勝が非常に厳しくなったと感じ、「今季のジャイアンツの死に水を取りに行った。」というのが正直な所。「恐らくジャイアンツはスワローズに敗れ、そしてタイガースはベイスターズに勝ち、タイガースにマジック・ナンバー2が点灯するだろう。此処迄頑張ったジャイアンツなのだから、ファンとしては最期を看取ってやらなければ。」という思いだけ。試合開始前に大粒の雨が降り出した時も、「このまま雨で中止にならないだろうか。せめてタイガースと残り試合数を同じにした上で、ジャイアンツの最期を看取りたい。」という弱気な感情が湧いたのは嘘で無く、其処迄追い込まれていたからこそ、気分転換に自ブログのテンプレートを、一昨日の敗戦後に変更したのだ。
スワローズの先発はディッキー・ゴンザレス投手。初回からジャイアンツ打線を手玉に取り、三振の山を築いていた。ジャイアンツの先発で在るセス・グライシンガー投手の出来も良かったが、何しろベイスターズに喫した惨敗が余りにショックで、「スワローズに先取点を取られ、そのままズルズルと行って、負けてしまうのではないか。」という不安が徐々に大きくなる。「タイガースが2-0で勝っている。」と前の席に座っていた観客が口にしたのも、その不安を余計に増させた。
しかし、ジャイアンツはスワローズを何とか振り切った。途中経過で「タイガースが3-4と逆転された。」というのを知り、後はタイガースの結果を待つのみ。神宮球場の粋な計らいで、電光掲示板には横浜スタジアムの中継が映し出された。8回裏を終えて、点数は「3-4」のまま。ベイスターズがこのまま逃げ切れば、ジャイアンツの優勝が決まる。タイガースの選手達が粘りを見せて、2死1&3塁のチャンスを作るも、新井貴浩選手がライト・フライに倒れ、ジャイアンツの優勝が確定。そして原監督が8度宙に舞った。
7月の頭、首位のタイガースに13ゲーム差を付けられ、同月22日にはタイガースにマジック・ナンバー「46」が点灯。ハッキリ言って、ジャイアンツの優勝を100%諦めていた。最大13ゲーム差からの逆転優勝は、セ・リーグに於ける記録更新。それ程の超奇跡なのだ。
これ迄、原采配に関しては散々批判を繰り返して来た。(誉めた事も在るのだが。)「能力による抜擢では無く、単に御友達で周りを固めただけのコーチ陣。」、「勝負勘が全く無い。」、「不調選手の見切りが悪過ぎ。」、「学習能力が低い。」等々。これ等の指摘が100%間違っているとは、今でも思っていない。しかし「2年続けてのリーグ制覇、それも今季は最大13ゲーム差を跳ね返しての優勝。」という事実を前にすると、自分の指摘が何等説得力を持たないのは認めざるを得ない。この点は素直に謝罪させて貰う。*2
「原監督、貴方の采配を見縊っていた事、本当に申し訳御座いません!そしてジャイアンツを連覇させてくれた事、心から感謝致します!!」
原監督の胴上げに、涙が溢れて止まらなかった。ジャイアンツの優勝をこれ迄何度か見て来たが、一度は優勝を100%諦めただけに、今季の優勝は格別に嬉しい。と同時に、「タイガースの優勝を強奪してしまった。」という申し訳無さも在る。此処を覗いて下さるタイガース・ファンの方々は心根の優しい人が多く、又、タイガース・ファンで在る前に、真摯な野球ファンで在るからだ。昨年のクライマックスシリーズではドラゴンズに完膚無き迄に叩きのめされたジャイアンツのファンだからこそ、最後の最後でジャイアンツに優勝を掻っ攫われてしまったタイガース・ファンの気持ちは想像するに難くない。しかし「今季のタイガースが比類無き強さを発揮し続けて来た。」というのは事実で、その事に対してタイガース及びそのファンに敬意を表したい。
*1 昨年もそうだが、今年も優勝決定試合のチケットをゲット出来のは幸運以外の何物でも無い。その前後の試合のチケットは、全く購入していなかったのだから・・・。
*2 今後、疑問の残る采配が在った際、それはそれで指摘させて貰うつもりだ。勿論、これだけの結果を残したのだから、今迄程厳しくは指摘出来なくなるだろうが。
羨ましい限りですよ(笑)
ともあれ、改めましておめでとうございます。
>采配
どんな監督だって失敗はありますし、失敗をゼロにはできないんで、
それをどう取り返すかが大事なんでしょうね。
で、原監督はそれができたのでしょう。
こちらは3位からの逆転狙いです(笑)
CSは制度としていろいろ言われてますが、
チャンスが与えられた以上、シリーズを狙いに行きますよ。
ぜひ東京ドームでお会いしましょう!
「ワシが治す」発言も一応形にはなりました。何をしたのか私にはさっぱり未だにわかりませんが(笑)。
背水の陣にもかかわらず、自称『男』に本塁打されるチームは、やはり弱かったというべきでしょう(苦笑)
勝者が敗者を慰める事ほど悲しく、そして残酷な事もないのですから。
ジャイアンツもすんなりCSで勝つのは難しいかもしれませんね。
ここからが監督の采配が問われるところかもしれません。
横浜戦の敗戦で奮起したのでしょう。特に阿部捕手。攻守に別人でしたね。神宮行きたかったな・・・やはり、野球は球場で見なきゃ!
順位逆転後、そのまま行きましたね。
さて前から申し上げている通り
問題は「プレーオフ」です。
第一は
どちらが勝ちあがってきますかね?
巨人は昨年の轍を踏まないよう
プレーオフを勝ち抜くことが出来るのか。
しっかり見届けたいと思います。
久しぶりにワクワクドキドキのレギュラーシーズンでした。
一野球好きとして何かを思い出させてくれたシーズンになりました。
55さんの原監督への批判は私も同感ですが、特に調子の悪い選手の見切り等は、先を見据えた采配だったのかもしれませんね。
金満球団と言われながらも、これで原監督は通算5年目の監督生活で3度の優勝(しかも日本一もあり)は見事と言うほかありません。
御指摘された件、「そういう御意見も在るだろうな。」と思いつつ、自分なりに考慮した上であの表現になりました。昨年はリーグ優勝を果たし乍ら、CSでドラゴンズに完膚無き迄叩きのめされたジャイアンツ。ファンとしては正直言って、優勝した事実すらも吹っ飛んでしまう程の落ち込みでした。その際、皆様から温かい励ましの御言葉を頂戴した事は非常に嬉しかったものの、励ましの御言葉で余計に辛さを感じてしまったのも事実。ですから「タイガースは残念でした。」といった表現は、自身の経験からも避けようと思いました。
とは言え、此処を覗いて下さるタイガース・ファンは皆様優しい方が多く、自分の中に在る「タイガース・ファンに申し訳無い。」という気持ちだけは伝えたかった。逆の立場だったら、自分の中には「優勝を強奪された。」という思いが正直残ると思うし、色々考えた末のあの表現としました。あの表現を不快に思われるタイガース・ファンも仰る様に居られるかもしれませんが、もしそうで在れば申し訳御座いません。唯、自分としてはそういった葛藤が在った上であの表現とした事だけは、理解戴けると在り難いです。
今後とも宜しく御願い致します。
ジャイアンツが負けはしましたが、今から25年前に行われたジャイアンツv.s.ライオンズの日本シリーズは、逆転に次ぐ逆転という手に汗握る面白さが在りました。又、14年前の「10・8決戦」(http://ja.wikipedia.org/wiki/10.8%E6%B1%BA%E6%88%A6)も、胃が痛くなりましたが印象深い試合でしたね。そして今季のジャイアンツの闘いも、自分は一生忘れないと思います。
必死で自前の選手を育成しているカープ等からすると、補強に次ぐ補強のジャイアンツはどうかと思うのですが、唯、少なくとも今季の補強は“チームとして”理に適っていたと、珍しくフロントを評価したい自分です。
原監督に付いて、伊原春樹ヘッドコーチが「私は選手、コーチとして10人程の監督に仕えたが、これは御世辞でも贔屓目でも無く、原監督は3本指には入る素晴らしい監督です。」とコメントしています。「人間的に裏表が無いから、部下に信頼される。ともすれば名将、知将と呼ばれる人の中にも、ユニホームを脱ぐと幻滅させられる人が居るが、そうでは無い。そりゃ原監督だって、我々が見ている表の部分が100%では無いかもしれないが、ほぼ嘘は無いですよ。」と。原監督とは決して相性が良くないと思われる彼に、其処迄言わせる原監督というのは、外から見ている自分には判らない物が在るのでしょうね。(良く誤解されるのですが、自分は「人間・原辰徳」は嫌いじゃないんです。寧ろ好きな方かも。「監督・原辰徳」には不満が多く、何とか名将と呼ばれる存在になって欲しいからこその批判なんですけどね。)
http://www.zakzak.co.jp/spo/200810/s2008101014_all.html
もっとも虎ファンは胃痛胸焼け、潰瘍を招くような辛いものだったかもしれませんが…。
しかし☆ノさんは虎にも鷹にも、あ、竜にも疫病神でしたなあ(苦笑)。